ストーカー規制法違反で不起訴

ストーカー規制法違反で不起訴

Aさんは、数年前に離婚した元夫のVさんとよりを戻したいと思い、Vさんが今どこに住んでいるか調べることにしました。
そして、Vさんが現在千葉県香取郡東庄町に住んでいることを知り、その付近をうろつきました。
やがてAさんはVさんと顔を合わせ、Vさんに復縁を迫ったものの、「もう俺の前に現れないでくれ」と言われて避けられました。
その後もAさんはVさんにつきまとい続けたため、香取警察署ストーカー規制法違反の疑いで捜査を進めることになりました。
Aさんは、自身の行為が犯罪であることを知り、不起訴にできないか弁護士に聞いてみました。
(フィクションです。)

【ストーカー規制法違反について】

日本においては、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」により、ストーカー行為の定義や規制などが定められています。
まず、「ストーカー行為」とは、同一の者に対して「つきまとい等」を繰り返す行為を指します。
そして、「つきまとい等」とは、恋愛感情などの好意やそれが成就しなかったことへの恨みから行う、つきまといをはじめとする特定の行為を指します。
つまり、法が規制するストーカー行為は、好意またはそれが成就しなかったことへの恨みの感情を伴うものである必要があります。

「つきまとい等」に含まれる行為としては、つきまといの他にたとえば以下のようなものがあります。
・面会や交際などの強要
・行動の監視またはそう思わせる言動
・電話やメールなどによる、相手方の拒否を意に介さない一方的な連絡
・不快感や嫌悪感を催したり性的羞恥心を抱かせたりする物の送付
直接的であれ間接的であれ、相手方と接触する行為は法が列挙する「つきまとい等」のいずれかに当たる可能性が高いと考えられます。
ですので、接触の回数が重なれば重なるほど、自然と「つきまとい等」を含むとしてストーカー行為と評価されやすくなるでしょう。

【不起訴を目指すには】

ストーカー行為の罰則は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金となっています。
更に、禁止命令が出されたにもかかわらずストーカー行為に及んだ場合、罰則は2年以下の懲役または200万円以下の罰金となります。
これらの刑罰を回避するには、やはり有罪とならないよう不起訴で事件を終了させるのが得策です。

刑事事件では、捜査機関が所定の捜査を遂げたあと、検察官が起訴するかどうかの判断を下します。
検察官の選択が起訴であれば裁判に至り、不起訴であれば裁判を行われることなく事件が終了することから、検察官の判断は分水嶺とも言うべき重要なものです。
不起訴になる理由としては、裁判において有罪を立証するのが難しい、諸々の事情を考慮して今回限りは起訴を見送る、などがあります。
ただ、不起訴の理由は必ず明らかにされるわけではなく、なぜ不起訴になったのか分からないということもありえます。

一般的に、不起訴を目指す道筋は①犯罪が成立することまたは被疑者が犯人であることを争う、②示談を行うなどして寛大な処分を求める、の2通りです。
不起訴を狙ううえでどういった方針を選択するべきかは、個々の事案によりかなり異なるというのが実情です。
もし不起訴を目指すのであれば、そもそも不起訴を目指す余地があるのかという点も含めて一度弁護士に相談するとよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に通暁する弁護士が、不起訴を目指したいというご要望に可能な限り沿わせていただきます。
ストーカー規制法違反を疑われたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

初回法律相談:無料
香取警察署までの初回接見費用:43,100

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