覚醒剤の所持容疑で現行犯逮捕された後について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
覚醒剤の所持容疑で現行犯逮捕
Aさんは、密売人から覚醒剤を購入した後、帰宅のために車を運転中に信号無視をしてしまい、千葉県木更津警察署の警察官に取締りを受けました。
その際に、Aさんに覚醒剤使用の前科のあることが発覚し、警察官から所持品検査を求められたAさんは最初こそ拒否していましたが、結局、車のダッシュボードに隠していた密売人から購入した覚醒剤が見つかってしまいました。
その場で、覚醒剤の簡易鑑定が行われ陽性反応を示したことから、Aさんは覚醒剤所持の容疑で現行犯逮捕されてしました。
(フィクションです)
現行犯逮捕されると~留置されるまでの手続き~
~逮捕現場における捜索差押え~
Aさんのように覚醒剤所持の容疑で現行犯逮捕されると、まずは逮捕現場における捜索差押えに立ち会わされることがほとんどです。
所持品や、乗っていた車の中を警察官がくまなく捜索し、事件に関係する証拠品がないか捜索されるのですが、この捜索には裁判官の発した「捜索差押許可状」は必要とされず、またAさんの承諾も必要とされないので、例えAさんが拒否したとしても、強制的に行われるのが通常です。
そしてそこで覚醒剤に関係する証拠品(覚醒剤を使用するのに使う注射器や吸引器具等)が見つかると警察に押収されてしまいます。
~警察署に連行(引致)~
逮捕現場における捜索差押えが終了すれば、パトカーで警察署に連行されます。
この連行を法律的に「引致」と呼んでおり、パトカーの後部座席に乗車させられ両側を警察官に挟まれた状態で警察署に連行されるのです。
~弁解録取~
警察署に引致されると、まずは取調室に連れて行かれます。
取調室の形状は警察署によって様々ですが、基本的には机と、その机を挟んで椅子が配置されており、逮捕された方は、入り口から遠い方の椅子に座るように指示されます。
そこで危険物を持っていないか、再度、ポケットの中などを調べられて、いよいよ取調べが開始されます。
最初の取調べは、法律的に「弁解録取」と呼ばれている手続きで、逮捕された方は、必ずこの弁解録取から取調べが開始されるのですが、弁解録取は警察官の追及を受ける取調べとは異なり、基本的に逮捕された方の言い分を書類にする手続きです。
取調官から逮捕された事実を聞かされ、その事実に対する認否や、弁護士の選任に関する事項の説明を受けたうえで、弁護士を選任するかどうかをたずねられるのです。
~取調べ~
弁解録取が終了すると、そのまま引き続き取調べを受けることがあります。
その場合、取調べを担当する警察官から供述拒否権や黙秘権など取調べに関する説明を受けますが、なかなか一度聞いて理解できる内容ではないので、不安がある場合は、弁護士の接見を受けてから、手続きを理解した上で供述することをお勧めします。
なお、一度の取調べは長くても3時間から4時間程度で終了し、基本的に深夜帯に行われることはありませんが、逮捕された時間によっては深夜であっても取調べが行われることがあります。
~入場(留置場に入る)手続き~
警察が、逮捕した犯人を引き続き身体拘束する必要があると認めた場合、その日から留置場で生活しなければいけません。
ほとんどの場合、逮捕されて引致された警察署の留置場に収容されますが、場合によっては、他の警察署の留置場に留置されることもあります。
留置場に入る際は、基本的に私物を持ち込むことはできず、来ている衣類以外は、現金も含めて全て警察に預けることになります。
眼鏡やアクセサリー等の装飾品、ベルトなども取り外し預けさせられる事に驚く方も少なくないようです。
刑事事件に強い弁護士
現行犯逮捕されて留置されるまでの手続きは法律に則ったものですが、後の刑事裁判などで、警察がその手続きを誤っていることが判明することがよくあります。
早めに弁護士を選任することによって手続きの誤りを指摘でき、必要以上の不利益を避けることができます。
ご家族、ご友人が、覚醒剤の所持容疑で警察に現行犯逮捕されてしまった方、千葉県木更津市で刑事事件に強い弁護士をお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部にお問い合わせください。
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