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事後強盗で男を逮捕~事後強盗罪とは?~
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が事例を基に事後強盗罪について解説致します。
【事例】
千葉中央警察署は2月14日午後0時39分頃、千葉市内のスーパーマーケットにおいて、缶詰等を盗んで逃走しようとした際、男性(58歳)に発見されて確保され、移動中の同日午後0時41分頃、同所において、逮捕を逃れるため、手拳で顔面を殴打する暴行を加えた男(78歳)を同日逮捕しました。
※引用:千葉県警察ホームページ 最新事件・事故ファイル(2023年2月16日)
【解説】
本件事例での男は、どういった罪に問われてしまうのでしょうか。
スーパーマーケットから缶詰を盗んでいることから窃盗罪と思われがちですが、本件のケースでは事後強盗罪に問われる可能性があります。
1 事後強盗罪とは?
事後強盗罪とは、刑法238条に規定されている犯罪です。
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
事後強盗罪として罪に問われた場合は、強盗罪として処罰されるため、強盗罪の法定刑が事後強盗罪の法定刑になります。
1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
強盗罪の法定刑は、5年以上の有期懲役であり、罰金刑の規定がないため非常に重い罪であるといえます。
※有期懲役とは、20年以下の懲役のことで、複数の罪が重なる併合罪の場合には、最長30年となります。
2 事後強盗罪の成立要件
事後強盗罪の成立要件の条文をそれぞれ解説していきます。
まず,
①「窃盗が」とは行為の主体を表しますので、ここでは「窃盗」の罪を犯した人(≒窃盗被疑者)となります。
例えば、「お店で万引きをした人」や「寝ている人の持ち物を盗んだ人」などを指します。
次に,
②「財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために」とあります。
ややわかり難い表現ですが、それぞれに言葉を補足すると
・「財物(≒窃取した物)」を所有者(被害者)に取り返されてしまったり
・目撃者、確保者らに捕まってしまう(逮捕されてしまう)ことを免れるため
・罪跡(≒犯罪を行った証拠)を隠滅(処分)するために
ということができ,すこしイメージが掴めるかとも思います。
そして、
③「暴行又は脅迫をした」とつながります。
今回の事例のように、「万引きをした人」が警備員さんから確保されるに際し、「逮捕されることを免れるため」に「手拳で顔面を殴打する暴行を加えた」場合、窃盗罪ではなく、事後強盗罪で捜査される可能性が高いといえます。
【事務所紹介】
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が事後強盗罪について解説致しました。
事後強盗罪は有罪になれば、最低でも5年以上の懲役刑しかないため、そのような点において、厳しい刑罰であると言えます。
そのため、仮に逮捕後に釈放されたり、在宅での捜査となった場合でも「大丈夫」と安心せず、一度、法律の専門家である弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
千葉県千葉市周辺に在住の方で、ご家族が事後強盗罪の容疑警察に逮捕されてしまった方や、事後強盗罪などの刑事事件を起こしてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご連絡ください。
逮捕され身柄が拘束されている場合には、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」(有料)をご提供しています。
初回無料相談・初回接見サービスをご利用の方は、24時間365日受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡をお願いいたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 千葉支部は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う弁護士事務所です。
刑事・少年事件を数多く扱ってきた実績を活かし、相談者様、依頼者様の不安を解消することに努めます。刑事・少年事件に精通した弁護士、職員が連携をとることで、迅速・綿密な弁護活動を提供します。
当事務所では初回無料法律相談サービスを実施しております。また、土日祝日、夜間でも法律相談・接見面会の対応が可能です。お困りの際には、ぜひご相談ください。
近隣トラブルからアパートを放火~現住建造物等放火罪~
千葉県内の放火事件を例に、現住建造物等放火罪の刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。
【事案概要】
Aさん(60代・男性)は、近所のアパートの住民と生活騒音やゴミ出しについてトラブルとなっていました。
何度注意しても改善されない状況に不満が募り、ついにAさんはアパートに火を放ってしまいました。
火は大きく燃え上がり、アパートの一部が焼損しましたが、幸いなことに、アパートの住民は外出していたため、アパート内には誰もおらず、死傷者は出ませんでした。
後日、千葉県松戸警察署による捜査の結果、Aさんは、現住建造物等放火罪の疑いで逮捕されました。
Aさんの家族は、Aさんの逮捕を受け、刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
※本件事例はフィクションです。
【放火罪とは】
放火罪は、不特定または多数の人の生命や身体、財産に危険を生じさせることに対する罪です。
対象物のみにとどまらず,周辺の居住者や建造物など公共の危険を生じさせるため重い刑罰が設定されています。
刑法では、放火した対象物によって、適用される条文が変わります。
例えば、本件事例の放火事件のように、犯人以外の人がいる住居や建造物に放火した場合は、「現住建造物等放火罪」にあたります。
放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
現住建造物等放火罪の法定刑は殺人罪と全く同じです。
つまり、人が住む住居に放火をした場合、非常に重い処罰が下される可能性があります。
ここでいう「建造物」とは、例えば会社や学校など人がいる建築物はもちろん、一時的な住まいである別荘や、物置小屋のような雨風をしのげるようなものまで含まれます。
本件事例では、Aさんが放火したアパートには一時的に人がいませんでした。
しかし、放火した住居に人がいなかったとしても、Aさんは人が日常生活を送っている場所に放火をしているため、Aさんの行為は現住建造物等放火罪にあたります。
死者や負傷者の有無は犯罪の構成要件には含まれていないため、放火による死傷者がいない場合でも、人が日常生活を送る場所に放火し住居が焼損した場合は、現住建造物等放火罪が成立することになります。(あくまでも、犯罪の構成要件に含まれないだけであり、放火したことにより死傷者が出た場合には、より厳しい処罰が科される可能性があります)
【家族が放火で逮捕されたら】
もし、ご家族が放火事件を起こして逮捕されてしまった場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の初回接見サービスをご利用下さい。
放火事件などの刑事事件を起こして逮捕されてしまった場合、ご本人様は警察署内にある留置所に収容され、外部との接触を遮断されてしまいます。
たとえ家族であっても、逮捕から3日が経過するまでは、ご本人様と面会する権利が保障されていません。
しかし、弁護士ならば逮捕された直後から面会(接見)することができ、ご本人様やご家族に、取調べ対応や事件の見通しをお伝えすることが可能です。
ご本人様に不利になる供述や、曖昧な供述から異なるニュアンスによって供述調書が作成されてしまう前に、弊所の初回接見サービスをご利用ください。
放火事件のご相談は、フリーダイアル 0120-631-881 にて 24時間・年中無休 でご予約を承っております。
ご家族が逮捕されてしまった方は、すぐにお電話下さい。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 千葉支部は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う弁護士事務所です。
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示談金目的で嘘の被害申告~虚偽告訴罪の法定刑~
もし、嘘の被害を申告した場合どうなるのでしょうか。
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が虚偽告訴罪の法定刑などについて事例を用いて解説致します。
【事例】
千葉県浦安市在住のAさん(女性20代)は、示談金を狙って浦安警察署の警察官に対し、電車内でVさん(男性50代)から痴漢の被害を受けたとの虚偽の届出をしました。
Aさんの告訴に基づいて浦安警察署が捜査を開始しました。
しかし、Aさんの届け出た内容と警察の捜査結果に辻褄が合わない点があり、Aさんの告訴の真実性に疑念を抱いた浦安警察署の警察官から、痴漢被害の詳細についての供述を後日要請されました。
Aさんは、嘘の届出(≒告訴)がバレてしまうのではないかと心配になり、法律事務所に相談に行くことにしました。
※事例はフィクションです。
【解説】
捜査機関に対し、嘘の被害を申し出た場合、虚偽告訴罪の罪に問われることが想定されます。
1 虚偽告訴罪とは?
虚偽告訴罪とは、人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、故意にウソの告訴をすることで、刑法172条に次の通り規定されています。
人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をした者は、3月以上10年以下の懲役に処する
2 虚偽告訴罪の法定刑
3月以上10年以下の懲役
虚偽告訴罪は罰金刑の定めがなく、懲役刑のみが定められています。
そのため、事件化がなされ、検察庁に送致(送検)されて起訴された場合、公判請求(≒裁判が開かれる)されることになります。
仮に逮捕されずに在宅での捜査(≒任意捜査)となっていたとしても、起訴されてしまう場合があることや、裁判となり懲役刑の判決を受ける可能性があるということは覚えておかなければなりません。
3 虚偽告訴罪の成立要件
① 「人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で」
② 「虚偽の告訴、告発その他の申告をした」
③ 虚偽告訴の故意
「虚偽」とは、客観的事実に反することを指します。
本罪における故意の有無は、告訴した事実が虚偽であるかもしれないという程度の認識(未必的認識)でも認められます。
今回の事例においては、全くの事実無根の事件に対して示談金を狙ってVさんを告訴しているため、Aさんには虚偽告訴罪が成立するおそれがあります。
【事務所紹介】
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が虚偽告訴罪の法定刑などについて解説致しました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
千葉県内や周辺地域に在住の方で、ご家族が警察に逮捕されてしまった方や、刑事事件を起こしてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご連絡ください。
在宅で警察から捜査を受けている方であれば、初回無用の法律相談を、逮捕され身柄が拘束されている場合には、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」(有料)をご提供しています。
24時間365日受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)へのご連絡をお待ちしております。

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【解決事例】交通事故を起こすも立去り~千葉地内のあて逃げ事案~
今回は、交通事故を起こし、その場から立ち去ってしまった場合どうなってしまうのか、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
【事例】
Aさん(20代男性)は、千葉県千葉市美浜区内の大型商業施設の駐車場に車で訪れていました。
買い物を終え、家に帰ろうと車を発進させた際、別の駐車中の車(乗員不在)に誤って衝突してしまいましたが、事故の発覚を恐れてその場を逃走してしまいました。
数日後、駐車場に設置されている防犯カメラのデータで、Aさんを突き止めた千葉西警察署の警察官から、Aさんのもとに連絡がきました。
Aさんは、連絡から数日後に任意出頭による取調べを受けることとなるました。
今後どうなってしまうのか、不安で夜も眠れなくなったAさんは、法律事務所に相談に行くことにしました。
※守秘義務の関係から一部、事実と異なる部分がございます
【解説】
1 そもそも「あて逃げ」とは?
「あて逃げ」とは、交通事故において物損事故を起こしたにもかかわらず、警察へ届出を行わずに、その場から逃げてしまうことを意味します。
今回の事例のAさんは、駐車場の他人の車に、自身の車をぶつける物損事故を起こしているにもかかわらず、逃走しているため、Aさんの行為は「あて逃げ」に該当します。
2 「あて逃げ」と「ひき逃げ」の違い
「あて逃げ」とよく似た言葉で「ひき逃げ」と言う言葉があります。
「あて逃げ」と「ひき逃げ」の違いのポイントは物損事故か人身事故、つまり、死傷者がいるか否かによります。
例えば「あて逃げ」は、誰も乗っていない駐車場の車や、電柱、ガードレール、お店の看板などの工作物に車をぶつけてそのまま逃走してしまった場合です。
「ひき逃げ」は、歩行者や自転車に乗っている人に車をぶつけて怪我をさせたが、そのまま逃走してしまった場合にはもちろん、ぶつけた停車中の車の中に人が乗っており中の人が怪我をした場合にもひき逃げになります。
3 あて逃げの罪の法的根拠
交通事故を起こした場合の対応など、交通ルールは道路交通法という法律に規定されています。
しかし、道路交通法には「あて逃げ罪」などという罪や規定は存在しません。
ただし、道路交通法72条には「交通事故の場合の措置」が定められており、1項において以下のように規定されています。
交通事故があったときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(省略)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(省略)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(省略)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない
上記条文により、交通事故の当事者には以下のような2つの義務が課されています。
・危険防止措置義務
・報告義務
※危険防止措置義務については、駐車場で、停車中の車に接触した場合など、義務が発生しないケースもあります。
上記のような交通義務に違反した者が一般的に「あて逃げ」と呼ばれています。
3 「あて逃げ」の法定刑
上記のような交通義務に違反した場合の罰則は、以下のようになっています。
3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金
1年以下の懲役又は10万円以下の罰金
【交通事故を起こしてしまったら】
ぶつかったにも関わらず「破損がないから大丈夫」や「ガードレールに傷がいっぱいあるからバレない」といった考えには注意が必要です。
目撃者がいた場合、警察に通報されている可能性もありますし、車を修理しようとした際に事故証明書の提出が必要となる場合があります。
また、車両同士がぶつかった際や、歩行者と接触してしまった際に、お互いにその場で話し合い、連絡先を交換を行い、警察への届出はせずに現場から立ち去ってしまった場合も、後からトラブルとなることが予想されるため注意が必要です。
もし、交通事故を起こしてしまった場合、安全な場所に車を停め、慌てることなく110番通報をすることと、負傷者がいた場合、応急救護をすることを普段から意識付けることが大切です。
【事務所紹介】
「あて逃げ」をして逮捕されないか不安、という場合にはすぐに弁護士に相談をするべきです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。「あて逃げ」の事件の経験も豊富な弁護士が所属しています。
千葉県周辺に在住の方で、「あて逃げ」を起こしてしまったがどうすればいいか分からないという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご連絡ください。
弊所では、ご来所いただいての無料相談の他、逮捕されてしまった方や、勾留されてしまった方へ弁護士接見を行う初回接見サービス(有料)もございます。
交通事件に限らず、事件や事故を起こしてしまってお困りの方は、是非一度、24時間365日受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡下さい。

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【解決事例】経理データを書換え売上げを横領~私文書偽造と業務上横領事件~
ニュースなどでもたびたび話題になる、会社のお金を横領する行為。
実際には、どういった罪に問われるのか、あいち刑事事件総合法律事務所t千葉支部が解説致します。
【船橋市内の横領事件】
事案概要
Aさんは,千葉県船橋市にある会社の経理担当として売上金の管理や集計などの仕事をしていました。
Aさんは,売上金を集計する際,集計する際に実際の売上金額よりも少なくした書類を作成して上司に報告,実際の売上との差額分を引き出して自身の口座に入金するという行為を,およそ5年間にわたり繰り返し行っていたのです。
業績などを確認していた社員が違和感を覚え,会社として調査が行われた結果,Aさんの横領行為がバレてしまいました。
そして,会社は聞取り調査を行い,Aさんの行為は悪質とのことから,Aさんを刑事告訴することになったのです。
※守秘義務の観点から事実と異なる部分がございます
~Aさんの刑責~
Aさんの行動の問題点として次の2点が挙げられます。
①会社のお金を私的に横領するために、虚偽(嘘)の書類を作成し会社に提出した行為。
この場合、私文書偽造罪という犯罪が成立するおそれがあります。
②仕事(≒業務)として管理していたお金を、正当な業務ではなく私的に使用したり、会社以外の他人のために使った行為。
この場合、業務上横領罪や横領罪が成立する可能性が高いと考えられます。
それぞれの犯罪について,順番に解説していきます。
行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、業務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、または偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
Aさんは,会社のお金を手に入れるために,実際の売上とは異なる虚偽の内容で書類を作成した行為が,「行使の目的」「業務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造」に該当する虞があります。
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する。
普段、自分自身が管理し運用しているお金であっても、所有者は「会社」です。
今回のケースのAさんは、あくまで、業務(≒仕事)としてお金を管理しているだけであり、会社のお金を自由に使える立場にはないと解されます。
それにもかかわらず、私的に使用したとなれば、業務上横領罪が適用される可能性が高いと考えられます。
自己の占有する他人の物を横領した者は,5年以下の懲役に処する。
(刑法第252条第1項)
自己の物であっても,公務所から保管を命ぜられた場合において,これを横領した者も,前項と同様とする。
(刑法第252条第2項)
業務上横領罪が、業務上自己の占有する他人の物を横領した場合に適用されるのに対し、横領罪は適用される幅が広いことが特徴です。
いずれにせよ、被害総額が高額なこと、長期的に罪を犯していたことから、警察に届け出がされてしまった場合、罪が重くなることが予想されますし、最悪の場合、逮捕されてしまう可能性もあります。
もし、「後で戻せばいい」や「どうせばれない」といった軽い気持ちで行ってしまった場合、いち早く弁護士に相談することをおすすめ致します。
~横領事件を起こしてしまったら~
繰り返しになりますが、こうした事件を起こしてしまった場合、いち早く法律の専門家である弁護士に相談することをおすすめ致します。
今回の事件のように、業務上横領罪の事実に争いがない場合、被害者様に対する謝罪や被害弁償をしたうえで、早期に示談を成立させることが重要です。
もし、警察など捜査機関に被害の届出がされてしまった場合、すぐに事実関係の捜査が開始され、自宅や勤務先に,警察から連絡が来る可能性があります。
在宅で捜査が進む場合もありますが、万が一、逮捕の必要性が認められてしまった場合、手錠を掛けられ警察署に連れて行かれ、取調べなどの捜査を受けることになります。
逮捕され、強制捜査となってしまった場合、その間は当然、自宅に帰る事も出来ませんし、会社に出社し仕事をすることもできません。
そうなれば、会社は無断欠勤をせざるを得ませんし、無断欠勤が続いた場合、会社を解雇されてしまう可能性もあります。
逮捕されてから釈放されるまでの間、ご家族やご友人など大切な人とも自由に会うことが出来なくなってしまう場合もあります。
特に,本件のように被害者が存在する事案であれば,刑事事件に精通した弁護士がいち早く対応することで,示談を締結することができる場合もございます。
さらに,弁護士に相談することにより,処分の見通しや今後の手続きの流れについて早い段階で聞くことができ,その後の手続きに落ち着いて対応することができます。
また,取調べの対応方法や供述内容に対するアドバイスを受けることで,誤解を招くような供述を避けることが出来ます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は日頃より刑事事件を数多く受任し,扱ってきた実績がございますので,どのような事件でも安心してご相談頂けます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は千葉県内のみならず,札幌、仙台、さいたま、東京(新宿)、東京(八王子)、横浜、名古屋(本部)、大阪、京都、神戸、福岡と、全国各地に事務所があり,初回無料法律相談も行っておりますので,お困りの方は,0120-631-881までお気軽にお電話ください。

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建物を損壊して逮捕~建造物損壊罪とは?~
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が建造物損壊罪について解説致します。
【事例】
深夜、パトロール中だった成田警察署の警察官は、酒に酔い「客だぞ!開けて入れろ!」などと叫びながら閉店している店のドアを足蹴りにしているAさん(男性50代)を発見しました。
すぐさま警察官はAさんを取り押さえ応援要請をするとともに,Aさんが足蹴りしていた店のドアを確認したところ,ドアガラスは割れ,アルミ製のサッシも歪んでいる状態でした。
Aさんの犯行は警察官に現認されており,Aさん自身も「店に入れなくて腹が立って蹴った」等と事実を認めていたことなどから,Aさんはその場で、建造物損壊の容疑で現行犯逮捕されました。
※事例はフィクションです。
【解説】
Aさんが逮捕されてしまうことになった建造物損壊罪について詳しく解説していきます。
1 建造物損壊罪とは?
建造物損壊罪とは、刑法260条に規定されている犯罪です。
刑法260条は、前段では建造物損壊を、後段では建造物損壊によって人を死傷させた場合の罰則が規定されています。
今回は260条前段の建造物損壊罪に絞って解説をしていきます。
他人の建造物又は艦船を損壊した者は、5年以下の懲役に処する。よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
2 建造物損壊罪の成立要件
建造物損壊罪は、以下のような成立要件を満たした時に成立します。
① 「他人の建造物又は船舶」を
② 「損壊した」
「損壊」とは、物を物理的に壊すことに限らず、物の本来の効用を失わせ使用価値を下げる行為を意味します。
つまり,「家の外壁に消せないラッカースプレーで落書きをして、建物本来の使用に支障を来させる行為」いわゆるグラフィティーアートによって建物へ落書きをしてしまった場合や,「建物の外壁や窓に接着剤でビラ・チラシを貼り付ける行為」ビラ配りのアルバイトや住宅営業等で建物の外壁などにチラシや案内などを貼り付ける行為などが該当します。
また,昨今,若い年代の方に人気のスケートボードですが,スケートボードの利用が許可されている「パーク」以外の路上や住宅地などで行った場合,「トリック」などで建物等に傷をつけることもあるため注意が必要です。
もし,建造物を損壊した場合,次のような刑事罰が下されることにもなりかねません。
3 建造物損壊罪の法定刑
5年以下の懲役
【事務所紹介】
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が建造物損壊罪について解説致しました。
建造物損壊罪は罰金刑がなく、有罪となれば懲役に処されるという点で厳しい罰則だと言えます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
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24時間365日受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)にて,皆様からのお問い合わせをお待ちしております。

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偽計業務妨害罪で逮捕~無言電話の事例を解説~
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が偽計業務妨害事件について事例を用いて解説致します。
【事例】
千葉県千葉市中央区でスナックを経営しているAさんは、「お店から出るカラオケの音や話し声がうるさい」という理由で、何度も警察官がお店まで来て、注意を受ける状況に不満を募らせていました。
そこで、Aさんは、「自分のお店が嫌がらせ受けているのだから、自分も嫌がらせをしてやる」と、1月18日午後10時19分頃から翌19日午前6時33分頃までの間、複数回にわたり、千葉中央警察署に電話をかけ、無言電話等を繰り返し、正常な業務の遂行を困難にさせたとして、Aさんは逮捕されることになりました。
※この事例はフィクションです
【解説】
正当な理由もなく、嫌がらせをする目的で警察署に無言電話を繰り返し、警察の正常な業務遂行を妨害したAさんは、偽計業務妨害に問われる可能性があります。
1 偽計業務妨害罪とは?
偽計業務妨害罪とは、刑法に規定された犯罪の一つであり、人の社会的活動の自由を保護することを目的としています。
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 偽計業務妨害罪の成立要件
偽計業務妨害罪の成立要件は以下のようになります。
①「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて」
②「業務」を
③「妨害」したこと
今回の事例では、用がないのに無言電話を繰り返すという「偽計」の方法によって、千葉中央警察署の警察官の「業務」を「妨害」した事件でした。
「偽計」とは、人の勘違いを利用したり、人を騙したりすることを指します。
本来、事件や事故、困りごとを相談する警察署の窓口(電話番号)に、そういった用もなく無言電話をすることは、対応する警察官を騙したと捉えられることがあります。
「業務」とは、継続して従事することが予定されている事業や事務のことを指します。
利益を目的としたもの、いわゆるビジネスなどのことを指すほか、PTA活動や地域の自治体、ボランティア活動などの特に利益を求めない(非営利)活動、も含まれるとされています。
「妨害」とは、その対応のために通常の業務を行うことができなくなったり、利益を得ることが出来なくなったなど結果が生じたものだけに限らず、実際に結果は発生していなくても、円滑な業務運営が妨害されるおそれがあると認められれば、「妨害」にあたるとされています。
そのため、軽い気持ちで行った悪戯や嫌がらせでも、捜査を受けたり、最悪の場合、逮捕されることにも繋がりかねませんので、ご不安な点がある場合は、一度、弁護士にご相談下さい。
3 偽計業務妨害罪の法定刑
偽計業務妨害罪の法定刑は以下のようになります。
1ヶ月以上3年以下の懲役又は1万円以上50万円以下の罰金
【事務所紹介】
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が偽計業務妨害事件について解説致しました。
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千葉県千葉市周辺に在住の方で、ご家族が警察に逮捕されてしまった方や、刑事事件を起こしてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご連絡ください。
逮捕され身柄が拘束されている場合には、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」(有料)をご提供しています。
また、弊所では初回無料の相談もお取り扱いしておりますので、事件や事故を起こしてしまってお困りの方は、24時間365日受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 千葉支部は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う弁護士事務所です。
刑事・少年事件を数多く扱ってきた実績を活かし、相談者様、依頼者様の不安を解消することに努めます。刑事・少年事件に精通した弁護士、職員が連携をとることで、迅速・綿密な弁護活動を提供します。
当事務所では初回無料法律相談サービスを実施しております。また、土日祝日、夜間でも法律相談・接見面会の対応が可能です。お困りの際には、ぜひご相談ください。
【解決事例】入浴中の女性を覗き見て逮捕
~住居侵入罪と軽犯罪法違反~
住宅の風呂を覗き見る犯罪について、千葉県八千代市の事案を基に,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。
【事例】
Aさん(50代・男性)は、飲酒して帰宅途中に通りがかった1戸建て住宅の風呂場から、シャワーの音が聞こえたため、風呂場を覗こうと思い、その家の裏口から庭に入り、風呂場の窓から中を覗き見ました。
すると、風呂にはいっていたVさん(40代・女性)が、覗かれていることに気付き、悲鳴を上げました。
Vさんの夫Xさんは、すぐに外に出てAさんを現行犯逮捕しました。
そして、他の家族によって警察に通報され、Aさんの身柄は臨場した千葉県八千代警察署の警察官に引き渡されました。
その後、Aさんは自宅に帰ることを許されましたが、今後のことが不安になったため、刑事事件を扱う法律事務所の無料法律相談を利用することにしました。
※守秘義務の関係から一部事実と異なる記載がございます。
【Aさんの刑責】
人の家の風呂場をのぞき見る行為は、軽犯罪法違反に該当すると考えられます。
第1条
左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
第23号(窃視の罪)
正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者
軽犯罪法違反で有罪となった場合、拘留又は科料に処せられます。
拘留とは、1日以上30日未満の間、刑事施設に拘置される刑罰です。
科料とは、1000円以上1万円未満の金銭を支払わされる刑罰です。
受ける処罰が拘留又は科料に止まるか、それともそれを超えるかは、逮捕されるかどうかの重要な分岐点になります。
なお、拘留又は科料にしかならない罪は、住居不定又は捜査機関の呼出しに正当な理由なく応じないなどの事情がない限り、逮捕されません(刑事訴訟法第199条1項)。
ただ、Aさんの場合、Vさんの家族によって、身柄を取り押さえられています。
これは、私人による現行犯逮捕であり、警察官などの捜査機関による逮捕ではないため、刑事訴訟法199条1項の摘要はありません。
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。
ただし、30万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、2万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まつた住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。
【他人の住居に侵入する罪】
上記した事件例のAさんは、風呂場を覗き見るために、Vさん宅の庭に忍び込みました。
このように、被害者の自宅の庭に忍び込む行為は、住居侵入罪に当たるでしょう。
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
「侵入」とは、住居権者の意思に反して立ち入ることを言います。
事件例のAさんは、被害者の同意を得て、Vさん宅に立ち入ったわけではないので、Aさんの行為は「侵入」に当たります。
なお、住居侵入罪では、事件を起こした加害者が被害者の居住する住宅を知っているため、被害者に接触し「あのことは喋るな」と伝える、脅迫などを用いて被害届等を取り下げさせるなど、証拠隠滅が図ることが考えられる犯罪です。
そのため、加害者と被害者の関係性や、侵入した場所によっては、逮捕される可能性が十分考えられます。
ちなみに、前述した刑事訴訟法199条1項に住居侵入罪を当てはめて考えたとき、住居侵入罪には懲役刑の規定があるため、捜査機関が逮捕状によって逮捕することが可能です。
【弁護方針】
軽犯罪法違反である覗きの罪も、住居侵入罪も、被害者がいる犯罪です。
そのので、被害者への被害弁償の有無や示談の締結の有無は、検察官や裁判官が処分を決定するうえで、重要な要素となります。
被害者の方との示談を締結することで、不起訴処分を獲得できる可能性を高めることができます。
不起訴処分となった場合、公開の法廷で裁判を受ける必要はなくなります。
千葉県内で、事件を起こしてしまい、被害者との示談を望む場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部へご相談下さい。
ご相談予約は、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間受付中です。
警察からの呼び出しを受けている方は、早急にお電話ください。

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【解決事例】飲酒運転で逮捕,千葉県船橋市の事例
千葉県船橋市で飲酒した状態で車を運転して逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
<千葉県船橋市の飲酒運転事件>
地方公務員Aさんは、職場の同僚と千葉県千葉市内の居酒屋でビールを3杯、日本酒を2合飲みました。
友人と解散したあと、Aさんは酔っぱらった状態ではありましたが、「俺はアルコールに強いから大丈夫」と思い、千葉市内の居酒屋から船橋市の自宅まで自分で車を運転し帰宅することにしました。
しかし、運転途中に睡魔に襲われ、一瞬眠ってしまったときに、Aさんの車は中央分離帯に衝突しました。
事故に気付いた目撃者が警察に通報し、Aさんは駆け付けた千葉県船橋警察署の警察官によって、道路交通法違反(酒気帯び)の疑いで逮捕されました。
その後、Aさんは釈放されましたが、数か月後にAさんは道路交通法違反で起訴されました。
(フィクションです。)
<飲酒運転は道路交通法違反>
道路交通法第65条第1項では、
何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
と飲酒運転を禁止しています。
飲酒運転をした場合、道路交通法に規定された「酒気帯び運転」または「酒酔い運転」に抵触する可能性があります。
<酒気帯び運転の罪>
道路交通法第117条の2の2第3号では、飲酒運転した者で、「身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態」にあったものは、「3年以下の懲役または50万円以下の罰金で処する」と酒気帯び運転を規定しています。
この「政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態」については、道路交通法施行令の第44条の3において、「血液1mLにつき0.3mg」または「呼気1Lにつき0.15mg」を含む状態としています。
<酒酔い運転の罪>
道路交通法第117条の2第1号では、アルコールの数値に関わらず、正常な運転ができない状態で飲酒運転をすると、酒酔い運転に抵触することが規定されています。
この場合の罰則は「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」です。
この酒酔い運転は、酒気帯び運転と異なり、数値の基準が設けられていません。
酒酔い運転は、飲酒量に関わらず、酒に酔った状態で運転しているため、正常な判断が困難となり、事故等の危険性が高いことから厳罰化されていると考えられます。
つまり注意しなければいけないのは、酒酔い運転が成立するには、酒気帯び運転のような明確な数値基準がないため、お酒に弱い人であれば、たとえ飲んだお酒の量が少なかったとしても、酒酔い運転に該当してしまうおそれがあることです。
<飲酒運転事故で起訴された>
飲酒運転により交通事故を起こしてしまい起訴されてしまった方は、まずは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の無料法律相談にお申込み下さい。
弊所の無料法律相談では、起訴されてしまった方に対し、弁護人が出来ること等をご説明を致します。
正式に弁護人としてのご依頼をいただいた後は、公判(裁判)に向けての準備を進めて参ります。
飲酒運転事故を起こし、起訴されてしまった方は、フリーダイヤル 0120-631-881 へお電話下さい。
ご予約は、早朝・深夜・年末年始、いつでも承っております。

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脱税行為で逮捕!?~脱税事件の刑事罰とは?~
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が脱税行為の刑罰について解説致します。
【事例】
千葉県山武市の運送会社が架空の外注費を計上するなどして法人税などおよそ3200万円を脱税したとして、東京国税局により、運送会社とその役員を千葉地方検察庁に告発されてしまいました。
この会社では農産物の輸送を主に行っているということですが、役員は、取り引きの事実がないのに虚偽の請求書を作成して架空の外注費を計上するなどして、平成29年から4年間にわたっておよそ1億4100万円の所得を隠し、法人税などおよそ3200万円を脱税した疑いがあったのです。
脱税で得た資金は本人や親族名義の口座に保管していたということが判明し、東京国税局によって、会社と役員を法人税法違反などの疑いで千葉地方検察庁に告発されてしまうことになったのです。
※本件事例はフィクションです
1 脱税の法定刑
脱税で有罪判決を受けた場合の法定刑は以下のようになります。
所得税法238条、法人税法159条、消費税法64条違反の場合
→10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又はその両方に処されます
※情状によって、罰金の額は、脱税額を限度として増額される場合もあります
2 そもそも脱税とは?
脱税とは、納税義務者が不正な手段によって税金の一部または全額の納付をのがれることを言います。
以下のような要件を満たした場合に脱税が成立します。
・偽りその他不正の行為があること
⇒所得隠し、売り上げの除外、経費の水増し請求など
・納税を免れ、または税の還付を受けたこと
※消費税の脱税は未遂でも処罰されるので注意(消費税法第64条第2項)
・脱税の故意
※脱税が成立するためには、脱税を行う故意(意思)が必要であり、不注意による申告漏れなどがあったからと言ってもすぐに脱税とされるわけではありません。
【事務所紹介】
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が脱税の成立要件や刑罰について解説致しました。
脱税事件の刑事事件では、早急に修正申告やそれに基づく納税を行うことで、実刑を避け、執行猶予判決を得ることができる可能性が高まります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
千葉県山武市周辺に在住の方で、ご家族が警察に逮捕されてしまった方や、刑事事件を起こしてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご連絡ください。
逮捕され身柄が拘束されている場合には、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」(有料)をご提供しています。
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