近隣トラブルからアパートを放火~現住建造物等放火罪~

千葉県内の放火事件を例に、現住建造物等放火罪の刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

【事案概要】

Aさん(60代・男性)は、近所のアパートの住民と生活騒音やゴミ出しについてトラブルとなっていました。

何度注意しても改善されない状況に不満が募り、ついにAさんはアパートに火を放ってしまいました。
火は大きく燃え上がり、アパートの一部が焼損しましたが、幸いなことに、アパートの住民は外出していたため、アパート内には誰もおらず、死傷者は出ませんでした。
後日、千葉県松戸警察署による捜査の結果、Aさんは、現住建造物等放火罪の疑いで逮捕されました。
Aさんの家族は、Aさんの逮捕を受け、刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。

本件事例はフィクションです。

【放火罪とは】

放火罪は、不特定または多数の人の生命や身体、財産に危険を生じさせることに対する罪です。

対象物のみにとどまらず,周辺の居住者や建造物など公共の危険を生じさせるため重い刑罰が設定されています。
刑法では、放火した対象物によって、適用される条文が変わります。

例えば、本件事例の放火事件のように、犯人以外の人がいる住居や建造物に放火した場合は、「現住建造物等放火罪」にあたります。

現住建造物等放火罪(刑法108条) 

放火して現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

現住建造物等放火罪法定刑は殺人罪と全く同じです。
つまり、人が住む住居に放火をした場合、非常に重い処罰が下される可能性があります。

ここでいう「建造物」とは、例えば会社や学校など人がいる建築物はもちろん、一時的な住まいである別荘や、物置小屋のような雨風をしのげるようなものまで含まれます。

本件事例では、Aさんが放火したアパートには一時的に人がいませんでした。

しかし、放火した住居に人がいなかったとしても、Aさんは人が日常生活を送っている場所に放火をしているため、Aさんの行為は現住建造物等放火罪にあたります。
死者や負傷者の有無は犯罪の構成要件には含まれていないため、放火による死傷者がいない場合でも、人が日常生活を送る場所に放火し住居が焼損した場合は、現住建造物等放火罪が成立することになります。(あくまでも、犯罪の構成要件に含まれないだけであり、放火したことにより死傷者が出た場合には、より厳しい処罰が科される可能性があります)

【家族が放火で逮捕されたら】

もし、ご家族が放火事件を起こして逮捕されてしまった場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の初回接見サービスをご利用下さい。

放火事件などの刑事事件を起こして逮捕されてしまった場合、ご本人様は警察署内にある留置所に収容され、外部との接触を遮断されてしまいます。

たとえ家族であっても、逮捕から3日が経過するまでは、ご本人様と面会する権利が保障されていません。

しかし、弁護士ならば逮捕された直後から面会(接見)することができ、ご本人様やご家族に、取調べ対応や事件の見通しをお伝えすることが可能です。

ご本人様に不利になる供述や、曖昧な供述から異なるニュアンスによって供述調書が作成されてしまう前に、弊所の初回接見サービスをご利用ください。

放火事件のご相談は、フリーダイアル 0120-631-881 にて 24時間・年中無休 でご予約を承っております。

ご家族が逮捕されてしまった方は、すぐにお電話下さい。

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