児童福祉法違反,淫行条例違反

性犯罪と呼ばれるものには,例えば強制わいせつ罪(刑法176条)や強姦罪(刑法177条)を挙げることができます。

これらの犯罪は刑法に定められています。

もっとも,刑法以外の法律や条令でも,性犯罪と呼ばれる犯罪が規定されています。

ここでは,児童福祉法と淫行条例について,どのような場合に犯罪となるのかを確認していきましょう。

 

どのような場合に犯罪となるのか

児童福祉法は,児童に心身の健やかな成長,発達,自立の権利等を保障した法律です(同法1条)。

児童とは18歳未満の者を言います(同法4条)。

その児童福祉法が禁じている行為の一つに,「児童に淫行をさせる」ことが含まれています(同法34条1項6号)。

「淫行」という言葉だけでは対象となる行為が分かりにくいですが,裁判例は,児童を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような者を相手とする性交又はこれに準ずる性交類似行為が「淫行」に該当すると判断しています。

また,淫行を「させる」とは,直接間接を問わず,児童に対して事実上の影響力を及ぼして,児童が淫行することを助長,促進する行為を指します。

「させる」という表現にはなっていますが,自身を淫行の相手方にさせた場合にも児童福祉法違反になるため,注意が必要です。

児童に淫行をさせた場合,10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処せられます。

懲役刑と罰金刑の双方を科せられることもあります。

児童に対する事実上の影響力を用いた場合は児童福祉法違反となりますが,影響力を伴わなくても,各都道府県が制定する淫行条例に違反する可能性があります。

千葉県が定める,千葉県青少年健全育成条例では,「何人も、青少年に対し、威迫し、欺き、又は困惑させる等青少年の心身の未成熟に 乗じた不当な手段によるほか単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められない性行為又はわいせつな行為をしてはならない。」と規定しています(同条例20条1項)。

ここで言う青少年とは「小学校就学の始期から18歳に達するまでの者(婚姻により成年に達したもの とみなされる者を除く。)をいう。」と定義されています(同条例6条1号)。

条例違反は2年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます(同条例28条1項)。

自治体ごとに定める淫行条例,青少年健全育成条例はおおよそ似たような規定になっていますが,例えば東京都では「何人も、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない。」と規定しており,処罰対象となる行為をどこまで詳細に規定するかは自治体ごとに違いがあります。

このように,刑法以外にも性犯罪を規制する法律,条例が存在します。

傍目には似たような行為であっても,規制の根拠や罰則が異なることがあるため,自身の行為を処罰する根拠,罰則は,しっかりと確認しておく必要があります。

しかし,正確な把握は法律の専門家である弁護士の助力を得ないと難しいのも事実です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部では,刑事事件専門の弁護士事務所として,相談者様の置かれた状況について正確にお伝えするとともに,事件の見通しを踏まえた弁護活動を行います。

児童福祉法あるいは淫行条例に違反しているのではないかとご不安な方は,まずは一度ご相談ください。

 

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