特殊詐欺事件の内容や、特殊詐欺事件の発生状況ついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
千葉市若葉区の特殊詐欺事件
20代アルバイトのAさんは、SNSで「楽に稼げるバイト」で検索したところ、
「全国どこからでもできる仕事あり 老若男女問わず誰でもOK!」
「運び案件 全国で募集します! 短時間で稼げます うちはリスクありません」
などという募集を見つけ、Aさんはそれに応募しました。
そして、Aさんは指示役からの指示を受け、千葉県内の駅や高齢者の自宅に行ってお金を受け取るなどの、いわゆる特殊詐欺の受け子をしました。
後日、Aさんの自宅に千葉県千葉東警察署の警察官が来て、Aさんは詐欺罪の疑いで逮捕されました。
(フィクションです。)
詐欺罪について
詐欺罪は、刑法第246条第1項において
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
と規定されている犯罪です。
詐欺罪の法定刑には罰金刑が規定されていないため、起訴された場合、必ず刑事裁判によって裁かれ、無罪判決か執行猶予を得ない限り、刑務所に服役しなければなりません。
特殊詐欺の“受け子”とは
被害者と対面することなく、不特定多数の被害者から現金などをだまし取る詐欺行為は、通称、特殊詐欺とよばれます。
(千葉県内では、特殊詐欺の実態を周知するために平成27年8月から電話de詐欺という千葉県独自の広報用名称を用いています。)
特殊詐欺には様々な種類の詐欺事件が含まれますが、いわゆるオレオレ詐欺も特殊詐欺に分類されます。
この特殊詐欺には 受け子 と呼ばれる役割があります。
受け子とは、被害者から直接、現金やキャッシュカードを受け取る役割を担う詐欺グループの末端メンバーです。
受け子で逮捕される被疑者のなかには、「楽に稼げるバイトがある」という謳い文句を信じてしまい、安易な気持ちで特殊詐欺に加担してしまうケースもあるようです。
しかし、たとえ組織の末端である受け子であったとしても、詐欺の共同正犯という扱いになり、科される刑罰は非常に重くなる可能性があります。
特殊詐欺事件の発生状況
警察庁の調べによると、令和3年10月現在の特殊詐欺の認知件数は1万1,970件、被害額は約222億円だったようです。
(警察庁広報資料『特殊詐欺の認知・検挙状況等について(令和3年1月~10月)』より)
また、千葉県内の特殊詐欺(通称、電話de詐欺)の発生状況を見ますと、いわゆるオレオレ詐欺(現金)の被害額は7億6619万円だったようです。
(千葉県警察本部『電話de詐欺 令和3年10月末現在認知件数』)
この千葉県内での被害額は、昨年10月時点での被害額4億6724万円を大きく上回る額となっています。
これらの被害額からも、特殊詐欺がいかに大きな社会問題となっているかがわかります。
詐欺事件で起訴された人数
法務省の発表によると、令和3年3月時点で詐欺事件で検挙された人員1,405人のうち、624人が公判請求(=起訴)されたようです。
(e‐Stat 統計でみる日本『検察統計調査 罪名別 被疑事件の処理人員 2021年9月』)
もし、ご家族が特殊詐欺事件を起こして逮捕されてしまった場合は、すみやかに弁護士を依頼し、処罰を軽くするための活動を早期に開始することをおすすめ致します。
特殊詐欺事件でご家族が逮捕されたら
もし、ご家族が特殊詐欺事件を起こし逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の初回接見サービスをご利用下さい。
弊所の初回接見サービスでは、弁護士が留置されているご本人様と1回限りの接見をし、ご本人様から伺った事件内容をもとに、事件の今後の見通しなどを弁護士からご家族様にご説明するものです。
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