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千葉県木更津市の恐喝事案 懲戒処分を避けるには
千葉県木更津市内での事例を基に、恐喝事件についてあいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
~事案概要~
Aさん〈40代・男性)は千葉県木更津市内の駐屯地で勤務する自衛官でした。
ある日、勤務が終わり駐屯地で待機していたところ、部下のVさん(20代・男性)が千葉県木更津警察警察官の職務質問を受け、仕事でも使用していたナイフを所持して状態で繁華街で遊んでいたため、警察署で話を聞いていると、千葉県木更津警察署から連絡があり、Aさん自身も電話で警察官から話を聞かれることになりました。
Aさんが説明したことでVさんは解放されることになりました。その後、Vさんが駐屯地へ戻ってきたので、Aさんは注意するためにVさんを呼び出しました。
Aさんは上司として、Vさんを注意しましたが、Vさんへの怒りが収まらず、Vさんに対し「俺はお前の人生を守った。お前の人生の価値はいくらだ」と怒鳴りつけました。
するとVさんがAさんに対して15万円を現金で渡すといい、差し出してきたため、Aさんはそのお金を受取ったのです。
後日、Vさんが別の上司に相談したところ、事態を重く見た上司から警務隊(*2)へ報告がされ、恐喝事件として調査されてしまうことになってしまいました。
※1 本件事案はフィクションです。
※2 警務隊とは自衛隊内で警察としての役割を担う部署で、特別司法警察職員(一定の権限を付与され、捜査権を持つ警察職員)として、自衛隊内の犯罪捜査や予防など、自衛隊内の秩序維持に寄与する活動を行います。
~解説~
今回の事案でAさんが問われてしまった恐喝罪とはどのような犯罪なのかを解説していきます。
1項 人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
恐喝とは相手方に対して暴行又は脅迫を手段として相手を畏怖させ、畏怖した心理状態で財物(金銭等財産的価値のあるもの)を交付させることを言います。
ここで言う脅迫とは、相手方を畏怖させる(恐怖を感じる)ような害悪の告知することを指します。
今回、Aさんは「俺はお前の人生を救った。お前の人生の価値はいくらだ」とVさんを怒鳴っています。
文字で見る限りでは、一見して害悪の告知(≒危害を加えることを伝える)したとは見えないかもしれません。
しかし告知した害悪の内容がそれ自体違法でなくても財物を交付させる不当な手段として用いる時は恐喝行為となります。
本件事案では、職場内での立場(上司と部下の関係)を考えると、上司に逆らうことは出来ない、申し出を断ったらもっと上の人に報告をされ、自身の職場での立場が悪くなったり、処分を受ける可能性があると、容易に考えることができるかと思います。
したがって、今回のAさんの発言により、Vさんが畏怖の念を抱き、15万円のお金をAさんへ渡したことは、恐喝罪が成立する可能性が高いといえます。
恐喝における暴行又は脅迫は、被害者の反抗を抑圧する程度にいたらない、抵抗できないほどではないものを指します。
この暴行又は脅迫が相手方の反抗を抑圧するに足りうる程度の強度のものになると、強盗罪(刑法236条)が適用されることになります。
1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
強盗罪についてはまた別の機会に詳しく解説します。
~恐喝事件の刑事弁護~
上記のように恐喝罪の法定刑には罰金刑の定めがありません。
そのため起訴されてしまうと必ず刑事裁判を受けることになり、実刑判決が下されれば刑務所に服役することになってしまいます。
そのような事態を避けるためには被害者との示談交渉が必要になってきます。
金銭的な被害がある場合は、被害額の弁償などを内容として、検察官が処分を決定する前に示談を速やかに締結することが重要です。
特に、Aさんは自衛隊員ということもあり、刑事事件として扱われて起訴されてしまうと懲戒処分の対象となってしまいます。
また、起訴猶予などであっても職を失ってしまうおそれがあるため、事態は急を要します。
自衛隊や警察官など、公務員の立場にある人が、なんらかの事件を起こしてしまった場合、組織として対応がされるため、自宅謹慎や出勤停止などが言い渡されることもあります。
その間に、「組織として対応してくれるから」と安易に考えてしまったり、ご自身だけで対応してしまうと事態が思わぬ形で悪化してしまうケースも多く聞きます。
そのため、もし万が一、何か事件を起こしてしまった場合、一度、法律の専門家である弁護士に相談することをお勧めしています。
いち早く弁護士に相談することにより、処分の見通しや今後の手続きの流れについて早い段階で聞くことができ、その後の手続きに落ち着いて対応することができます。
また、取調べの対応方法や供述内容に対するアドバイスを受けることで、誤解を招くような供述を避けることが出来ます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は平素から刑事事件を数多く受任し、扱ってきた実績がございますので、どなた様でも安心してご相談頂けます。
また 千葉県内限らず、北海道札幌市、宮城県仙台市、埼玉県さいたま市、東京都新宿区、東京都八王子市、神奈川県横浜市、愛知県名古屋市(本部)、大阪府大阪市、京都府京都市、兵庫県神戸市、福岡県福岡市と、全国各地に支部があり、お近くの事務所へご来所いただき初回無料の相談を実施しています。
また、逮捕されてしまった場合、警察署へ弁護士を派遣する初回接見サービスもございます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では24時間、年中無休でご相談のご予約をお取りできます。
ぜひ一度、0120-631-881までお気軽にお電話ください。
柿の木の枝を折った器物損壊事件~千葉県富里市の事案~
今回は、民家の敷地内で栽培されていた柿の木の枝を折ったとして、男性が器物損壊の疑いで検挙された事件につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説いたします。
~事例~
千葉県富里市に住むAさん(50代男性)は、ある日の仕事帰りに、近所の住宅の敷地内に植えてある柿の木に大きな柿の実がなっているのを目にしました。
柿の木の枝は民家の生垣を越してAさんのいる道路まで伸びていました。
Aさんは、柿が好きだったこともあり、「少しくらい、いいだろう」と考え、柿の枝を折り、柿の実2個を持っていた通勤鞄にしまって持ち帰りました。
Aさんは柿を持ち帰ったものの、柿は熟れすぎていてあちこち虫が食べている状態だったので、食べずに生活ごみと一緒に処分しました。
後日、柿の枝が折られたと相談を受けた千葉県成田警察署から連絡があり、器物損壊罪の被疑者として取調べを受けることになってしまいました。
※本件事例はフィクションです
~解説~
柿の実が欲しいために枝を折って柿を窃取したAさんですから、まずは「窃盗罪」に該当すると考えられます。
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する
ここで問題となるのが、窃取した柿の実の財物的な価値についてです。
例えば、柿の木の所有者(≒住人)が、売り物として出荷するためや、自分で食べるために管理して栽培をしていたのであれば、Aさんが窃取した柿の実は価値のあるものと判断される場合があります。
しかし、特に管理もしていなかったり、古くから育てている木そのものを管理することが目的で、柿の実について所有者(≒住人)が気に留めていない場合は、柿の実に財物的な価値はないと判断されることもあります。
もし、Aさんの窃取した柿の実に財物的な価値が認められなかったり、被害者様が柿の実に対しての窃盗被害を主張しなかった場合でも、「器物損壊罪」として罪に問われてしまうことがあるため、注意が必要です。
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
(※前3条とは「公文書等毀棄」「私用文書等毀棄」「建造物損壊及び同致死傷」のことですが、ここでは割愛します)
~今後の弁護活動は?~
もしも、逮捕されてしまった場合、早期の身柄解放、身体拘束の長期化の阻止が極めて重要となるでしょう。
また、警察は余罪についても調べるため、逮捕された以外の容疑もある場合、逮捕が繰り返され、長期間外に出られなくなるおそれもあります。
なるべく早く弁護士を依頼し、弁護活動に着手してもらうことをお勧めします。
被害者様は、柿の木の枝を着られるという損害が生じているため、真摯な謝罪と、損害の賠償も必要と考えられます。
もし、謝罪と損害賠償が受け入れられ、さらに、告訴をしないこと、すでに告訴をしている場合はこれを取り消してもらうことができれば、器物損壊事件については必ず不起訴処分となります(器物損壊罪は親告罪であり起訴するためには被害者からの告訴が必要なため。詳しくは親告罪、刑法第264条参照)。
このように事件を解決できれば理想的ですが、当然、被害者様の被害感情が強ければ、謝罪や賠償を受け入れてもらえない事態も十分考えられます。
器物損壊の疑いで警察に検挙された場合には、すぐに刑事事件に熟練した弁護士の接見を受け、善後策を立てていく必要があるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は日頃より刑事事件を数多くに受任し、数多く扱ってきた実績がございますので、どのような事件でも安心してご相談頂けます。
また、千葉県内のみならず、北海道(札幌市)、宮城県(仙台市)、埼玉県(さいたま市)、東京都(新宿区・八王子市)、神奈川県(横浜市)、愛知県(名古屋市)、大阪府(大阪市)、京都府(京都市)、兵庫県(神戸市)、福岡県(福岡市)と、全国各地に事務所がございます。
ご家族が器物損壊の疑いで逮捕された、警察から取調べを受けたなど、お困りの方は、是非、一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所0120-631-881にご相談ください。
事故を起こしたが立ち去ったあて逃げ事故~千葉県市川市の事件~
千葉県市川市であて逃げ事件を起こした方への刑事弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
【事例】
会社員Aさんは、会社へ出勤するため千葉県市川市の道路を車で走行中、誤って対向車線にはみ出してしまい、対向車線で停止中のVさんの車に衝突してしまいました。
Aさんは慌てて車から降りたところ、お互いの車のバンパー部分が大きくへこんでいたのを目にしました。
AさんはVさんの車に駆け寄り、Vさんに声を掛けたのです。
するとVさんは外傷がなく「大丈夫」と応答してくれました。
Aさんは事故を起こしてしまった動揺と、仕事に遅刻してしまうという焦りから、警察へ通報して事故の届出を行わず、車に乗ってその場から立ち去ってしまったのです。
さらに、会社に出社したAさんは、事故を起こした車を会社の駐車場に止めたのですが、「ボロボロの車を停めていては会社のイメージが悪くなる」と、あろうことかレッカー会社へ連絡し、車を回収してもらったのです。
一方で、Vさんからの通報により本件の事故を認知した市川警察官が交通事件として捜査を開始しました。
また、事故後にVさんは病院を受診したところ、頚椎捻挫の診断を受けたため、Aさんは道路交通法違反(救護義務違反)として千葉県君津警察署で取調べを受けることになってしまったのです。
※本件事例はフィクションです
【解説】
車やバイク、自転車などの車両を運転し事故を起こしてしまったからといっても、全てが「刑事事件」として捜査をされたり、取調べを受けるといったことはありません。
相手方に怪我がなかった場合は、物損事故として処理されます。
物損事故として事故処理では、事故証明書を発行できるよう、警察官によって事故現場の状況や、お互いから事故の状況についての確認をし、不審点や話の食い違いがなければ、その場で処理が終了します。
あとは、任意保険の会社を利用するか、個人間で修理費用など事故による損害を回復する話し合いを行うことになりますが、刑事罰に問われることは原則的にありません。
ですが、交通事故を起こし、相手方が怪我をした場合は「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下「自動車運転過失運転致死傷罪」と記載)」として捜査や刑事罰を受けてしまうことがあります。
また,今回のケースのように、交通事故を起こしたのに,警察(110番)や救急隊(119番)へ通報を行わなかったり、怪我人を救護しなかった、危険防止の措置を講じなかった場合は、道路交通法違反(救護義務違反・報告義務違反)の罪に問われてしまい、刑事処分を受けてしまうことがあります。
本来であれば、自動車運転過失致死傷罪は、当事者の怪我の軽重や事故後の対応状況などの情状に応じて刑が免除されたり、刑事罰が軽くなる場合があります。
しかし、今回のように事故現場から立ち去っていたり、警察に届け出るよりも前に車をレッカー会社へ運んだ場合や、ディーラーなどで修理をした場合などは、証拠の隠滅を画策したと判断され、より、厳しい処分が科せられてしまう可能性があります。
今回、Aさんは対向車線にはみ出し、停止中のVさんの車に衝突する交通事故を起こし、Vさんに怪我を負わせたにもかかわらず、その場から立ち去ってしまった場合、過失運転致傷罪と救護義務違反の併合罪となります。
併合罪を有期懲役に処するときは、最も重い罪について定めた刑の長期に2分の1を加えたものを長期とするとの規定があります。(刑法45条前段、47条本文)
そのため、Aさんの場合、「救護義務違反」の刑の長期10年に、2分の1を加えた15年が、刑の長期となります。
もし、交通事故を起こしてしまった場合、「まずは110番通報と119番通報をする」ということは頭の片隅に置いておいてください。
【交通事故を起こしたけど立ち去ってしまった】
もし、交通事故を起こしてしまったが現場から立ち去ってしまった場合、すみやかに弁護士に相談することをお勧めします。
過去のあて逃げ事件では、当初は、あて逃げ事件の容疑で警察から取り調べを受けていたのに、後になって、怪我をした被害者がいたことが発覚し、容疑が「ひき逃げ」に切り替わったケースもありました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の無料法律相談では、交通事件を起こしてしまったご本人様より、事件当日のお話をうかがい、弊所の弁護士より事件の今後の見通しや、弁護人として出来る活動について、お話をさせていただいております。
もし、正式に弁護人としてのご依頼を頂いた際は、被害者に対する示談交渉等をすることで、ご本人様に科される刑罰が少しでも軽くなるための活動を致します。
もし、当て逃げ事件を起こし、警察からの呼び出しを受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部にご相談下さい。
無料法律相談のご予約は、フリーダイアル 0120-631-881 にて、早朝・深夜・土日・祝日問わず、24時間・年中無休で承っております。
お電話お待ちしております。
市の職員への暴行で逮捕~千葉県松戸市の公務執行妨害事件~
~事案~
Aさん(50代・女性)は、仕事をしながら、高齢の母親のお世話をする日々を過ごしていました。
ある日、松戸市役所へ手続きと申請に赴いたところ、自身の希望が聞き入れられなかったことに憤慨し、職員を大声で怒鳴りつけました。
それでも腹の虫がおさまらなかったAさんは、持ち込んだ資料を職員の顔面を目掛けて投げつけ、カウンターを蹴り飛ばすなど暴れたところ、松戸市役所からの通報を受けて駆け付けた松戸警察署の警察官によって、公務執行妨害罪の現行犯で逮捕されてしまいました。
※本件事案はフィクションです。
~公務執行妨害罪とは~
今回のAさんのように、市の職員へ暴行を加えるなどして、その職務を妨害した場合、公務執行妨害罪に問われてしまう可能性があります。
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
公務執行妨害罪は、広く「公務員」であれば適用されるものの、この法律が保護しているのは、国家や公共団体の機能としての公務を公正かつ円滑な遂行であり、公務員一個人の身体の安全や意思決定を保護するものではないとされています。
つまり、市の職員を始めとする公務員が、正当な職務執行を行っている際、その職務を円滑に遂行することを妨害してはいけないとしたものである一方、個人の感情によるもので適用されてはならないとされています。
~公務執行妨害罪で逮捕されてしまったら~
先ほどもお伝えした通り、公務執行妨害罪は、公務員の公務の円滑な遂行を阻害し、国家や公共団体の適切な職務執行など、その機能を保護するために適用されることがほとんどです。
そのため、事件の立件をするために初動捜査を尽くすことから、加害者に不利な証拠が早い段階から揃いやすい点です。
そして、証拠が早い段階から揃うということは、取調べを受ける時も加害者の供述の一つ一つが重要になってきます。どちらとも捉えることができる供述では、どんどんと追及を受けることにもなり、心理的な負担がかなり大きくなることが想定されます。
加えて、示談交渉においては、地方公共団体や国家へ対して行うことになる場合がほとんどです。そういった場合、厳正な手続きを求められるケースが多く、弁済や謝罪が受け入れられないケースもありますので注意が必要です。
もし、ご家族が逮捕されてしまった場合、いち早く当あいち刑事事件総合法律事務所へご相談いただくことをお勧めいたします。
当所では、刑事事件を専門に数多く扱ってきた経験豊富な弁護士から、処分の見通しや今後の手続きの流れについて早い段階で聞くことができ、その後の手続きに落ち着いて対応することができます。
また、取調べの対応方法や供述内容に対するアドバイスを受けることで、誤解を招くような供述を避けることが出来ます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は日頃より刑事事件を専門的に受任し、数多く扱ってきた実績がございますので、どのような事件でも安心してご相談頂けます。
また、千葉県内のみならず、北海道(札幌市)、宮城県(仙台市)、埼玉県(さいたま市)、東京都(新宿区・八王子市)、神奈川県(横浜市)、愛知県(名古屋市)、大阪府(大阪市)、京都府(京都市)、兵庫県(神戸市)、福岡県(福岡市)と、全国各地に事務所がございます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所ではご紹介した初回接見のほか、初回無料法律相談も行っておりますので、お困りの方は、24時間年中無休の弊所フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。
サッカー台に置き忘れた財布を盗んだ~千葉県柏市の横領事件~
置き忘れられていた財布を盗んだ場合、どのような罪に問われてしまうのでしょうか。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が窃盗罪と遺失物横領罪について解説いたします。
~事例~
Aさん(50代、女性)は、千葉県柏市内のスーパーマーケットに買い物に訪れていました。
商品の会計をレジで済ませ、商品を袋に詰めるためにサッカー台へ移動したところで、前に袋詰めをしていたお客さんが、サッカー台上に誰かの財布が置き忘れていることに気が付きました。
Aさんは、商品を袋に詰め終わりましたが、未だに財布の持ち主は戻りません。
そこでAさんは、持ち主が分かるものが入っていないかと思い、財布を手に取り、その中身を確認しました。
すると、財布の中には1万円札と千円札が複数入っているのを目にし、「これだけあれば家計が楽になる、誰も取りに戻らないし、届けたふりをして貰ってしまおう」という悪い考えがAさんの中に浮かびました。
そしてAさんは、拾った財布を店員に届け出ることなく、自身のカバンへと仕舞って帰宅したのです。
その1分後、財布を置き忘れたことを思い出したVさんが、店舗出入口直ぐの駐車場から急いで戻ってきたところ、財布がなくなっていることに気が付きました。そして、Vさんからの届け出を受けた千葉県柏警察署の警察官により、Aさんが財布を持ち出したことがバレてしまいました。
※本件事例はフィクションです。
~解説~
今回の事例のように、誰かが置き忘れた財物(≒価値のあるもの)を持ち去り、自分のものとしてしまう行為は「置引き」と言われる犯罪行為です。
それでは、「置引き」は何罪が成立するのでしょうか。
置引きをした場合には、窃盗罪又は遺失物等横領罪が成立すると考えられます。
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
窃盗罪は、他人の財物を窃取した場合に成立します。
「窃取」とは、他人が占有している財物を占有者の意思に反して自己又は第三者の占有に移転させることをいいます。そのため、「他人の財物」とは、他人が占有している物である必要あります。
遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料に処する。
遺失物横領罪は、遺失物や漂流物等の占有を離れた他人の物を横領した場合に成立します。
簡単にいうと、遺失物や漂流物などの占有を離れた他人の物を、自分の物として自由に扱った場合に遺失物等横領罪が成立します。
~窃盗罪と遺失物横領罪の違いは?~
窃盗罪の客体は、「他人の財物」であり、これは他人が占有している所有物をいいます。
一方で、遺失物横領罪の客体は、「遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物」です。これは、他人の所有物であっても他人の占有が及んでいない物のことをいいます。
つまり、窃盗罪と遺失物等横領罪を区別しているのは、持ち去った物に他人の占有が及んでいるか否になります。
占有が及んでいるか否かは、財物に対する事実的支配と占有意志を総合して社会通念にしたがって判断されます。
今回の事例は、
・Vさんが財布を置き忘れてから間もないこと
・店舗駐車場という、置き忘れた場所から離れていない場所で財布がないことに気が付いたこと
から、Vさんの財布に対する占有が認められれば窃盗罪、認められなければ遺失物横領罪が成立すると考えられます。
今回の事例と似たケースで、過去の判例でも占有が認められた場合も、認められなかった場合も複数あることから、先ず一度、法律の専門家である弁護士に相談し、今後の対応を検討することが一番であるといえます。
また、遺失物等横領罪の法定刑は「1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料」なのに対し、窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」とかなり重くなっています。
そのため、どちらの罪が成立するかで、受ける刑罰が大きく変わってくるため、いわれなき嫌疑をかけられないように、法律の専門家である弁護士のサポート受けながら取調べ等にも対応していく必要があります。
~もしも窃盗・横領事件を起こしてしまったら~
窃盗・遺失物等横領罪事件でお困りの方、置引きの容疑で警察の取調べを受けている方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を数多く受任し、扱ってきた実績のある法律事務所です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に関するご相談を初回無料で承っております。
無料法律相談のご予約は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお気軽にお電話ください。
またご家族、ご友人が警察に逮捕されてしまった方は、最短、当日中に弁護士を警察署へ派遣し事実確認や今後の捜査に対するアドバイスを行う初回接見サービスをご利用ください。
皆様からのご相談をお待ちしております。
夫婦喧嘩で夫が逮捕!~千葉市稲毛区の事案を例に解説~
千葉県千葉市稲毛区で起きた暴行事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
【事案の概要】
Aさんと、妻のV子さんは、日課の晩酌中に些細な事から口論となってしまいました。
飲酒の影響もあり口論がヒートアップしてしまった結果、AさんはカッとなりV子さんの顔を拳で何度も殴ってしまったのです。
殴られたV子さんが顔面から出血をしてしまい、その様子に動揺したAさんは、一度外の空気を吸うために外出しました。
V子さんは出血が止まらず、自身で119番通報をしたところ、救急隊からの要請を受けて警察官もやってきたので、仕方なく事の顛末を話していたところでAさんが帰宅しました。
その後、Aさんが暴行罪の被疑者として現行犯逮捕されてしまったのです。
※守秘義務の関係で、一部、事実と異なる点がございます。
【逮捕・勾留と起訴】
逮捕・勾留とは、起訴・不起訴に向けた捜査のために、一時的に被疑者の身柄を拘束する手続をいいます。
逮捕・勾留された場合、身柄を拘束された状態で取調べ等の捜査を受けることとなりますが、刑事手続上は未だ罪を犯した者として取り扱われることはありません。
(この場合には、罪を犯した疑いのある者として「被疑者」と呼ばれます。)
その後、捜査で得られた証拠をもとに、検察官が刑事裁判を起こすかどうか、起訴・不起訴の判断をします。
起訴され有罪判決が出て初めて犯罪者として確定することとなりますが、起訴後の有罪率は99.9%を超えるため、逮捕・勾留されてしまった場合には、起訴処分を回避することが非常に重要です。
また、被疑者として逮捕され、勾留されてしまった場合、実名報道によって不利益を被る可能性があります。
さらに、勾留期間中は留置施設で過ごすことになり、その間は仕事に行くことも、学校へ行くことも出来ません。そのため、仮に起訴されずに事態が収束したとしても、その間の欠勤により仕事を失ってしまったり、学校を退学になってしまう恐れがあります。
そのため、逮捕されてしまった場合、いち早く弁護士に依頼し、在宅捜査へ切り替えてもらうよう働きかけを行うといったことが、重要となってきます。
【暴行罪と傷害罪】
夫婦関係にあるとはいえ、V子さんの顔を平手で殴ってしまったAさんは、まず、暴行罪に問われる可能性が高いと言えます。
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
また、万が一、Aさんが殴ったことにより、殴られたV子さんがケガをしてしまった場合、傷害罪に問われる場合があります。
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。
警察などの捜査機関は、医師ではないため、明らかに腕が変形している場合や、頭から出血をしているといった状況でない限り、負傷状況を特定することは出来ません。
今回のように顔を拳で殴られたというような場合の多くは、暴行罪として捜査を開始し、被害に遭った方が病院を受診し診断書を捜査機関に提出した段階で、傷害罪に罪名を変更して捜査を継続することが通常です。
相手を殴ってしまったが、見た目は怪我をしているようには見えず、暴行罪と言われたからといって放置してしまうと、知らない間に罪が重くなってしまったという事態にもなりかねません。
もし、家族に限らず、誰かを殴ってしまった、突き飛ばしてしまったなど、暴力行為を行ってしまった場合、いち早く法律の専門家である弁護士に相談することをおすすめします。
【暴行事件を起こしてしまったら】
刑事事件では、弁護士への早期相談が何よりも大切です。
もし、ご家族や大切な方が警察に逮捕されてしまった場合、弊所の初回接見サービスをご利用ください。
初回接見では、刑事事件に精通する弊所の弁護士を警察署へ派遣し、事件の内容を確認すると共に、今後の事件の見通しや、取調べなど捜査に対する対応についてのアドバイスを行わせていただきました。
※取調べで話した内容は、全て「供述調書」として記録され裁判の証拠とされてしまうほか、これを後から覆すことは極めて困難です。
そのため、逮捕・勾留されてしまった初動の段階で弁護士に相談し、どのようなことを話すかを方針立てておくかどうかによって、落ち着いて対応することができ、あいまいな供述や表現によって、殊更立場が悪くなってしまうことを避けることができます。
次々と連続して行われる刑事手続きの中で、事態の悪化を避けるためには、何よりもまず早期の段階で弁護士に相談・依頼し、適切な弁護活動のサポートを受けることが非常に重要です。
また、逮捕はされなかったが、在宅で捜査をされているといった場合は、弊所事務所へご来所いただき初回無料の法律相談をご利用いただけます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の弁護士は日頃より刑事事件を数多く受任し、扱ってきた実績がございますので、どのような事件でも安心してご相談頂けます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は千葉支部のみならず、札幌、仙台、東京(新宿)、八王子、横浜、名古屋、大阪、京都、神戸、福岡と全国各地に事務所がありますので、お困りの方は是非一度0120-631-881(24時間電話受付中)までお気軽にお電話ください。
家族が覚醒剤を使って逮捕された
覚醒剤使用事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。
【千葉市中央区の覚醒剤使用事件】
千葉市中央区に住むAさんは、仕事のストレスを緩和するために、自宅で、売人から購入した覚醒剤の粉末を加熱し気化させて吸引しました。
Aさんが覚醒剤を使用してから数ヶ月経ったある日の早朝、千葉中央警察署の警察官がAさんの自宅を訪れ、Aさんを覚醒剤使用罪の疑いで逮捕しました。
Aさんが逮捕される様子を見ていたAさんの妻は、夫が突然逮捕されたことにより、自分が何をすればよいのか分からず困り果て、刑事事件を扱う法律事務所の初回接見サービスを利用することにしました。
(この刑事事件例はフィクションです。)
【覚醒剤とは】
覚醒剤取締法における覚醒剤とは、覚醒剤取締法第2条1号から3号のいずれかに該当する物を言います。
覚醒剤取締法 第2条
この法律で覚醒剤とは、次に掲げる物をいう。
1 フェニルアミノプロパン、フェニルメチルアミノプロパン及び各その塩類
2 前号に掲げる物と同種の覚醒作用を有する物であつて政令で指定するもの
3 前二号に掲げる物のいずれかを含有する物
覚醒剤取締法第2条1項1号の“フェニルアミノプロパン”はいわゆるアンフェタミンのことです。
また、”フェニルメチルアミノプロパン”はメタンフェタミンのことです。
日本において取締りの対象となっている覚醒剤は、主にフェニルメチルアミノプロパン及びその塩類であり、その形状は白色の粉末あるいは無色透明の結晶であることが一般的です。
覚醒剤は、脳の中枢神経に興奮作用を与えます。
その結果として、覚醒剤を使用すると、眠気や疲労感が解消され、頭が冴えたような感覚になります。
それに加えて、気分の高揚や自信が増すといったような効果もあります。
しかし、そのような効果は短時間で消滅し、その後は激しい疲労感や憂鬱感、倦怠感といったものに襲われることになります。
さらに、覚醒剤を繰り返す使用するようになると、幻聴や妄想に襲われるという効果ももたらします。
【覚醒剤使用罪とは】
覚醒剤取締法第19条は覚醒剤使用罪を規定し、覚醒剤を使用することを禁止しています。
これに違反すると、10年以下の懲役刑に科せられます。
覚醒剤取締法
(使用の禁止)
第19条 次に掲げる場合のほかは、何人も、覚醒剤を使用してはならない。
1号 覚醒剤製造業者が製造のため使用する場合
2号 覚醒剤施用機関において診療に従事する医師又は覚醒剤研究者が施用する場合
3号 覚醒剤研究者が研究のため使用する場合
4号 覚醒剤施用機関において診療に従事する医師又は
覚醒剤研究者から施用のため交付を受けた者が施用する場合
5号 法令に基づいてする行為につき使用する場合
覚醒剤取締法
第41条の3第1項 次の各号の一に該当する者は、10年以下の懲役に処する。
1号 第19条(使用の禁止)の規定に違反した者
(以下、省略)
覚醒剤自己使用罪として事件化する要件は、
① 法定の除外事由なく
② 覚醒剤を
③ 使用する
これらの条件を満たすと成立します。
このうち、②覚醒剤については既に説明しましたので、ここでは、①法定の除外事由がないという要件と、③使用する
の要件について簡単に説明します。
①法定の除外事由がないとは、覚醒剤取締法第19条1号から5号までのいずれの事由にも当たらないということを意味します。
覚醒剤取締法第19条の各号には、製造、診療、研究に用いる場合や、法令に基づいて用いる場合には、覚醒剤の使用が許されるといったことが記載されています。
③使用とは、覚醒剤をその用法に従って用いる一切の行為をいいます。
すなわち、覚醒剤を注射、吸引、飲用などの方法によって、自己または第三者の身体に接種、投与すれば使用したということになります。
刑事事件例では、覚醒剤の粉末を加熱し気化させて吸引するという方法で使用しています。
そして、Aさんは覚醒剤製造業者や覚醒剤施用期間の医師や研究者ではなく、また、Aさんが覚醒剤を使用したのは、仕事のストレスを発散させるためなので、覚醒剤取締法第19条各号に定められた除外事由には当たらないことになるでしょう。
以上より、Aさんには覚醒剤使用罪が成立し、10年以下の懲役刑に科せられる可能性があります。
【突然、ご家族の方が逮捕されてしまったら】
刑事事件のように、ご家族の方が急に逮捕されてしまった場合、まずは覚醒剤使用罪などの薬物事件に精通した弁護士に対して初回接見を依頼されることをお勧め致します。
初回接見とは、弁護士が警察署の留置場などに出張して、逮捕された方と接見(面会)をする、その最初のことを言います。
この初回接見により、事件の見通しや、今後の手続の流れ、これから予定されているであろう取り調べの対応などのアドバイスを受けることが期待できます。
また、初回接見に向かった弁護士から、ご依頼を頂いたご家族の方に対しましても今後に事件の見通し等についてご報告させて頂きますので、今後の事件の流れについての不安や疑問を解消するといったことが期待できるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部には薬物事件に精通した弁護士が在籍しています。
ご家族の方が覚醒剤自己使用の疑いで逮捕されてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。
判員裁判と取調べの録音・録画~千葉県内の強盗致傷事件を基に解説【後編】~
今回は、前回に引き続き、裁判員裁判と、刑事事件の取調べの際に行われる「取調べの録音・録画」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説いたします。
~事例~
千葉県内のリサイクルショップに昨年12月、男らが押し入り店主に暴行を加え売上金120万円と商品の高級腕時計などを奪い逃走した事件で、県警捜査1課は、強盗致傷と建造物侵入容疑で千葉県館山市居住のA男(20代、自称派遣社員)を逮捕した。
県警は、捜査に支障があるとして認否は明らかにしていない。
逮捕容疑は令和4年12月9日午後7時半ごろ、共犯者の男らと千葉県内のリサイクルショップに侵入。男性店主の顔面をバールで殴ってけがをさせ、「金庫はどこだ」などと脅迫して金品を奪おうとした疑い。
この事件を巡っては、実行役とされるB男(20代、無職)、C男(30代、会社員)の2名も逮捕されている。
男らに面識はなく、SNS上の高収入バイトに申し込み、指示役とみられる者から本件犯行の指示を受けた、所謂「闇バイト」であるとみて、背後関係を含め慎重に捜査を進めている。
なお、男性店主は意識不明の重体とのことです。
※本件事例はフィクションです。
~刑事事件の取調べ~
本件事例は裁判員裁判の対象事件であることは、前編でご説明した通りです。
裁判員裁判の対象事件となると、警察の捜査手続きにおいても、いくつかの違いが出てくることがあります。
その一つが、今回ご紹介する取調べの録音・録画です。
まず、取調べとはどういうものかを簡単にご説明します。
刑事事件の取調べは、警察署や検察庁などの取調室において行われます。
取調べによって、捜査機関は事件の真相を解明すべく、被疑者から犯行の動機や、犯人しか知り得ない秘密の暴露など、被疑者が罪を犯したと認めることができる話を聴き取り、その内容は供述調書としてまとめられることが一般的です。
取調べは取調室という机と椅子以外はなにもなく、広さも数メートル四方程度しかない小さく、殺伐とした雰囲気の部屋の中で、被疑者と取調官、取調べ補助者など、限られた人数で行われます。
また、警察署での取調べにおいては、プライバシー保護の観点からも、多くの警察署は刑事課や生活安全課、交通課などの事件や事故の捜査を担当する部署の執務室の奥にあり、人目のつかない場所に設けられている場合がほとんどです。
そのため、以前までは、取調官が被疑者を大声で怒鳴りつける、机を叩く、椅子を蹴る、煙草を吸わせる代わりに自白を強要する、長時間にわたり取調べ室内に拘束し、自白するまで取調室から外に出さないなど、刑事ドラマなどで目にするような取調べが実際に行われていました。
そうした取調べは、被疑者に対する精神的な負担は大きく、結果として、犯してもいない罪まで認めてしまうケースや、被疑者の供述の信ぴょう性が疑問視されることとなり、取調べの方法が見直されるとともに、取調べの可視化に向けた改革が行われることになりました。
そうした動きを受け、対象となる身柄事件(≒逮捕・勾留されている事件)の取調べの様子の全てを録音・録画を義務付ける改正刑事訴訟法が令和元年6月1日から正式に施行されたのです。
※現在は、先挙げた、被疑者を大声で怒鳴りつける、机を叩く、椅子を蹴る、自白を強要する、長時間にわたり取調室に拘束することなどは全て禁止されています。
~取調べの録音・録画、裁判員裁判との関係とは~
取調べの録音・録画の対象となる事件は次の通りです。
また、取調べの録音・録画が義務付けられているのは、これらに該当する事件のうち、身柄拘束(≒逮捕・勾留)されている事件に限られます。
取調べの録音・録画は、不当な取調べから被疑者らを守るため、適正な捜査を推進するために行われますが、その一方で、供述する内容がすべて録音・録画されているため、なにを話すのか、どのような態様で話をするのかによって、被疑者側の不利益となる場合もある。取調べの対応が非常に重要になる、ということは覚えておいた方が良いかもしれません。また、事前に話す内容などを整理しておくことがより大切です。
~取調べを自分で録音・録画できるか~
身柄が拘束されていない(≒在宅捜査)被疑者の方で、警察官の話を録音・録画したい、と思う方もいるかと思います。
しかし、警察官ら捜査機関側には拒否されることがほとんどです。
理由は様々ですが、取調べでは、被疑者の生い立ちや生活状況、事件の内容や犯行動機、関係者がいればその方との関係など、個人情報を含め様々なことを聞かれます。また、場合によっては捜査機関の捜査情報などを踏まえて会話が行われることもあります。
そのため、守秘義務の面からも、こうした内容が漏洩することを防ぐ意味でも、録音・録画機器の持ち込みについては禁止される場合がほとんどです。
しかし、身柄拘束がされていない(≒在宅捜査)の取調べは任意捜査ですので、必要に応じて取調べを中断してもらい、取調室の外で弁護士に電話で相談すること等はできます。
取調べが不安な方やサポートをご希望の方は、是非一度、弁護士に相談することをオススメします。
~ご家族が逮捕されてしまったら~
強盗致傷の疑いで逮捕されてしまった場合には、すぐに弁護士の接見を受け、裁判員催裁判を見据えたアドバイスやサポートを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、平素より刑事事件・少年事件を数多く受任してきた実績を持つ法律事務所です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は千葉支部のみならず、札幌、仙台、東京(新宿)、八王子、横浜、名古屋(本部)、大阪、京都、神戸、福岡と全国各地に事務所があり、初回無料の法律相談も行っております。
ご家族が逮捕されてしまい、お困りの方は、是非一度、0120-631-881(24時間電話受付中)までお気軽にお電話ください。
裁判員裁判と取調べの録音・録画~千葉県内の強盗致傷事件を基に解説【前編】~
今回は、前編、後編に分け、裁判員裁判と、刑事事件の取調べの際に行われる「取調べの録音・録画」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説いたします。
~事例~
千葉県内のリサイクルショップに昨年12月、男らが押し入り店主に暴行を加え売上金120万円と商品の高級腕時計などを奪い逃走した事件で、県警捜査1課は、強盗致傷と建造物侵入容疑で千葉県館山市居住のA男(20代、自称派遣社員)を逮捕した。
県警は、捜査に支障があるとして認否は明らかにしていない。
逮捕容疑は令和4年12月9日午後7時半ごろ、共犯者の男らと千葉県内のリサイクルショップに侵入。男性店主の顔面をバールで殴ってけがをさせ、「金庫はどこだ」などと脅迫して金品を奪おうとした疑い。
この事件を巡っては、実行役とされるB男(20代、無職)、C男(30代、会社員)の2名も逮捕されている。
男らに面識はなく、SNS上の高収入バイトに申し込み、指示役とみられる者から本件犯行の指示を受けた、所謂「闇バイト」であるとみて、背後関係を含め慎重に捜査を進めている。
なお、男性店主は意識不明の重体とのことです。
※本件事例はフィクションです。
~本件事例の刑責と裁判員裁判~
本件事例では、男性店主をバールで殴り怪我をさせ、売上金や高額商品を奪っていることから、強盗致傷の容疑、加えて、強盗目的でリサイクルショップに侵入したことが、正当な理由でなく店舗に立ち入ったことによる建造物侵入容疑で逮捕されたのだと考えられます。
強盗が、人を負傷させたときは無期または6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
特に、強盗致傷罪はその法定刑が無期懲役・無期禁錮にあたる、非常に重い罪であり、強盗致傷罪として起訴されてしまった場合は裁判員裁判の対象事件となります。
~裁判員裁判とは?普通の裁判とは何が違うの?~
通常の刑事事件の裁判では、罪を犯した被告人をどのような刑に処すかを決める判断を裁判官だけで行います。
しかし、裁判員裁判では、刑事事件の裁判のうち、地方裁判所で行われる刑事裁判に、国民の有権者から無作為に選ばれた裁判員と裁判官の合議による刑事裁判を言います。国民が裁判に関与することで、司法に対する国民の理解が深まり、司法に対する信頼が向上することを目指して2009年に導入された制度です。
裁判官のみによる裁判とは異なり、裁判員裁判では、通常、裁判官が3人、裁判員が6人で合議体を構成します。
そして、裁判員は、刑事裁判に参加し、被告人の犯した罪がどのようなものなのか、有罪なのか無罪なのか、有罪の場合はどのような刑に処するのかを裁判官と一緒に検討します。
つまり、裁判員裁判では、刑事裁判の手続きに一般国民の声が反映される仕組みとなっていると言えます。
~裁判員裁判の対象事件とは~
裁判員裁判の対象となる事件は重大事件です。
裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(裁判員法)第2条1項によって、裁判員裁判の対象となるのは、
「死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪にかかる事件(1号)」
「裁判所法第二十六条第二項第二号に掲げる事件であって、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係るもの(2号)」
と規定されています。
※裁判所法第26条第2項2号に掲げる事件とは、裁判所法において、3人の裁判官による合議体により審理することになっている事件(死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪(刑法第二百三十六条、第二百三十八条又は第二百三十九条の罪及びその未遂罪、暴力行為等処罰に関する法律(大正十五年法律第六十号)第一条ノ二第一項若しくは第二項又は第一条ノ三第一項の罪並びに盗犯等の防止及び処分に関する法律(昭和五年法律第九号)第二条又は第三条の罪を除く。)に係る事件)を指します。
死刑または無期の懲役若しくは禁錮に当たるものとは、法定刑として死刑、無期の懲役若しくは禁錮が定められているものを指します。
・殺人罪(刑法第199条)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する
・強盗致傷罪(刑法第240条)
強盗が、人を負傷させたときは無期または6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する
・強制性交等致傷罪等(刑法第181条2項)
第177条、第178条2項若しくは第179条2項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は六年以上の懲役に処する
が挙げられます。
傷害致死罪(刑法第205条)
身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。
保護責任者遺棄致死罪(刑法第219条)
前2条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
※前2条とは、遺棄(刑法第217条・老年、幼年、身体障害又は疾病のために扶助を必要とする者を遺棄した者は、一年以下の懲役に処する。)保護責任者遺棄等(刑法第218条・老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、三月以上五年以下の懲役に処する。)のこと
逮捕監禁致死罪等(刑法第221条)
前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
※前条は逮捕及び監禁(刑法第220条・不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。)
が、それぞれ挙げられます。
傷害致死罪などは、死亡結果については故意がないものの、傷害、遺棄、逮捕といった行為は故意に行っているために、「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた」ことになり、裁判員裁判対象事件となります。
また、裁判員裁判対象事件に当たるかは、先ほども説明した通り、どの犯罪で起訴されたかにより決定します。例えば、強盗致傷で逮捕されたとしても、強盗で起訴された場合には、裁判員裁判対象事件ではないということになります。
裁判員が裁判手続に参加することから、通常の裁判とは決定的に異なったものとなっています。裁判員裁判で弁護人を務めるには、通常の裁判とはまったく異なるスキルが必要です。裁判員裁判の弁護人には、裁判員裁判を熟知し、裁判員裁判の経験が豊富な弁護士を選ぶこと大切です。
次回の後編では、裁判員裁判対象事件の際などに行われる、取調べの録音・録画制度について解説していきます。
~ご家族が逮捕されてしまったら~
強盗致傷の疑いで逮捕されてしまった場合には、すぐに弁護士の接見を受け、裁判員裁判を見据えたアドバイスやサポートを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、平素より刑事事件・少年事件を数多く受任してきた実績を持つ法律事務所です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は千葉支部のみならず、札幌、仙台、東京(新宿)、八王子、横浜、名古屋(本部)、大阪、京都、神戸、福岡と全国各地に事務所があり、初回無料の法律相談も行っております。
ご家族が逮捕されてしまい、お困りの方は、是非一度、0120-631-881(24時間電話受付中)までお気軽にお電話ください。
【解決事例】お互いに暴力をふるった千葉市稲毛区の傷害事件!?
千葉県千葉市稲毛区で起きた相被疑傷害事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
~事案の概要~
ある日、Aさん(30代、会社員男性)は大学時代の友人らと久しぶりに再会し、千葉県千葉市稲毛区内の居酒屋で楽しくお酒を飲んでいました。
そして、Aさんは友人らと別れた後、既に終電もなくなっていたことからタクシーを利用し帰宅しようとしました。
しかし、お財布の中にあまり現金が入っておらず、クレジットカードも持ち歩いていなかったことから、自宅近くのコンビニまでタクシーで行き、そこでお金をおろして支払おうと考え、タクシー運転手のVさんに自宅近くのコンビニを目的地として告げました。
タクシーはAさんの説明したコンビニまで到着しました。
そこで初めてAさんはタクシー運転手のVさんへ事情を説明したところ、料金の支払いをめぐり口論となってしまったのです。
Aさんは泥酔していたこともあり、ついにはタクシーの運転手のVさんを殴って怪我をさせてしまいました。
そこからはお互いに掴み合い、殴り合いの喧嘩に発展し、駆けつけた警察官により事情聴取が行われ、AさんVさんともに傷害事件の被疑者として捜査されることになってしまいました。
※守秘義務の関係で、一部、事実と異なる点がございます。
~解説~
タクシーの運転手のVさんを殴り、ケガをさせてしまったAさんは傷害罪に問われる可能性が高いと言えます。
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。
ご自身では、「あまり強く殴っていない」「軽く押しただけで、そこまで酷い暴力は加えていなかった」等と思っていても、被害を受けた方が医療機関を受診し、専門家(医師)によって怪我をしたと判断されるケースは珍しくありません。
そして、被害届と一緒に、怪我をしたことの証明である診断書が捜査機関に提出されてしまえば、傷害事件として捜査が開始されることになります。
~相被疑事件とは?~
普段から刑事事件などに触れていないと、あまり聞きなじみのない言葉かと思います。
多くの事件は、加害行為を行った人は「被疑者」、被害を受けた人は「被害者」と、それぞれ立場が異なります。
しかし、今回のようにお互いに暴力を振るって相手を怪我させた場合は、暴力を振るわれて怪我をした被害者でもあり相手に暴力を振るって怪我をさせた被疑者でもあるという立場になります。
お互いに加害者(≒被疑者)である事件のことを、相被疑事件と呼ばれることがあります。
ご自身もお怪我をされていることから、あまり考えたくないでしょうが、こうした事案は、ご自身の被害届を提出したからといって終わるものではなく、相手からも被害届を出されてしまい、突然、警察から取調べの連絡が来るという事態にもなりかねないため、注意が必要です。
なお、日本の警察官が事件などの捜査をするにあたり守るべき心構えや捜査の方法、捜査手続き、その他、捜査に関して必要な事柄を定めている犯罪捜査規範には、次のように定められています。
警察は、被害届の提出をする者があったときは、その届出にかかる事件が管轄区域の事件であるかどうかを問わず、これを受理しなければならない
そのため、捜査機関が事件を認知する前であれば、被害届が出されない様に示談交渉を行い、被害届が出されるなど捜査機関が事件を認知した後であれば、示談交渉を行い被害届の取下げを行う等が大切になります。
~傷害事件を起こしてしまったら~
刑事事件では、弁護士への早期相談が何よりも大切です。
本件は、事件発生後すぐに弊所の無料相談をご利用いただきました。
無料相談では、可能な限り一度、弊所事務所へおこしいただき、刑事事件に精通する弊所の弁護士に直接、今後の事件の見通しや、取調べなど捜査に対する対応についてのアドバイスを聞くことができます。
(※特に、取調べで話した内容は、全て「供述調書」として記録され裁判の証拠とされてしまうほか、これを後から覆すことは極めて困難です。
そのため、逮捕・勾留されてしまった初動の段階で弁護士に相談し、どのようなことを話すかを方針立てておくかどうかによって、落ち着いて対応することができ、あいまいな供述や表現によって、殊更立場が悪くなってしまうことを避けることができます。)
無料相談の後、正式にご依頼いただけたことから、警察署や検察庁などの捜査機関と早期から連絡を取ることができ、いち早く被害者様の情報を得ることができました。しかし、すでに被害者様は被害届を提出しており、当初は示談にも難色を示されていました。
粘り強く交渉を重ね、Aさんは被害届を提出していなかったことから、Aさん側が被害届を提出しないことなども条件に加えつつ、長期にわたり慎重に示談交渉を繰り返した結果、示談を締結することができました。
そして、その結果を踏まえて担当検察官と話し合いを重ねたところ、Aさんは不起訴処分となり、起訴されることなく事件は終息を迎えたのです。
次々と連続して行われる刑事手続きの中で、事態の悪化を避けるためには、何よりもまず早期の段階で弁護士に相談・依頼し、適切な弁護活動のサポートを受けることが非常に重要です。
今回のケースに限らず、ご自身や大切なご家族が、何らかの罪に問われてしまった場合、出来るだけ早く弁護士に相談することをお勧めします。
また、弁護士に相談することにより、処分の見通しや今後の手続きの流れについて早い段階で聞くことができ、その後の手続きに落ち着いて対応することができます。
取調べの対応方法や供述内容に対するアドバイスを受けることで、誤解を招くような供述を避けることが出来ます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の弁護士は日頃より刑事事件を数多く受任し、扱ってきた実績がございますので、どのような事件でも安心してご相談頂けます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は千葉支部のみならず、札幌、仙台、東京(新宿)、八王子、横浜、名古屋(本部)、大阪、京都、神戸、福岡と全国各地に事務所があり、初回無料の法律相談も行っておりますので、お困りの方は是非一度0120-631-881(24時間電話受付中)までお気軽にお電話ください。
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