入浴施設内の男湯で男性に対してわいせつな行為をした疑いで男性を逮捕~千葉県柏市で起きた不同意性交等事件~

入浴施設内の男湯で男性に対してわいせつな行為をした疑いで男性を逮捕~千葉県柏市で起きた不同意性交等事件~

男湯 不同意性交等罪

今回は、千葉県柏市にある入浴施設内の男湯で男性に対してわいせつな行為をしたとして男性が不同意性交等罪の疑いで逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

<事案概要>

千葉県警柏署は15日、不同意性交の疑いで市川市在住の男性A(35)を逮捕したと発表しました。
逮捕容疑は14日、柏市内の入浴施設の男湯で、県内に住む20代男性Vにわいせつな行為をした疑いです。

同署によると、2人に面識はないとのことでした。
Aは「性的欲求を満たすためにやってしまった」と容疑を認めているとのことです。
(※1/16に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「男湯で20代男性にわいせつ 不同意性交の疑いで35歳男を逮捕「性的欲求を満たすため」 千葉・柏署」記事の一部を変更して引用しています。)

<不同意性交等罪とは>

不同意性交等罪については、刑法第177条で以下のように規定されています。

刑法第177条(不同意性交等)

前条第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、5年以上の有期拘禁刑に処する。

 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。

 16歳未満の者に対し、性交等をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。

条文に記載されている「前条第1項各号に掲げる行為」とは、刑法第176条の不同意わいせつ罪で規定されている以下の行為を指します。

暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと
心身の障害を生じさせること又はそれがあること
アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること
④睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること
同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと
⑥予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕させること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること
虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること
⑧経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること

上記8つの行為やこれらに類する行為によって、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせたり、困難な状態にあることに乗じたりして、性交等をすることで、不同意性交等罪が成立します。

簡単に説明すると、相手の同意を得ていない状態で性交等をすることで不同意性交等罪が成立するということです。

今回の事例で考えると、AはVに対して「わいせつな行為」をしたとされています。
「わいせつな行為」とは、「いたずらに性欲を興奮又は刺戟せしめ、かつ、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する行為と定義されています。

つまり、AはVに対して上記に該当するような行為を行い、さらにVの同意を得ていなかったため、不同意性交等罪で逮捕されたと考えられます。

<不同意性交等罪で逮捕されたら弁護士へ>

不同意性交等罪の罰則は5年以上の有期拘禁刑です。
拘禁刑とは、従来の刑法の刑罰で規定されていた懲役刑と禁固刑を一本化した刑罰を指し、有期拘禁刑であれば1月以上20年以下の範囲となります。

つまり、不同意性交等罪による刑事事件を起こして起訴されると、公判請求となり刑事裁判が開かれ、5年以上20年以下の拘禁刑を言い渡される可能性があるということです。

不同意性交等罪のような性犯罪において、起訴を免れて不起訴処分を獲得したり少しでも軽い量刑を獲得するためには、被害者との示談を締結することが重要なポイントになります。

ただ、性犯罪の被害者は加害者に対する恐怖心や処罰感情が強いことが多く、当事者同士での示談交渉で示談が成立する可能性は極めて低いです。
不同意性交等事件を起こしてしまい、被害者と示談をしたいという場合は、弁護士に刑事弁護活動を依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、不同意性交等事件はもちろん、様々な刑事事件の弁護活動を担当し、被害者と示談を成立させた実績を多く持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。

千葉県内で不同意性交事件を起こしてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。

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