知人女性の車にGPS取り付け ストーカー規制法違反で逮捕

ストーカー規制法違反となる行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

 

千葉市中央区のストーカー規制法違反

会社員男性のAさん(40代)は、知人女性Vさん(20代)の車にGPS機器を取り付けました。
そして、GPSから送信される位置情報を50回にわたって無断で取得し、Vさんが訪れた商業施設などでVさんを付け回しました。
Vさんは、外出先で頻繁にAさんを見かけることを不審に思い自身の周辺を調べたところ、車底部にGPSが取り付けられているのを発見しました。
VさんはGPS機器を警察に提出するとともに、外出先での出来事を警察に相談しました。
千葉県千葉中央警察署の捜査の結果、Aさんはストーカー規制法違反(位置情報無承諾取得等)の疑いで逮捕されました。

(フィクションです。)

ストーカー規制法改正 GPSの悪用を規制

今年8月より施行されたストーカー規制法では、これまで規制されていなかったGPS機器を用いた位置情報の取得する行為が規制の対象となりました。

 

項目 改正前 改正後

ストーカー

行為の定義

待ち伏せや立ちふさがり、連続しての電話やファクス、メール送信など

GPSを無断で取り付ける、無断で位置情報を取得することを追加

「見張り」の対象

となる場所

住居、勤務先、学校など「日頃いる場所」 スーパー、飲食店など立ち寄り先を追加

 

上記した千葉市中央区の事件例のように、被害者の承諾がないのにGPS機能を搭載した装置を使用して被害者の位置情報を取得する行為や、被害者に黙って被害者の所持品や被害者の使用する車両にGPS装置を取り付ける行為は規制の対象になります。

また、今回の改正により、つきまといや待ち伏せとみなされる場所の範囲も拡大されました。
これまでは、住居・勤務先・学校など、被害者が通常いる場所の付近において見張りをすることを規制の対象としていました。
しかし、今回の改正で、住居等の被害者が通常いる場所に加え、被害者が立ち寄ったスーパーや飲食店など、被害者が現在いる場所で見張り等をする行為も規制の対象になりました。

近年、GPSを悪用したストーカー行為が横行していたこともあり、全国の警察ではGPSの悪用を「見張り」の一環とみなし、昨年6月までに計59件を検挙していました。

 

ストーカー規制法の処罰規定

上記した千葉市中央区のAさんのように、GPSを使用して被害者に対しつきまとい行為を反復した場合、ストーカー規制法違反となって処罰される可能性があります。
ストーカー規制法違反で有罪となった場合1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金が科せられます。(ストーカー規制法第18条)

また、ストーカー行為によって禁止命令等を受けたにも関わらず、ストーカー行為を繰り返した場合は、禁止命令違反の処罰の対象となります。
ストーカー行為の禁止命令等を受けたのにも関わらず、それに違反した場合2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金が科せられます。(ストーカー規制法第19条)

 

ストーカー行為で警察に逮捕されたら

もし、ご自身がストーカー規制法違反で警察から取調べを受けていたり、ご家族がストーカー規制法違反で逮捕されてしまった場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。

ストーカー規制法違反をしてしまった場合、被害者との示談を成立させることで、不起訴処分を獲得できる可能性は高くなります。
示談交渉を加害者自身が進めることは困難ですが、弁護士ならば、加害者の代理人となって、被害者との示談交渉を進めることが可能です。

ストーカー規制法違反のご相談は フリーダイヤル 0120-631-881 にて 24時間・年中無休 で承っておりますので、早急にお電話下さい。

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