今回は、コインランドリーにある乾燥機から女性用下着を盗もうと物色していた男性が色情狙いの窃盗未遂罪で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
<事案概要>
東金署は20日までに、窃盗(色情狙い)未遂の疑いで千葉県山武郡九十九里町在住の男性A(55)を逮捕しました。
逮捕容疑は18日午後7時15分ごろ、同町のコインランドリーで乾燥機から千葉県内に住む女性Vの下着を盗もうとして衣類を物色した疑いです。
同署によると、Aは容疑を認めています。
Aは軽乗用車で逃走しましたが、Vの通報で駆け付けた署員がコインランドリー近くで発見しました。
(※10/21に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「コインランドリーの乾燥機から下着物色 窃盗未遂容疑で55歳の男逮捕 千葉・九十九里」の記事の一部を変更して引用しています。)
<Aに問われる罪>
今回、Aは色情狙いによる窃盗未遂罪の疑いで逮捕されています。
色情狙いとは、いわゆる「下着泥棒」のような、性欲を満たす目的で下着や衣類を盗むような窃盗罪が成立する手口の一つを指します。
窃盗罪については、刑法第235条で以下のように規定されています。
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
他人の下着や衣類も「財物」となりますが、Aはまだ下着を盗んでおらず物色していた段階だったため、窃盗罪が成立するための「窃取した」という要件を満たしていません。
ただ、窃盗罪は未遂でも処罰されるため、今回のAの行為は窃盗未遂罪が成立する可能性が高いと考えられます。
窃盗罪の未遂については、刑法第243条で以下のように規定されています。
第235条から第236条まで、第238条から第240条まで及び第241条第3項の罪の未遂は、罰する。
窃盗未遂罪が成立した場合の処罰内容は、窃盗罪と同様に10年以下の懲役刑または50万円以下の罰金刑です。
ただ、窃盗行為が未遂に終わっている場合は、通常の窃盗罪に比べて比較的軽い判決が下される可能性があります。
<窃盗未遂罪で逮捕されてしまったら弁護士へ>
窃盗未遂罪による刑事事件を起こしてしまうと、逮捕される可能性は十分にあります。
また、今回のAのように現場から逃走しようとすると、逃亡のおそれが高いと判断され、逮捕・勾留される可能性はより高まります。
窃盗未遂罪のような被害者がいる刑事事件では、被害者と示談を締結することが、逮捕されている場合の早期釈放や不起訴処分の獲得において重要なポイントになります。
示談交渉は当事者間でも行うことはできますが、今回のような色情狙いによる窃盗未遂事件の場合、被害者が加害者に対して連絡先を教えることを拒んだり処罰感情が強かったりすることが多いため、示談を締結することが極めて難しいです。
なので、色情狙いによる窃盗未遂事件を起こしてしまった場合は、弁護士に相談して刑事弁護活動を依頼することをお勧めします。
弁護士が代理人として被害者と示談交渉を行うことで、当事者間で行うよりも示談が締結される可能性が高まります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、窃盗未遂事件はもちろん、様々な刑事事件の弁護活動を担当した実績を持つ、刑事事件・少年事件に特化した法律事務所です。
被害者とのスムーズな示談交渉を経て、示談を締結して早期釈放や不起訴処分を獲得した実績も多く持っていますので、千葉県内で窃盗未遂事件を起こしてしまったという方や、ご家族が窃盗未遂罪で逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。
相談のご予約については、24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて承っております。