同居していた母親の遺体を自宅に放置していたとして女性を逮捕〜千葉県大網白里市で起きた死体遺棄事件〜
今回は、千葉県大網白里市在住の女性が同居する母親の遺体を自宅に放置していたとして逮捕された死体遺棄事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
<事案概要>
千葉県大網白里市の自宅に遺体を放置したとして女性が逮捕されました。
同居する母親と連絡が取れなくなっています。
大網白里市在住の女性A(53)は、自宅に遺体を放置した死体遺棄の疑いがもたれています。
警察によりますと1日に、市役所の職員からAと同居する母親V(90)の安否確認を求める通報があり、自宅を訪れた警察官が2階の寝室で白骨化した遺体を見つけました。
目立った外傷はなかったということです。
取り調べに対し、Aは容疑を否認しています。
警察は遺体はVとみて身元確認を進めるとともに、死因についても調べています。
(※12/2に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「自宅に遺体遺棄した疑いで53歳女逮捕 同居の母と連絡取れず 千葉・大網白里市」記事の一部を変更して引用しています。)
<死体遺棄罪とは>
今回、Aは死体遺棄罪の疑いで逮捕されています。
死体遺棄罪については、刑法第190条で以下のように規定されています。
死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する。
死体遺棄罪における「遺棄」とは、「習俗上の埋葬とは認められない方法で死体等を放棄すること」と解釈されています。
「家族の遺体を自宅に放置していたことが遺棄に該当するの?」と思った方もいるかもしれませんが、本来であれば家族が亡くなった場合、手続きを行って埋葬しなければなりません。
つまり、死体を自宅に放置することも習俗上の埋葬とは認められていないため、死体遺棄罪における「遺棄」に該当するということになります。
今回の事例のAも、母親であるVが死亡しているにも関わらず、手続き等を何も行わず放置していたため、死体遺棄罪が成立したと考えられます。
<死体遺棄罪で逮捕されたら弁護士へ>
死体遺棄罪の処罰内容は「3年以下の懲役」のみで罰金刑による処罰は規定されていません。
つまり、死体遺棄罪で起訴されると公判請求となり、裁判が開かれて懲役刑を言い渡される可能性が高いということです。
また、今回のAのように、死体遺棄罪は逮捕される可能性も十分にあります。
さらに、死体遺棄事件について、警察などの捜査機関は殺人罪も視野に入れた取調べを行う傾向が多いです。
死体遺棄罪はもちろん、殺人罪も重大な犯罪であるため、厳しい取調べや処分を受けるおそれもあります。
自分に不利益が生じるような供述調書を作成させられたり、長期的に身柄を拘束されたりすることを防ぐためにも、弁護士へ刑事弁護活動を依頼することをおすすめします。
弁護士に刑事弁護活動を依頼することで、弁護士が代理人として取調べ対応の具体的なアドバイスや身柄の早期釈放、不起訴処分の獲得や起訴されてしまった場合に少しでも軽い減刑判決を獲得できるための弁護活動に尽力します。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件で弁護活動を担当した実績を多く持つ、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
千葉県内で、ご家族が死体遺棄罪で逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。
24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120−631−881)にて、お電話をお待ちしております。