10代の少女を自宅に連れ出した疑いで会社員の男性を逮捕~千葉県船橋市で起きた未成年者誘拐事件~

10代の少女を自宅に連れ出した疑いで会社員の男性を逮捕~千葉県船橋市で起きた未成年者誘拐事件~

船橋 未成年者誘拐罪

今回は、SNSで知り合った10代の少女を千葉県船橋市にある自宅に連れ出したとして男性が未成年者誘拐罪の疑いで逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律所千葉支部が解説します。

<事案概要>

三重県に住む10代の少女Vを千葉県の自宅に連れ出したとして、26日、会社員の男性が未成年者誘拐の疑いで逮捕されました。

未成年者誘拐の疑いで逮捕されたのは、千葉県船橋市在住の会社員男性A(29)です。

警察の調べによりますとAは、SNSを通じて知り合ったVを未成年者と知った上で「俺の家に来ればいいやん」などと誘い出し、1月21日から25日まで、船橋市の自宅アパートへ連れ出した疑いが持たれています。

警察が25日にAの自宅を特定し、アパートの室内に1人でいたVを保護しました。
Vにケガはないということです。

Aは「未成年者と知った上で親の許可なく自宅まで連れて来たことに間違いありません」と容疑を認めているということです。
(※1/27に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「10代の少女を千葉県の男が自宅アパートへ連れ出す 未成年者誘拐の疑いで逮捕 三重・名張市」記事の一部を変更して引用しています。)

<未成年者誘拐罪とは>

今回、Aは未成年者誘拐罪の疑いで逮捕されています。
未成年者誘拐罪については、刑法第224条で以下のように規定されています。

刑法第224条(未成年者略取及び誘拐)

未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

刑法第224条では、未成年者略取罪未成年者誘拐罪について規定されています。
「未成年者」とは、18歳未満の者を指します。

未成年者誘拐罪における誘拐とは、欺罔、偽計、誘惑、甘言などを用いて未成年者に誤った判断をさせ、現在置かれている生活環境から離脱させて自己もしくは第三者の事実的支配下に置くことを指します。

未成年者の意思を抑制するための手段として暴行や脅迫などが用いられた場合は略取」に該当するため、未成年者略取罪となります。

今回の事例で考えると、Aは未成年であるVに対し「俺の家に来ればいいやん」と誘惑しています。
さらに、Vの両親の許可を得ずに自宅に連れ出していることをAは認めているため、今回のAの行為は未成年者誘拐罪が成立する可能性が高いということになります。

<未成年者誘拐罪で逮捕されたら>

未成年者誘拐罪の刑罰は3月以上7年以下の懲役のみで、罰金刑による刑罰規定はありません。
罰金刑の規定がなければ略式起訴がされないため、未成年者誘拐罪で起訴された場合は公判請求となり刑事裁判が開かれることになります。

ただ、未成年者誘拐罪は刑法第229条で親告罪であることが規定されています。

刑法第229条(親告罪)

第224条の罪及び同条の罪を幇助する目的で犯した第227条第1項の罪並びにこれらの罪の未遂罪は、告訴がなければ控訴を提起することができない

つまり、相手(被害者)から告訴されなければ、検察官は起訴することができないということです。
そのためにも、被害者と示談を締結して告訴を取り下げてもらうことが非常に重要になります。

ですが、未成年者誘拐罪は被害者が未成年ということもあり、被害者側の加害者に対する処罰感情が強い傾向が多く、当事者間で示談交渉をしても成立しない可能性が極めて高いです。
なので、未成年者誘拐事件を起こして被害者と示談をしたいという場合は、弁護士に刑事弁護活動を依頼することをおすすめします。

弁護士が代理人として被害者との示談交渉を行うため、当事者間に比べて示談が締結できる可能性がグッと高まります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律所は、様々な刑事事件で刑事弁護活動を担当し、被害者との示談を締結した実績を多く持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。

千葉県内でご家族が未成年者誘拐事件を起こして逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律所千葉支部までご相談ください。

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