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【解決事例】別れた元カノに復縁を迫ったストーカー規制法違反

2023-02-11

 先日,ニュースでも大々的に報道され注目を浴びたストーカー殺人事件。

 その原因は,恋愛感情のもつれにあったとする報道も多く,度々話題になる「ストーカー規制法」について,解決事例を基に,あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

~事案概要~

 Aさんは,交際していた女性と別れることになったものの,どうしてもその女性のことを忘れることができずにいました。
 ある日,どうしてももう一度付き合いたいという思いから,女性の家を訪れ,玄関先に「好きでした」というメッセージカードを添えた指輪を置き,さらに,復縁してもらえるようにLINEでメッセージを何度も送りました。
 しかし,女性からの返事はなく,業を煮やしたAさんは,女性に対して「復縁してくれないなら付き合っていた頃の性交渉時の動画をインターネット上にアップする」と記載したLINEメッセージを送ったのです。
 Aさんとしては,女性と復縁したい一心でしたが,後日,逮捕状を携えて自宅を訪れた千葉県船橋警察署の警察官によって逮捕されてしまいました。

守秘義務の関係で一部事実と異なる記載をしています。

~Aさんの刑責~

 交際関係に戻りたい思いで行ったAさんの行為は,「ストーカー規制法違反」に該当するといえます。

ストーカー規制法

・ ストーカー行為をしたものは,1年以下の懲役又は100万以下の罰金に処す
(ストーカー規制に関する法律第18条)

 この法律は,「特定の者」に対する恋愛感情や好意の感情が満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足させる目的で「ストーカー行為」を行ってはならないと定めた法律です。

「特定の者」とは?

 行為者から好意の感情等を抱かれている者を指し,さらに,その者の配偶者や両親,兄弟,直系又は同居の親族など社会生活を行上で密接な関係を有する人も指します。


 今回の被害者は,Aさんの元交際相手ということなので,「恋愛感情」による行動であることは明らかでした。
 では,そもそも「ストーカー行為」とは何なのでしょうか。
 この法律においての「ストーカー行為」とは,同一の者(≒「特定の者」)に対し,次に挙げる「つきまとい行為」を反復して行うこと(何度も繰り返し行うこと)を言います。

「つきまとい行為」とは?


1 つきまとい待ち伏せし,進路に立ちふさがり,住居,勤務先,学校その他
その通常所在する場所(以下「住居等」)の付近において見張りをし,住居棟
押しかけ,又は住居棟の付近をみだりにうろつくこと。


2 その行動を監視していると思わせるような事項を告げ,又はその知り得る
状態に置くこと

3 面会,交際その他義務のないことを行うよう要求すること

4 著しく粗野又は乱暴な言動をすること

5 電話を掛けて何も告げず,又はこれを拒まれたにもかかわらず,連続して電
話を掛ける
FAXや電子メールの送信などをすること

6 汚物,動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させる(≒嫌な気持
ちにさせること)ような物を送付
し,又はその知り得る状態に置くこと。

7 その他の名誉を害する事項を告げ,又はその知り得る状態に置くこと

8 性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き,性的羞
恥心を害する文書,図画,電磁的記録その他の記録を送信し若しくはその知り
得る状態に置く
こと


の8項目があります。

 このうちどれか特定のことを繰り返すだけではなく,例えば

無言電話(5)自宅付近を徘徊(1)面会を要求(3)

というように,それぞれの項目を合わせて行った場合でも,繰り返し行った,と判断されます。
 また,罰則についても様々であり,先のストーカー規制に関する法律(第18条)
の他にも,

・禁止命令等に違反してストーカー行為をした者は,2年以下の懲役又は200万円以下の罰金に処す
(ストーカー規制に関する法律第19条)


・禁止命令等に違反した者は,6カ月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処す
(ストーカー規制に関する法律第20条)


等があります。
※「禁止命令」とは被害者からの申し出により,警察署長などの名義で「もうこれらの行為をしてはいけません,命令に反した場合には重い罪が課せられる可能性があります」という文書を行為者に交付し,特定の行為をやめるように命じるもの。

 ストーカー規制法は,以前は被害者からの告訴がなければなりませんでしたが,法改正により,告訴が不要となり,また,禁止命令や警告が発せられていなかったとしても犯罪が成立するようになりました。そのため,本人には「つきまといをしている」という自覚がなくても,ある日突然犯人として検挙されてしまうこともありますし,行為内容によっては逮捕され,身柄を拘束されてしまうこともあります。
もちろん,「自覚なく付きまとい行為を繰り返してしまう」ということは大きな問題です。気持ちと行動のコントロールができないことから,他人に大きな迷惑をかけてしまっているのです。一部の県警では,ストーカー行為の加害者に対してカウンセリングなどの治療を進める動きもあります。

 また,復縁を迫るために行った行為の内容によっては「強要罪」として立件されてしまう可能性もあります。

強要罪

 生命,身体,自由,名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し,又は暴行を用いて,人に義務のないことを行わせ,または権利の行使を妨害した者は,3年以下の懲役に処する。
(刑法第223条1項)
 
 親族の生命,身体,自由,名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し,又は暴行を用いて,人に義務のないことを行わせ,または権利の行使を妨害した者も,前項と同様に処する。
(刑法第223条2項)

前二項の罪の未遂は,罰する

(刑法第223条3項)

 そして,今回のケースでは,Aさんが恋愛感情から復縁を迫り,「性交渉の動画を拡散させる」と脅迫をしたとして,ストーカー規制に関する法律違反,そして,強要未遂罪として逮捕されることになってしまったのです。

~本件事例における当事務所の活動~

 ご依頼を受け,当事務所の弁護士がいち早く千葉県船橋警察署に留置されているAさんと接見しました。
 当所の弁護士が今後の取調べに対するアドバイスや事件の見通しをご説明したところ,被害者の方にも謝罪したいとのご意向でした。また,定職についていたからだっため,突然の逮捕によって無断欠勤が続いた場合,失職をしてしまう恐れがありました。

 そこで,被害者の方に対し,Iさんの謝罪をお伝えして示談交渉に着手する事,同時に早期の釈放を目指すことに注力しました。
 まずは検察官,裁判所に対して釈放に向けた意見の申し入れを行いました。
検察官は「ストーカー事案であるからAさんが再度被害者に接触する可能性が高い,釈放するべきではない」として強く反対をしましたが,最終的に裁判所は弁護人の意見を聞き入れ,Aさんは釈放されました。
ストーカー事案では検察官の意見のように,ほとんどの事案で逮捕,勾留がなされるのですが,Aさんの事案では逮捕から72時間以内での釈放という結果が得られました。

 また,示談交渉においては被害者の心情に最大限注意を払いながら交渉を行いました。ストーカー事案は被害者の心理的な負担が大きく,その負担から被疑者(犯人)に対し,強い憤りを抱いていることが多いのです。
 そのため,被害者様の心情に配意しつつ,謝罪をお伝えし,粘り強く示談交渉を行っていくことが重要になります。
 本件でも弁護士がいち早く被害者様に対して,誠心誠意,謝罪の気持ちをお伝えし交渉したところ,受け入れて頂き,無事に示談書を締結することが出来たのです。
 さらに,処罰感情を取り除くことにも成功したため,Aさんは不起訴処分となり,ようやく今まで通りの日常を取り戻すことが出来たのです。

 今回のケースに限らず,ご自身や大切なご家族が,何らかの罪に問われてしまった場合,出来るだけ早く弁護士に相談することをお勧めします。

 特に,本件のように被害者が存在する事案であれば,刑事事件に精通した当社の弁護士がいち早く対応することで,示談を締結することができる場合もございます。
 
 さらに,弁護士に相談することにより,処分の見通しや今後の手続きの流れについて早い段階で聞くことができ,その後の手続きに落ち着いて対応することができます。
また,取調べの対応方法や供述内容に対するアドバイスを受けることで,誤解を招くような供述を避けることが出来ます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は日頃より刑事事件を数多く受任し,扱ってきた実績がございますので,どのような事件でも安心してご相談頂けます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は千葉県内のみならず,全国各地に事務所があり,初回無料法律相談も行っておりますので,お困りの方は,0120-631-881までお気軽にお電話ください。

公務員男性をストーカー規制法違反で逮捕 千葉市花見川区

2022-04-15

ストーカー規制法違反となる行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

 

千葉市花見川区のストーカー規制法違反事件

公務員のAさん(50代・男性)は、行きつけのスナックの女性店員Vさん(30代・女性)の車にGPS機器を取り付けました。
そして、GPSから送信される位置情報を200回にわたって無断で取得し、Vさんが訪れた商業施設などでVさんを付け回しました。
Vさんは、外出先で頻繁にAさんを見かけることを不審に思い、自身の周辺を調べたところ、車底部にGPSが取り付けられているのを発見しました。
VさんはGPS機器を警察に提出するとともに、外出先での出来事を警察に相談しました。
千葉県千葉西警察署の捜査の結果、Aさんはストーカー規制法違反(位置情報無承諾取得等)の疑いで逮捕されました。
Aさんの家族は、Aさんが逮捕されたことを知り、刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです。)

 

ストーカー規制法改正 GPSの悪用を規制

令和3年8月より施行されたストーカー規制法では、これまで規制されていなかったGPS機器を用いた位置情報の取得する行為等が規制の対象となりました。
上記した千葉市花見川区の事件例のように、被害者の承諾がないのに、GPS機能を搭載した装置を使用して、被害者の位置情報を取得する他、被害者に黙って、被害者の所持品や、被害者の使用する車両にGPS装置を取り付ける行為も規制の対象になります。

また、つきまといや待ち伏せとみなされる場所の範囲も拡大されました。
これまでは、住居・勤務先・学校など、被害者が通常いる場所の付近において見張りをすることを規制の対象としていました。
しかし、今回の改正で、住居等の被害者が通常いる場所に加え、被害者が立ち寄ったスーパーや飲食店など、被害者が現在いる場所で見張り等をする行為も規制の対象になりました。

近年、GPSを悪用したストーカー行為が横行していたこともあり、全国の警察ではGPSの悪用を「見張り」の一環とみなしています。
(参考:警察庁 生活安全局 ストーカー対策等の推進『ストーカー規制法が改正されました!』)

 

ストーカー規制法の処罰規定

上記した千葉市花見川区のAさんのように、被害者に対しつきまとい行為を反復した場合、ストーカー規制法違反となって処罰される可能性があります。
ストーカー規制法違反で有罪となった場合1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金が科せられます。(ストーカー規制法第18条)

また、ストーカー行為によって禁止命令等を受けたにも関わらず、ストーカー行為を繰り返した場合は、禁止命令違反の処罰の対象となります。
ストーカー行為の禁止命令等を受けたのにも関わらずそれに違反した場合2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金が科せられます。(ストーカー規制法第19条)

 

ストーカー行為で警察に逮捕されたら

もし、ご家族がストーカー規制法違反で逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部初回接見サービスをご利用ください。

弊所の初回接見サービスでは、弁護士が留置されているご本人様の元に向かい、直接事件についてのお話を聞き、ご家族様へ罪名や事件の見通し等をご報告するものです。

もし、正式に弁護人のご依頼をいただいた際は、ご本人様に科される刑罰が少しでも軽くなるように、示談交渉等の弁護活動を致します。

初回接見サービスのお申込みは、フリーダイアル 0120-631-881 にて、 24時間・年中無休 で承っております。

ご家族が逮捕されてしまった方は、すぐにお電話下さい。

千葉県千葉市美浜区のストーカー事件 被害者と示談し不起訴を獲得する弁護士

2018-06-28

千葉県千葉市美浜区のストーカー事件 被害者と示談し不起訴を獲得する弁護士

千葉県千葉市美浜区に住む女性Vさんにつきまとい行為をしたとして、千葉県千葉西警察署は、県内に住むAさんをストーカー規制法違反の疑いで逮捕しました。
Aさんは、警察署から禁止命令が出ていたにもかかわらず、Vさん宅に押しかけインターホンを押したということです。
(朝日新聞DIGITAL 2018年6月24日13時3分掲載記事を基にしたフィクションです)

ストーカー行為とは?】
つきまとい行為からエスカレートし殺人に至ってしまった事件を機に、2000年にストーカー規制法(正式名称:「ストーカー行為等の規制等に関する法律」)が制定されました。
本法における「ストーカー行為」とは、「同一の者に対し、つきまとい等を反復して行うこと」と定義されています。(2条3項)
ここで言う「つきまとい等」とは、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し」以下の行為をすることです。
①つきまとい、待ち伏せ、立ちふさがり、見張り、押し掛け、うろつき
②行動を監視していると思わせるようなことを告げ、その旨を知らせる
③面会・交際など義務のないことを要求する
④著しく粗野又は乱暴な言動をする
⑤無言電話や連続での電話・FAX・メールを送信する
⑥汚物などを送付する
⑦名誉を害することを告げる
⑧性的羞恥心を害する
ストーカー規制法違反の法定刑は、ストーカー行為をした者については1年以下の懲役又は100万円以下の罰金、禁止命令等に違反してストーカー行為をした者は2年以下の懲役又は200万円以下の罰金、そして、禁止命令等に違反した者については6月以下の懲役又は50万円以下の懲役です。

ストーカー事件では、まず被害者の方と速やかに示談することが重要です。
通常被害者の方は加害者に対して恐怖や怒りを感じていますので、弁護士が間に入って交渉することになります。
検察官が被疑者を起訴するか否かを判断する際に、被害者との示談の有無が重要な判断要素となります。

千葉県千葉市美浜区ストーカー事件でお困りであれば、刑事事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談下さい。
初回の法律相談:無料
千葉県警察千葉西警察署までの初回接見費用:36,300円

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