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包丁を突きつけ金銭を要求した疑いで男を逮捕~千葉県東金市で起きた強盗致傷事件~

2024-06-18

包丁を突きつけ金銭を要求した疑いで男を逮捕~千葉県東金市で起きた強盗致傷事件~

東金市 強盗致傷罪

今回は、千葉県東金市内の自宅及び走行中の車内にて元妻に包丁を突き付けて金銭を要求したとして男性が逮捕された強盗致傷事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

<事案の概要>

千葉県警東金署は14日、強盗致傷の疑いで東金市、自称自営業の男性A(34)を逮捕したと発表しました。

逮捕容疑は13日、元妻の女性V(34)の自宅や走行中の軽乗用車内などで、借金返済のために、Vに文化包丁を突きつけ、左上腕を切りつけて軽傷を負わせ、「500万円用意してくれ」「お金が用意できないんだろ。じゃあ殺すしかねえな」などと脅し、金を奪おうとした疑いです。
Vは金を渡しませんでした。

同署によると、Aは金を要求したことは認めているが、「腕は切りつけていないし、『殺す』とは言っていない」などと容疑を一部否認しているとのことです。
(※5/15に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「元妻の自宅や走行中の車内で包丁突きつけ「500万円用意して」「殺すしかねえな」 強盗致傷の疑いで男逮捕も一部否認 東金署」記事の一部を変更して引用しています。)

<強盗致傷罪が成立する場合とは?>

今回、Aは強盗致傷罪の疑いで逮捕されています。
強盗致傷罪について解説する前に、まずは強盗罪から見ていきましょう。

強盗罪については刑法第236条で以下のように規定しています。

刑法第236条(強盗)

暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。

 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

「強取」とは、相手方の反抗を抑圧するに足る程度の暴行・脅迫をすることです。
相手方の反抗を抑圧するに足る程度の暴行・脅迫にあたるか否かは、犯行の日時、犯人と相手方との体格差、年齢差や性別、凶器使用の有無、用いた凶器の性状(どのような凶器を使用したか)等など、様々な事情を考慮して判断されます。

本件事件ではAがVに対し、文化包丁という極めて危険性の高いものを突き付けて金銭を得ようと脅しているので、反抗を抑圧するに足る程度のものといえます。

また、今回の事件でVは左上腕を切りつけられ負傷しているため、刑法第240条の強盗致傷罪が成立する可能性が高いといえます。

刑法第240条(強盗致死傷)

強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

似た犯罪に強盗傷人罪というものがあります。
こちらは相手方に傷害を発生させる故意が必要なところ、本件ではAにそこまでの認識・認容があったとはいいがたいので、強盗致傷の疑いで逮捕されたと考えられます。

<強盗致傷罪で逮捕されたら弁護士へ>

上記の通り、強盗の機会に人を傷害した場合は無期又は6年以上の懲役となり、通常の強盗罪と比べて無期懲役を含む点で法定刑が重くなります。
強盗致傷罪となれば裁判員裁判の対象になるため、通常の刑事事件で起訴(公判請求)された場合に行われる公判(裁判)とは異なります。

また、強盗致傷罪は起訴(公判請求)される可能性が非常に高いため、弁護士に少しでも軽い減刑判決を獲得するための刑事弁護活動を依頼することをおすすめします。
ただ、前述したように裁判員裁判は通常の公判とは異なるため、弁護士の中でも裁判員裁判の経験がある刑事事件に強い弁護士に依頼することがおすすめです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件で弁護活動を担当した実績を多く持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
逮捕されている場合は、最短当日中に弁護士が接見に向かう「初回接見サービス」(有料)をご案内しています。

千葉県内でご家族が強盗致傷事件を起こして逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。

女性従業員に刃物を突き付け「金を出せ」を脅した男性が逃走~千葉県柏市で起きた強盗未遂事件~

2023-11-28
強盗未遂罪 千葉

今回は、千葉県柏市にあるパチンコ店の女性従業員に対し、刃物のようなものを突き付け「金を出せ」と脅した男性が何も取らずに現場を逃走した強盗未遂事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

<事例解説>

千葉県柏市のパチンコ店景品交換所で26日、男が従業員用出入り口から出てきた60代~70代の女性従業員3人に刃物のようなものを突き付け「金を出せ」などと脅しました
女性たちが交換所内に戻り防犯ブザーを鳴らすなどしたところ、男は何も取らずに逃走した模様です。
けが人はいませんでした。

柏署は強盗未遂事件として調べています。
同署によると、交換所の出入り口付近を覆っている柵越しに脅迫した男は30代ぐらいで身長約170センチ、黒のジャンパーとズボン、帽子を着用していたとのことです。
(※11/28に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「パチンコ店の景品交換所で強盗未遂 「金を出せ」女性従業員を脅迫も何も取らず逃走 千葉・柏」記事の一部を変更して引用しています。)

<強盗未遂罪とは>

強盗未遂罪は刑法第234条で規定されていて、強盗罪が成立する行為に実行したが既遂にならなかった場合に適用されます。
なので、まずは強盗罪が成立する要件についてみていきましょう。

強盗罪については、刑法第236条で以下のように規定されています。

刑法第236条(強盗)

暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。
(第2項省略)

強盗罪は、暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した場合に成立します。

①暴行又は脅迫を用いた
暴行や脅迫の程度としては、被害者の反抗を抑圧する程度の強度を持つ行為を意味します。
例えば、刃物を示すことは、通常、反抗を抑圧するに足りると判断されます。

②他人の財物を強取した
強盗罪では、財物を事実上の支配・管理している人、すなわち占有者の意思に反して財物を奪取することが必要です。
これは、単に財物に触れるだけではなく、占有者から財物を奪い取る行為を含みます。

上記①②を行った場合、強盗罪が既遂となりますが、今回の男性は何も取らずに現場を逃走しています。
つまり、②の「他人の財物を強取」していないため、強盗罪の既遂ではなく未遂に該当するということです。

強盗罪は5年以上の有期懲役という重い処罰が下される重大な罪です。
未遂犯については刑を減軽することができるといった内容が刑法第43条で規定されていますが、これは必ず減刑されるといったものではありません。
なので、強盗未遂罪であっても犯行動機や犯行状況などによって強盗罪と同様の処罰がされる可能性があります。

<現場を逃走するとどうなる?>

今回、強盗未遂罪の疑いがもたれている男性は現場を逃走しています。
強盗未遂罪に限らず、刑事事件を起こして犯行現場を逃走すると、後日逮捕される可能性が高くなります。
また、一度現場を逃走しているため、警察などの捜査機関は「釈放すると逃亡するおそれがある」と判断しやすく、逮捕後も勾留されて長期的に身柄を拘束される可能性も十分にあります。

また、強盗未遂罪の処罰内容に罰金刑は規定されていません。
つまり、起訴されると裁判が開かれて法定刑の範囲内で懲役刑を言い渡される可能性が高いということです。

強盗未遂罪で不起訴処分やなるべく軽い減軽判決を獲得するには、被害者との示談を成立することが重要になります。
ただ、当事者同士で示談を締結することは極めて難しいため、専門の知識を持った弁護士に刑事弁護活動を依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件の弁護活動を担当し、被害者との示談を締結した実績を多く持つ、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。

千葉県内でご自身やご家族が強盗未遂事件を起こしてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。
ご相談・ご依頼の際は24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にてお電話をお待ちしております。

女子大生の肩を刃物で刺してバッグを奪い逃走した男性を逮捕~千葉県市川市で起きた強盗致傷事件~

2023-09-23

今回は、千葉県市川市で起きた強盗致傷事件の事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

<事案概要>

市川市で男が女子大生を後ろから押し倒し軽傷を負わせ、ショルダーバッグを奪い逃走した事件で、市川署は17日、強盗致傷罪の疑いで住所不定、アルバイトの男A(21)を逮捕した。

逮捕容疑は9日午後11時50分ごろ、同市の路上で帰宅中の女子大生V(23)=同市=を押し倒し、馬乗りになって刃物のようなもので肩を突き刺すなどして軽傷を負わせ、現金7千円などが入ったショルダーバッグを奪った疑い。

市川署によると、Aは宮城県大河原町の同県警大河原署に出頭。
防犯カメラや遺留品の捜査からも浮上していた。
容疑を認めている。
(※9/18に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「女子大生に馬乗りで肩刺しバッグ奪う 逃走の21歳男逮捕 容疑で市川署」記事の一部を変更して引用しています。)

<強盗致傷罪とは>

今回の事例で、Aは強盗致傷罪の疑いで逮捕されています。
強盗致傷罪については、刑法第240条で以下のように規定されています。

刑法第240条(強盗致死傷)

強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

条文の前段で規定されている罪が強盗致傷罪、後段で規定されている罪が強盗致死罪です。
強盗致傷罪の主体は強盗犯人なので、強盗罪に着手している必要があります。
強盗罪について規定されている刑法第236条も確認しておきましょう。

刑法第236条(強盗)

暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。

 前項の方法に財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

「強盗」とは、暴行や脅迫を用いて他人の財物を強取することを指します。
暴行や脅迫の程度については、相手(被害者)の反抗を抑圧するに足りる程度とされており、刃物を突き付けるような行為が代表例として挙げられます。

また、暴行や脅迫が相手の反抗を抑圧するに足りる程度であったかどうかの判断は、被害者の主観だけでなく、被害者の性別や年齢、犯行場所や時間、凶器の有無などの事情からも考慮して、社会通念に従って判断されます。

強盗致傷罪は、強盗罪に該当する行為を行った結果、被害者に怪我を負わせた場合に成立するということです。
強盗罪に該当する行為を開始していればよいため、強盗罪が既遂で終わったのか未遂で終わったのかについては問いません。

今回の事例では、AはVを背後から押し倒し、馬乗りになって刃物のようなもので肩を突き刺した後に、Vのショルダーバッグを奪って逃走しています。
AがVに加えた上記の暴行行為は、Vの反抗を抑圧するに足りる程度であると判断され、Vは怪我を負っているため、Aは強盗致傷罪の疑いで逮捕されたと考えられます。

<強盗致傷罪で逮捕されたら弁護士へ>

強盗致傷罪の処罰内容は無期又は6年以上の懲役刑であり、非常に重く処罰される犯罪です。
また、強盗致傷罪による刑事事件を起こすと、逮捕勾留される可能性も高く、起訴されて裁判にかけられる可能性も高いです。

逮捕・勾留による長期的な身体拘束や起訴されて前科がつくことを避けたかったり、起訴された後の判決を少しでも軽くしたいという場合は、弁護士に刑事弁護活動を依頼することをお勧めします。

弁護士が代理人として、早期の身柄解放不起訴処分の獲得、万が一起訴された場合の減軽判決の獲得といった弁護活動に尽力するため、上記内容が実現する可能性が高まります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件で弁護活動を担当した実績を持つ、刑事事件少年事件に特化した専門の法律事務所です。
ご家族が強盗致傷罪で逮捕されてしまい、弁護活動の詳細について確認したいという方は、まずは24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡ください。

千葉県内で起きた刑事事件については、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の弁護士がご相談を承ります。

スーパーで万引きした男性が店員に噛みついて事後強盗罪の疑いで逮捕~千葉県柏市で起きた万引き事件~

2023-09-11

万引きは、商品の代金を支払わずに店外に持ち出す行為を指します。
基本的に、万引きは窃盗罪に該当するケースが多いですが、場合によっては事後強盗罪に該当することもあります。

今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が千葉県柏市で起きた万引き事件をもとに、事後強盗罪が成立する要件について解説します。

<事案概要>

柏署は11日、事後強盗罪の疑いで自称柏市松ケ崎、無職の男A(50)を現行犯逮捕したと発表した。

逮捕容疑は10日午後6時20分ごろ、同市内のスーパーマーケットで、乳酸菌飲料1点(販売価格279円)を万引したのを見つかり、店外で男性店員V(28)ともみ合いになって左腕にかみついた疑い

同署によると、別の男性店員B(31)が取り押さえた。
「万引したことは間違いないが、店員をかんでいない」と容疑を一部否認している。
(※9/14(木)に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「万引見つかり店員にかみつく 柏市のスーパーで事後強盗疑い 50歳男逮捕」記事の一部を変更して引用しています。)

<事後強盗罪とは>

事後強盗罪とは、窃盗行為が目撃された後に暴行や脅迫を行った場合に成立します。

通常の強盗罪(刑法第236条)との違いは、「暴行や脅迫を用いて財物を奪った」のか「財物を奪った後に条文で規定されている目的(後述)のために暴行や脅迫を行った」かです。
前者であれば強盗罪、後者であれば事後強盗罪が成立します。

事後強盗罪については、刑法第238条で以下のように規定されています。

刑法第238条(事後強盗)

窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる

条文に記載されているように、事後強盗罪は「窃盗犯」が主体となっています。
つまり、事後強盗罪が成立するためには、すでに窃盗行為に着手している必要があるということになります。

また、事後強盗罪は、①盗んだ財物を取り返されることを防ぐため逮捕を免れるため③罪跡を隠滅するための内どれかを目的として、暴行や脅迫を加えた場合に成立します。

暴行や脅迫があったと認められる程度としては、通常の強盗罪と同程度の暴行や脅迫の程度である「相手の反抗を抑圧するに足りるもの」とされています。

今回の事例で考えると、Aは自身の万引きがVに見つかり、揉み合いになった際にVの左上に噛みついています。
AがVに噛みついた目的が、万引きした商品を取り返されることを防ぐためか逮捕を免れるため、証拠を隠滅するためのどれかであれば、事後強盗罪の要件に該当します。

事後強盗罪の暴行や脅迫の程度は、単に暴行や脅迫をしたことだけでなく、事件当時の状況暴行の強さ被害者の年齢などを考慮したうえで判断されることもあり、過去の判例では、腕に噛みついた行為が事後強盗罪の「暴行や脅迫」として認められるのかについて結論が分かれています。

<事後強盗罪の刑罰>

事後強盗罪について規定されている刑法第238条では、処罰内容についての詳細が記載されておらず「~ときは、強盗として論ずる。」と記載されています。

「強盗として論ずる」とは、事後強盗罪を通常の強盗罪と同様に扱うという意味をさしています。
つまり、事後強盗罪が成立すると窃盗犯人から強盗犯人となり、強盗罪について規定されている刑法第236条の処罰内容が適用されるということです。

刑法第236条(強盗)

暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。

通常の強盗罪で規定されている処罰内容は5年以上の有期懲役刑なので、事後強盗罪も同様の内容で処罰されます。

また、暴行の結果、相手に怪我を負わせたり死亡させた場合は、強盗致死傷罪(刑法第240条)が適用されます。

<事後強盗罪による刑事事件を起こしたら弁護士へ>

事後強盗罪は逮捕される可能性もあり、処罰内容も重く規定されています。

事後強盗罪で逮捕されてしまい、その後勾留が決定すれば、逮捕時から最大23日間身柄が拘束されるおそれもあります。
また、事後強盗罪には罰金刑による処罰規定がないので、検察官から起訴されてしまえば、裁判にかけられる公判請求がなされます。
起訴された時点で前科がつくことになり、今後の人生にも影響が及ぶかもしれません。

長期間の身柄拘束や起訴を免れるためにも、事後強盗罪による刑事事件を起こした場合は、弁護士に刑事弁護活動を依頼することをお勧めします。
弁護士に弁護活動を依頼すれば、弁護士が代理人となり、早期の身柄解放不起訴処分の獲得、万が一起訴された場合の減刑判決の獲得などを目指した弁護活動に尽力してくれます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、事後強盗罪はもちろん、様々な刑事事件で弁護を担当した実績を持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
ご自身が事後強盗罪による刑事事件を起こしてしまったという方や、ご家族が事後強盗罪で逮捕されてしまったという方は、まずは24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡ください。

千葉県内での刑事事件については、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部でお待ちしております。

質店で腕時計などを奪い従業員に怪我を負わせた男性が逃走~千葉県習志野市で起きた強盗致傷事件~

2023-09-05

質店で腕時計などを奪い従業員に怪我を負わせた男性が逃走~千葉県習志野市で起きた強盗致傷事件~

今回は、千葉県習志野市で起きた強盗致傷事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

<事案概要>

千葉県習志野市の質店で刃物を持った男らが押し入って腕時計などを奪って逃げました
もみ合いになった際に従業員の男性が指を切られて重傷を負いました。

警察によりますと、きのう午後6時20分ごろ、習志野市東習志野の質店に刃物を持った男ら2人が押し入りました。

1人が従業員の男性V(50)に刃物を向けながら「金出せよ」と脅し、その間にもう1人の男がショーケースのガラスを割って高級腕時計などを奪ったということです。
Vは男の包丁を取り上げようとした際に、左親指を深く切っていて重傷です。

2人の男はいずれも身長170センチぐらいで、店の外に待機していたもう1人が運転する車に乗って逃げたということです。

警察は強盗傷害事件として捜査しています。
(※9/8(金)に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「「金を出せ」質店で腕時計など強盗 刃物男ともみ合った従業員が重傷 3人逃走中 千葉・習志野市」記事の一部を変更して引用しています。)

<問われる可能性がある罪>

今回の事例で逃走した男性らは、強盗致傷罪に問われる可能性があります。
強盗致傷罪については、刑法第240条で以下のように規定されています。

刑法第240条(強盗致死傷)

強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

条文の前段で規定されている罪が強盗致傷罪、後段で規定されている罪が強盗致死罪になります。

強盗致傷罪は、強盗人を負傷させたときに成立します。
「強盗」とは、暴行や脅迫を用いて他人の財物を強取した者を指し、強盗罪については刑法第236条で以下のように規定されています。

刑法第236条(強盗)

暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。

 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

強盗罪が成立するための「暴行又は脅迫」の程度は、相手の反抗を抑圧する程度とされています。
つまり、強盗罪に該当する行為を行い、その際に他人を負傷させた場合に強盗致傷罪が成立するということです。

今回の事例で考えると、男性らは店の従業員Vに対して刃物を向けながら「金出せよ」と脅迫しています。
脅迫をしている最中に、もう一人がショーケースのガラスを割って高級腕時計などの財物を奪っているため、男性らの行為は強盗罪が成立する可能性があります。

さらに、Vは男性が持っていた刃物で怪我を負っているため、男性らには強盗致傷罪が成立する可能性があるということになります。

<逃走後に見つかった後の流れ>

今回の事例では、男性らは逃走しています。
強盗致傷罪による刑事事件を起こして逃走した場合、その後見つかると逮捕される可能性が非常に高いです。

逮捕されると、被疑者として逮捕後48時間以内に身柄が警察から検察庁に送致されます。
検察庁に送致後は、24時間以内に検察官が被疑者の身柄を引き続き拘束した状態で取調べを続ける必要があるかどうかを判断します。
必要がないと判断されれば釈放され、その後は取調べが行われる際に出頭する在宅捜査になりますが、必要があると判断されれば、検察官は裁判所に対して勾留請求を行います。

検察官からの勾留請求を受けた裁判所は、被疑者に勾留質問を行い、勾留請求を認めるかどうかを判断します。
勾留請求が却下されれば在宅捜査になりますが、勾留請求が認められれば、被疑者は勾留されることになり、10日間身柄を拘束されることになります。
また、勾留は追加で10日間の延長もできるので、勾留が決定すれば最大20日間身柄が拘束される可能性があります。

その後、検察官は被疑者に処罰を与える必要があると判断すれば起訴されます。
起訴されれば、罰金刑による略式起訴裁判にかけられる公判請求のどちらかがなされます。
ただ、強盗致傷罪は罰金刑による処罰規定がないため、強盗致傷罪で起訴されると公判請求されることになります。

起訴後は、被疑者から被告人として扱われ、裁判が行われた後、判決が言い渡されるといった流れになります。

<ご家族が強盗致傷罪で逮捕されたら弁護士へ>

ご家族が強盗致傷罪の疑いで逮捕されたと、急に警察から連絡が来ることもあります。
いきなりこのような連絡がくれば、今後どうなっていくのか不安になる方がほとんどです。
そんな時は、まずは弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士に相談すれば、弁護士から今後の流れや見通しについて詳しい話を聞くことができます。
また、弁護士に刑事弁護活動を依頼すれば、弁護士が代理人となり、なるべく早い身柄解放起訴を免れる不起訴処分の獲得、起訴された場合は減軽判決を獲得するためなどの弁護活動に尽力します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、様々な刑事事件の弁護活動を担当してきた実績を持つ刑事事件に特化した法律事務所です。
ご家族が強盗致傷罪で逮捕されてしまったという方は、まずは24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡ください。

判員裁判と取調べの録音・録画~千葉県内の強盗致傷事件を基に解説【後編】~

2023-06-25

今回は、前回に引き続き、裁判員裁判と、刑事事件の取調べの際に行われる「取調べの録音・録画」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説いたします。

~事例~

 千葉県内のリサイクルショップに昨年12月、男らが押し入り店主に暴行を加え売上金120万円と商品の高級腕時計などを奪い逃走した事件で、県警捜査1課は、強盗致傷と建造物侵入容疑で千葉県館山市居住のA男(20代、自称派遣社員)を逮捕した。
 県警は、捜査に支障があるとして認否は明らかにしていない。

 逮捕容疑は令和4年12月9日午後7時半ごろ、共犯者の男らと千葉県内のリサイクルショップに侵入。男性店主の顔面をバールで殴ってけがをさせ、「金庫はどこだ」などと脅迫して金品を奪おうとした疑い。
 この事件を巡っては、実行役とされるB男(20代、無職)、C男(30代、会社員)の2名も逮捕されている。
 男らに面識はなく、SNS上の高収入バイトに申し込み、指示役とみられる者から本件犯行の指示を受けた、所謂「闇バイト」であるとみて、背後関係を含め慎重に捜査を進めている。

 なお、男性店主は意識不明の重体とのことです。

本件事例はフィクションです。 

~刑事事件の取調べ~

 本件事例は裁判員裁判の対象事件であることは、前編でご説明した通りです。
 裁判員裁判の対象事件となると、警察の捜査手続きにおいても、いくつかの違いが出てくることがあります。
 その一つが、今回ご紹介する取調べの録音・録画です。
 まず、取調べとはどういうものかを簡単にご説明します。

 刑事事件の取調べは、警察署や検察庁などの取調室において行われます
 取調べによって、捜査機関は事件の真相を解明すべく、被疑者から犯行の動機や、犯人しか知り得ない秘密の暴露など、被疑者が罪を犯したと認めることができる話を聴き取り、その内容は供述調書としてまとめられることが一般的です。

 取調べは取調室という机と椅子以外はなにもなく、広さも数メートル四方程度しかない小さく、殺伐とした雰囲気の部屋の中で、被疑者と取調官、取調べ補助者など、限られた人数で行われます。
 また、警察署での取調べにおいては、プライバシー保護の観点からも、多くの警察署は刑事課や生活安全課、交通課などの事件や事故の捜査を担当する部署の執務室の奥にあり、人目のつかない場所に設けられている場合がほとんどです。

 そのため、以前までは、取調官が被疑者を大声で怒鳴りつける、机を叩く、椅子を蹴る、煙草を吸わせる代わりに自白を強要する、長時間にわたり取調べ室内に拘束し、自白するまで取調室から外に出さないなど、刑事ドラマなどで目にするような取調べが実際に行われていました。

 そうした取調べは、被疑者に対する精神的な負担は大きく、結果として、犯してもいない罪まで認めてしまうケースや、被疑者の供述の信ぴょう性が疑問視されることとなり、取調べの方法が見直されるとともに、取調べの可視化に向けた改革が行われることになりました。

 そうした動きを受け、対象となる身柄事件(≒逮捕・勾留されている事件)の取調べの様子の全てを録音・録画を義務付ける改正刑事訴訟法が令和元年6月1日から正式に施行されたのです。

 現在は、先挙げた、被疑者を大声で怒鳴りつける、机を叩く、椅子を蹴る、自白を強要する、長時間にわたり取調室に拘束することなどは全て禁止されています。 

~取調べの録音・録画、裁判員裁判との関係とは~

 取調べの録音・録画の対象となる事件は次の通りです。

1.裁判員裁判対象事件(弁論の併合により裁判員裁判で審理される見込みのある裁判員裁判費対象事件を含む)

2.知的障害を有する被疑者で言語によるコミュニケーション能力に問題がある者、又は取調官に対する迎合や被誘導性が高いと認められる者に係る事件

3.精神の障害等により責任能力の減退・喪失が疑われる事件

4.独自捜査事件(検察官が直接告訴・告発等を受け又は自ら認知して捜査を行う事件(国税局、証券取引等監視委員会、公正取引委員会等による告発に基づいて捜査を行う事件を含む。))であって当該事件について検察官が被疑者を逮捕した事件

 また、取調べの録音・録画が義務付けられているのは、これらに該当する事件のうち、身柄拘束(≒逮捕・勾留)されている事件に限られます

 取調べの録音・録画は、不当な取調べから被疑者らを守るため、適正な捜査を推進するために行われますが、その一方で、供述する内容がすべて録音・録画されているため、なにを話すのか、どのような態様で話をするのかによって、被疑者側の不利益となる場合もある。取調べの対応が非常に重要になる、ということは覚えておいた方が良いかもしれません。また、事前に話す内容などを整理しておくことがより大切です。
 

~取調べを自分で録音・録画できるか~

 身柄が拘束されていない(≒在宅捜査)被疑者の方で、警察官の話を録音・録画したい、と思う方もいるかと思います。
 しかし、警察官ら捜査機関側には拒否されることがほとんどです。
 理由は様々ですが、取調べでは、被疑者の生い立ちや生活状況、事件の内容や犯行動機、関係者がいればその方との関係など、個人情報を含め様々なことを聞かれます。また、場合によっては捜査機関の捜査情報などを踏まえて会話が行われることもあります。

 そのため、守秘義務の面からも、こうした内容が漏洩することを防ぐ意味でも、録音・録画機器の持ち込みについては禁止される場合がほとんどです。

 しかし、身柄拘束がされていない(≒在宅捜査)の取調べは任意捜査ですので、必要に応じて取調べを中断してもらい、取調室の外で弁護士に電話で相談すること等はできます

 取調べが不安な方やサポートをご希望の方は、是非一度、弁護士に相談することをオススメします。

~ご家族が逮捕されてしまったら~

 強盗致傷の疑いで逮捕されてしまった場合には、すぐに弁護士の接見を受け、裁判員催裁判を見据えたアドバイスやサポートを受けることをおすすめします。
 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、平素より刑事事件・少年事件を数多く受任してきた実績を持つ法律事務所です。
 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は千葉支部のみならず、札幌、仙台、東京(新宿)、八王子、横浜、名古屋(本部)、大阪、京都、神戸、福岡全国各地に事務所があり、初回無料の法律相談も行っております。
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裁判員裁判と取調べの録音・録画~千葉県内の強盗致傷事件を基に解説【前編】~

2023-06-22

今回は、前編、後編に分け、裁判員裁判と、刑事事件の取調べの際に行われる「取調べの録音・録画」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説いたします。

~事例~

 千葉県内のリサイクルショップに昨年12月、男らが押し入り店主に暴行を加え売上金120万円と商品の高級腕時計などを奪い逃走した事件で、県警捜査1課は、強盗致傷建造物侵入容疑で千葉県館山市居住のA男(20代、自称派遣社員)を逮捕した。
 県警は、捜査に支障があるとして認否は明らかにしていない。

 逮捕容疑は令和4年12月9日午後7時半ごろ、共犯者の男らと千葉県内のリサイクルショップに侵入。男性店主の顔面をバールで殴ってけがをさせ、「金庫はどこだ」などと脅迫して金品を奪おうとした疑い。
 この事件を巡っては、実行役とされるB男(20代、無職)、C男(30代、会社員)の2名も逮捕されている。
 男らに面識はなく、SNS上の高収入バイトに申し込み、指示役とみられる者から本件犯行の指示を受けた、所謂「闇バイト」であるとみて、背後関係を含め慎重に捜査を進めている。

 なお、男性店主は意識不明の重体とのことです。

本件事例はフィクションです。 

~本件事例の刑責と裁判員裁判~

 本件事例では、男性店主をバールで殴り怪我をさせ、売上金や高額商品を奪っていることから、強盗致傷の容疑、加えて、強盗目的でリサイクルショップに侵入したことが、正当な理由でなく店舗に立ち入ったことによる建造物侵入容疑で逮捕されたのだと考えられます。

強盗致傷罪(刑法第240条)

強盗が、人を負傷させたときは無期または6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する

参考 強盗罪(刑法第236条)

 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する

建造物侵入罪(刑法第130条)

 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

 特に、強盗致傷罪はその法定刑が無期懲役・無期禁錮にあたる、非常に重い罪であり、強盗致傷罪として起訴されてしまった場合は裁判員裁判の対象事件となります。

~裁判員裁判とは?普通の裁判とは何が違うの?~

 通常の刑事事件の裁判では、罪を犯した被告人をどのような刑に処すかを決める判断を裁判官だけで行います。

 しかし、裁判員裁判では、刑事事件の裁判のうち、地方裁判所で行われる刑事裁判に、国民の有権者から無作為に選ばれた裁判員と裁判官の合議による刑事裁判を言います。国民が裁判に関与することで、司法に対する国民の理解が深まり、司法に対する信頼が向上することを目指して2009年に導入された制度です。
 裁判官のみによる裁判とは異なり、裁判員裁判では通常、裁判官が3人、裁判員が6人で合議体を構成します。
 そして、裁判員は、刑事裁判に参加し、被告人の犯した罪がどのようなものなのか、有罪なのか無罪なのか、有罪の場合はどのような刑に処するのかを裁判官と一緒に検討します。

 つまり、裁判員裁判では、刑事裁判の手続きに一般国民の声が反映される仕組みとなっていると言えます。

~裁判員裁判の対象事件とは~

裁判員裁判の対象となる事件は重大事件です。

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(裁判員法)第2条1項によって、裁判員裁判の対象となるのは、
「死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪にかかる事件(1号)」
「裁判所法第二十六条第二項第二号に掲げる事件であって、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係るもの(2号)」

と規定されています。

※裁判所法第26条第2項2号に掲げる事件とは、裁判所法において、3人の裁判官による合議体により審理することになっている事件(死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪(刑法第二百三十六条、第二百三十八条又は第二百三十九条の罪及びその未遂罪、暴力行為等処罰に関する法律(大正十五年法律第六十号)第一条ノ二第一項若しくは第二項又は第一条ノ三第一項の罪並びに盗犯等の防止及び処分に関する法律(昭和五年法律第九号)第二条又は第三条の罪を除く。)に係る事件)を指します。

死刑または無期の懲役若しくは禁錮に当たるものとは、法定刑として死刑、無期の懲役若しくは禁錮が定められているものを指します。

裁判員法2条1項1号(法定刑として死刑、無期の懲役若しくは禁錮が定められているもの)に該当するものとして、

殺人罪(刑法第199条)

 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する

強盗致傷罪(刑法第240条

 強盗が、人を負傷させたときは無期または6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する


強制性交等致傷罪等(刑法第181条2項)

 第177条、第178条2項若しくは第179条2項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は六年以上の懲役に処する


が挙げられます。

裁判員法2条1項2号に該当するものとして

傷害致死罪(刑法第205条)
身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。

保護責任者遺棄致死罪(刑法第219条)
前2条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
※前2条とは、遺棄(刑法第217条・老年、幼年、身体障害又は疾病のために扶助を必要とする者を遺棄した者は、一年以下の懲役に処する。)保護責任者遺棄等(刑法第218条・老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、三月以上五年以下の懲役に処する。)のこと

逮捕監禁致死罪等(刑法第221条)
前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
※前条は逮捕及び監禁(刑法第220条・不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。)


が、それぞれ挙げられます。

傷害致死罪などは、死亡結果については故意がないものの、傷害、遺棄、逮捕といった行為は故意に行っているために、「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた」ことになり裁判員裁判対象事件となります。

また、裁判員裁判対象事件に当たるかは、先ほども説明した通り、どの犯罪で起訴されたかにより決定します。例えば、強盗致傷で逮捕されたとしても、強盗で起訴された場合には、裁判員裁判対象事件ではないということになります。

 裁判員が裁判手続に参加することから、通常の裁判とは決定的に異なったものとなっています。裁判員裁判で弁護人を務めるには、通常の裁判とはまったく異なるスキルが必要です。裁判員裁判の弁護人には、裁判員裁判を熟知し、裁判員裁判の経験が豊富な弁護士を選ぶこと大切です。

 次回の後編では、裁判員裁判対象事件の際などに行われる、取調べの録音・録画制度について解説していきます。

~ご家族が逮捕されてしまったら~

強盗致傷の疑いで逮捕されてしまった場合には、すぐに弁護士の接見を受け、裁判員裁判を見据えたアドバイスやサポートを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、平素より刑事事件・少年事件を数多く受任してきた実績を持つ法律事務所です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は千葉支部のみならず、札幌、仙台、東京(新宿)、八王子、横浜、名古屋(本部)、大阪、京都、神戸、福岡と全国各地に事務所があり、初回無料の法律相談も行っております。
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事後強盗で男を逮捕~事後強盗罪とは?~

2023-05-17

今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が事例を基に事後強盗罪について解説致します。

【事例】

千葉中央警察署は2月14日午後0時39分頃、千葉市内のスーパーマーケットにおいて、缶詰等を盗んで逃走しようとした際、男性(58歳)に発見されて確保され、移動中の同日午後0時41分頃、同所において、逮捕を逃れるため、手拳で顔面を殴打する暴行を加えた男(78歳)を同日逮捕しました。

引用:千葉県警察ホームページ 最新事件・事故ファイル(2023年2月16日)

【解説】

本件事例での男は、どういった罪に問われてしまうのでしょうか。
スーパーマーケットから缶詰を盗んでいることから窃盗罪と思われがちですが、本件のケースでは事後強盗罪に問われる可能性があります。

1 事後強盗罪とは?

事後強盗罪とは、刑法238条に規定されている犯罪です。

事後強盗罪(刑法第238条)

窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

事後強盗罪として罪に問われた場合は、強盗罪として処罰されるため、強盗罪の法定刑が事後強盗罪の法定刑になります。

強盗罪(刑法第236条)

1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。


強盗罪の法定刑は、5年以上の有期懲役であり、罰金刑の規定がないため非常に重い罪であるといえます。
有期懲役とは、20年以下の懲役のことで、複数の罪が重なる併合罪の場合には、最長30年となります。

2 事後強盗罪の成立要件

事後強盗罪の成立要件の条文をそれぞれ解説していきます。
まず,
①「窃盗が」とは行為の主体を表しますので、ここでは「窃盗」の罪を犯した人(≒窃盗被疑者)となります。
例えば、「お店で万引きをした人」や「寝ている人の持ち物を盗んだ人」などを指します。

次に,
②「財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために」とあります。
ややわかり難い表現ですが、それぞれに言葉を補足すると
「財物(≒窃取した物)」を所有者(被害者)に取り返されてしまったり
目撃者、確保者らに捕まってしまう(逮捕されてしまう)ことを免れるため
罪跡(≒犯罪を行った証拠)を隠滅(処分)するために
ということができ,すこしイメージが掴めるかとも思います。
そして、
③「暴行又は脅迫をした」とつながります。

今回の事例のように、「万引きをした人」が警備員さんから確保されるに際し、「逮捕されることを免れるため」に「手拳で顔面を殴打する暴行を加えた」場合、窃盗罪ではなく、事後強盗罪で捜査される可能性が高いといえます。

【事務所紹介】

今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が事後強盗罪について解説致しました。
事後強盗罪は有罪になれば、最低でも5年以上の懲役刑しかないため、そのような点において、厳しい刑罰であると言えます。
そのため、仮に逮捕後に釈放されたり、在宅での捜査となった場合でも「大丈夫」と安心せず、一度、法律の専門家である弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
千葉県千葉市周辺に在住の方で、ご家族が事後強盗罪の容疑警察に逮捕されてしまった方や、事後強盗罪などの刑事事件を起こしてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご連絡ください。
逮捕され身柄が拘束されている場合には、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」(有料)をご提供しています。

初回無料相談・初回接見サービスをご利用の方は、24時間365日受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡をお願いいたします。

よく耳にする「強盗罪」とは?~構成要件など強盗罪について解説~

2022-11-29

 強盗とは、他人に暴力を振るったり、脅したりして無理矢理に財産を奪う犯罪です。
 このような、人のお金や高価な所持品などの財産を侵害する犯罪類型のことを財産犯と言います。
 今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が財産犯のうちの強盗罪(1項強盗罪)について解説致します。

~事例~

 千葉県千葉市在住のAさん(42歳男性)は、千葉駅周辺にあるコンビニに入店し、コンビニ店員のVさんに対し、ナイフを突きつけ、「金をだせ」、「警察に通報したら殺すぞ」などと言いVさんを脅しました。
 Vさんは、Aさんの言動に恐怖を感じたので反抗せず、レジから現金3万円を差し出しました。
 Aさんは差し出された現金3万円を奪い取ってその場から逃走しました。
 事件から数日後、事件を捜査した千葉警察署は、防犯カメラの確認などの捜査の結果、Aさんを強盗の疑いで逮捕しました。
事例はフィクションです。

~解説~

強盗罪 刑法236条

1項(≒1項強盗罪)
 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。

・強盗罪の構成要件(行為要件)
 刑法236条1項の条文から強盗罪(≒1項強盗罪)が成立する要件は以下のようになります。
① 「暴行又は脅迫を用いて」
② 「他人の財物」
③ 「強取した」こと

 それでは、次にそれぞれの内容を詳しくご紹介していきます。

①「暴行又は脅迫を用いて」
 強盗罪は、他人の財物を奪い取るために、暴行又は脅迫を用いたという点が、窃盗罪(刑法235条)と異なっており、強盗罪の成立のポイントのひとつになっています。

②「他人の財物」
 強盗罪の犯罪の対象は「他人の財物」とされています。
 財物とは、単に「物」のことだと理解していただいて問題ありません。
 財物ではなく、お店での有償のサービスなど財産上の利益を対象とした場合には、強盗利得罪(2項強盗罪)が成立することになります。

③「強取した」
 強取とは、暴行又は脅迫によって、被害者の反抗を抑圧して財物を奪取することを言います。
 ここで問題となるのは、実際に被害者が犯人への反抗を抑圧されていたことが必要か?という点です。
 簡潔にいえば、被害者が怖いもの知らずで、脅されても全く動じていなかった場合にも、強盗罪が成立するのか?という問題です。
 この点について、判例(最判昭和24・2・8)は、被害者への暴行又は脅迫行為の程度が客観的に反抗を抑圧する程度のものであれば、実際に被害者が反抗を抑圧されている事までは不要であるとしています。

・強盗罪(1項強盗罪)の刑罰
5年以上20年以下の懲役
※有期懲役は原則、1ヶ月以上20年以下の範囲(刑法12条1項)

~事務所紹介~

 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、刑事事件・少年事件を数多く扱う弁護士事務所です。
 千葉県浦安市在住でAさんのように、強盗罪逮捕・勾留されてしまうかもしれないという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部にご連絡ください。
 無料相談にて事件の内容を確認した上で、今後の見通しや弁護活動についてご説明致します。
 24時間365日予約受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)にご連絡ください。
また、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部では、千葉県や周辺地域の警察署に逮捕された方のもとに弁護士を派遣する初回接見サービス(有料)をご用意しております。

看護師による昏睡強盗事件 千葉市稲毛区

2022-04-27

睡眠薬を飲ませて金品を奪った場合の刑事責任と刑事事件の展開について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説いたします。

千葉市稲毛区の昏睡強盗事件

看護師のAさん(20代・男性)は、千葉市稲毛区内の病院で看護師として勤務していました。
Aさんは勤務中、看護師Vさん(20代・女性)が病院の事務室で、カルテの整理をしている隙を見て、Vさんのコーヒーに睡眠薬を入れて眠らせました。
AさんはVさんが眠ったことを確認し、その間にVさん所有のハンドバッグを持ち去りました。
その後、Vさんが被害届を出したことにより警察による捜査が進められ、Aさんは昏睡強盗罪の嫌疑で千葉西警察署に逮捕されました。
Aさんが逮捕されたことを知ったAさんの家族は、刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです。)

昏睡強盗とは

昏睡強盗罪は、 人を昏睡させ 財物を盗取 した場合に成立します(刑法239条)。
昏睡させるとは、人の意識的作用又は運動機能に障害傷害を生じさせ財物に対する支配を成しえない状態に陥れることをいいます。
上記しました、千葉市稲毛区の睡眠薬で眠らせるような行為は、その典型例です。

ただし、暴行を用いて昏倒させる場合は、昏睡強盗罪ではなく強盗罪(刑法236条1項)が成立するので注意が必要です。

昏睡強盗罪が成立した場合、5年以上の有期懲役が科されます(同法239条、236条1項)。

なお、睡眠薬を大量に摂取させるなど、長時間にわたる意識喪失状態を作り出した場合は、強盗致傷罪が成立する可能性があります。
もっとも、相手を眠らせて物を奪ったからと言って、必ず強盗致傷(刑法240条前段)になるわけではありません。

起こしてしまった事件が、どのような犯罪にあたるのか知りたい場合は、弁護士に相談することを強くおすすめ致します

昏睡強盗の刑事事件の展開

昏睡強盗罪強盗に準じた重大犯罪であり、科される刑も5年以上の有期懲役からと重くなっています。
前科がなくても犯罪態様や被害状況、示談、本人の反省などを考慮して、裁判官が酌量減刑をしない限り実刑判決が相当と判断されることもあり得ます。

昏睡強盗罪のような被害者のいる犯罪は被害者との示談交渉によって不起訴処分執行猶予を獲得できる可能性が高まります。
しかし、昏睡強盗罪の被害者は被害時のトラウマなどから被疑者との示談に応じてくれない場合が多いです。
そのため、弁護士を代理人に付けて示談交渉に臨む必要があります。 
刑を軽くし、または不起訴処分執行猶予を獲得するためには刑事事件を扱う弁護士への依頼を強くお勧めいたします。

 

家族が逮捕された

昏睡強盗事件逮捕された場合、執行猶予判決を獲得するために、刑事事件を扱う弁護士への依頼を強くお勧め致します。

千葉市稲毛区で昏睡強盗事件を起こしたことにより家族が逮捕され、お悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部初回接見サービスをご利用ください。

弊所の初回接見サービスでは、弊所の弁護士が留置されているご本人様のもとに向かい、事件の内容についてお話を伺います。

その後、依頼をしてくださったご家族様に対し、事件の見通しなどをご説明させていただきます。

正式に弁護人としてのご依頼をいただきましたら、ご本人様に科される刑罰が少しでも軽くなるために刑事弁護活動を致します。

初回接見サービスのお申込みは、フリーダイアル 0120-631-881 にて、24時間・年中無休で受付中です。

 

ご家族様が逮捕されてしまった場合は、すぐにお電話下さい。

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