大麻所持事件で少年院送致回避

大麻所持事件で少年院送致回避

千葉県千葉市緑区在住のAさん(16歳)は、高校受験の際に第一志望だった高校に落ち、第二志望の高校に入学したものの堕落した生活を送っていました。
Aさんが入学した高校は素行不良の生徒が多く、Aさんはそうした生徒たちと渋々付き合っていました。
ある日、Aさんは友人のBさんから「今まで味わったことのない世界を味わえる」と大麻を少量貰いました。
それからというもの、AさんはたまにBさんから大麻を貰って自宅で摂取していました。
しばらくして、Bさんが検挙されたことがきっかけとなり、Aさんは大麻取締法違反の疑いで千葉南警察署の捜査を受けることになりました。
Aさんの両親は、Aさんが大麻を所持していたことに驚き、少年院に行かなければならないか弁護士に聞いてみました。
(フィクションです。)

【大麻所持について】

大麻は、日本において大麻取締法により規制されている違法な薬物の一種です。
日本では大麻が歴史的に様々な用途で用いられてきましたが、心身に様々な悪影響を及ぼすことから、今日では各地で注意喚起と厳しい取締りが行われるに至っています。

日本において使用などが規制されている「大麻」の定義は、大麻取締法により定められています。
それによると、「大麻」とは大麻草(カンナビス・サティバ・エル)およびその製品を言い、製品の種類としては乾燥大麻や液体大麻などが挙げられます。
大麻に関する規制は、栽培、輸出入、所持、授受と多種多様です。
上記事例で問題となっている大麻所持の罰則は、単純所持が5年以下の懲役、営利目的での所持が7年以下の懲役(情状により200万円以下の罰金を併科)です。

上記事例のAさんは16歳であるため、少年事件として刑罰は科されない可能性が高いです。
ですが、成人による事件であれば上記のような重い刑罰が科されうる以上、やはり大麻所持事件が重大であることは否定できません。
刑罰が科されないからといって楽観視せず、真摯に対応することが重要だと言えるでしょう。

【少年院送致を回避するには】

先述のとおり、20歳未満の者が罪を犯した場合は少年事件となるのが原則であり、そうであれば各法令が定める刑罰は科されません。
その代わり、少年の更生により健全な育成を図る必要があるとして、家庭裁判所の判断で保護処分というものが行われます。

保護処分の種類はいくつかありますが、最も知られているのは少年院送致ではないかと思います。
少年院送致は、少年院という施設に少年を収容し、そこでの生活を通して少年の更生を図る処分です。
少年院が少年の更生の手助けとなるのは確かですが、少年院での生活を強制されることで様々な制約が課される面は否定できません。
そこで、少年院送致を行わずとも少年の更生が可能なことをアピールし、より制限の少ない保護処分を行ってもらえないか検討する価値はあります。

少年の健全な育成を図るという目的から、少年事件では罪の重さと保護処分の重さが常に比例するとは限りません。
少年事件において注目されるべきは少年の性格や資質であり、犯した罪の重さは少年の将来を見据えるうえでの一要素でしかないためです。
このことは、犯した罪の重さにかかわらず、少年事件においては少年ひとりひとりに合った指導・教育や環境整備を行うべきであることを意味します。
それを実現するに当たって、少年事件に詳しい弁護士の視点はきっと役に立つことでしょう。
特に、少年院送致が懸念されるのであれば、ぜひ弁護士に事件を依頼してできる限りのことをしてください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、少年事件について深い見識を持つ弁護士が、少年院送致回避に向けて全力を尽くします。
お子さんが大麻所持事件を起こしたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

初回法律相談:無料
千葉南警察署までの初回接見費用:37,700

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