病気運転による人身事故で、情状酌量の弁護活動

病気運転の刑事処罰について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

 

千葉県船橋市の交通事件

千葉県船橋市在住のAさん(50代男性)は、自動車を運転中に持病の「てんかん」が発症して、自動車同士がぶつかる交通事故を起こし、相手側の運転手に怪我を負わせた。
Aさん自身も事故で怪我をして、怪我と「てんかん」の治療のために、病院に救急搬送され、入院した。
その後に、Aさんが退院するにあたり、千葉県船橋警察署より、Aさんに病気運転致傷罪の容疑がかかっているということで、警察取調べの呼び出しがあった。
Aさんは、船橋警察署の取調べに行く前に、刑事事件に強い弁護士との法律相談をすることで、警察取調べでの供述対応の打合せや、被害者側との示談対応につき、刑事弁護活動を弁護士に依頼することにした。
(事実を基にしたフィクションです)

 

人身事故による刑罰の種類

交通事故を起こして、相手方に怪我を負わせた場合には、自動車運転死傷行為処罰法に違反するとして、交通事故の原因に応じた罪名で、刑事処罰を受けます。
運転者に過失があり、人身事故を起こした場合には、過失運転致死傷罪に当たるとして、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金という法定刑の範囲で、刑事処罰を受けます。

他方で、アルコール又は薬物の影響や、自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、人身事故を起こした場合には、準酩酊運転致死傷罪、病気運転致死傷罪に当たります。
この場合の刑罰の法定刑は、被害者が怪我をしていれば12年以下の懲役、被害者が死亡していれば15年以下の懲役とされています。

また、酩酊運転、制御困難運転、妨害運転の危険な運転をして、人身事故を起こした場合には、危険運転致死傷罪に当たります
その刑罰の法定刑は、被害者が怪我をしていれば15年以下の懲役、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役とされています。

 

病気運転の刑事処罰と弁護活動

病気により正常な運転に支障が生じるおそれがある状態での自動車の運転で、人身事故を起こした場合には、病気運転致死傷罪が成立します。

自動車運転死傷行為処罰法 3条2項
 自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者も、前項と同様とする。

この条文で、病気として政令で定めるものとは、「統合失調症」や「てんかん」「再発性の失神」「無自覚性の低血糖症」「そう鬱病」「重度の眠気の症状を呈する睡眠障害」などをいいます。

病気運転による人身事故で刑事弁護の依頼を受けた弁護士は、事件当時の病気の症状を、運転者本人や医師などから具体的に聞き取り調査した上で、人身事故と病気との関連性・因果関係や、病気の発現を事前に予見できたかどうか等の事情を主張・立証していきます。
刑事処罰の軽減や執行猶予付き判決の獲得に向けて、弁護士の側から積極的な捜査機関への働きかけを行うなど、弁護活動に尽力いたします。

まずは、病気運転による人身事故が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
船橋市内で病気運転による人身事故でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部にご相談ください。

お電話でのご相談は フリーダイヤル 0120-631-881 にて 24時間・365日 承っております。

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