住宅の敷地内に侵入して高級車を盗んだ疑いで男2人を逮捕~千葉県市原市で起きた窃盗事件~

住宅の敷地内に侵入して高級車を盗んだとして男2人を逮捕~千葉県市原市で起きた窃盗事件~

千葉 窃盗

今回は、千葉県市原市の住宅敷地内で自動車を盗んだとして男2人が逮捕された窃盗事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

<事案概要>

窃盗の疑いで逮捕されたのは自称・神奈川県横浜市の男性A(53)と、住所不定無職の男性B(49)です。
Aらは2023年9月、市原市にある戸建て住宅の敷地内に侵入、時価約950万円の高級SUV1台を盗んだ疑いが持たれています。

被害に遭った男性Vは当時就寝中で、車の異常を知らせるクラクション音や、スマートフォン上でGPSが異常な反応を示したことで盗難に気付きましたが、車は既に盗まれた後だったということです。

警察は捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしておらず、余罪を含め詳しく調べています。
(※5/24に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「住宅敷地内に侵入し高級車”レクサス”盗んだか 男2人を逮捕 千葉県市原市」記事の一部を変更して引用しています。)

<窃盗罪が成立する場合とは?>

他人の物を盗む行為には窃盗罪が成立する可能性があります。
窃盗罪については、刑法第235条は以下のように規定されています。

刑法第235条(窃盗)

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。

窃盗罪の条文では窃取の意味が重要となります。
「窃取」とは、物の占有者の意思に反して、その占有を自己または第三者に移すことをいいます。

本件事案で盗まれた自動車の占有者はVであり、AらはVが就寝中に犯行に及んでいるため、V(占有者)の意思に反していると言えます。
その後、自動車を盗んでいることから占有を自己のもとに移したともいえます。

また、窃盗罪が成立するためには、不法領得の意思が必要となります。
不法領得の意思の意味についてはいろいろな見解がありますが、簡単に言ってしまえばその物(盗んだもの)から何らかの効用を得ることをいいます。

例えば、最初から嫌がらせ目的で捨てたり、隠したりする目的では不法領得の意思は認められず、窃盗罪は成立しません。
ただし、器物損壊罪といった別の犯罪が成立する可能性はあります。

本件事案ではAらが自動車を盗んだ目的は定かではありませんが、仮に転売目的であったなら不法領得の意思が認められます

<窃盗罪以外の罪に問われる可能性も?>

本件事案では、AらはV宅の敷地内に侵入しているため、住居侵入罪が成立する可能性もあります。
住居侵入罪については、刑法第130条で以下のように規定されています。

刑法第130条(住居侵入等)

正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

住居侵入罪は、正当な理由なく他人の住居に侵入した場合に成立します。

本件事案において、AらがV宅の敷地内に侵入した行為は正当な理由とは言えないため、住居侵入罪も成立する可能性があると考えられます。

<事務所紹介>

窃盗罪は発生件数が多く、警察庁の統計によると令和4年度においては全体の約4割強を占めており、最も身近な犯罪といえます。

しかし、窃盗罪は不起訴率が高く、約半数は不起訴となります。
窃盗罪で不起訴処分を獲得するためには、被害者との示談を成立させることが大切です。

ただ、当事者間での示談交渉はスムーズに進まないことが多く、かえって別のトラブルに発展することも少なくありません。
なので、被害者との示談を成立したい場合は、弁護士に刑事弁護活動を依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、窃盗事件はもちろん、様々な刑事事件で被害者との示談を成立して不起訴を獲得した実績を多く持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。

千葉県内で刑事事件を起こしてしまったという方や、ご家族が刑事事件を起こして逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。

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