裁判になる場合とは

逮捕されてしまった場合,目下の身体拘束だけでなく,今後裁判になったらどうなるのかという不安もあると思います。

ここでは,どのような場合に裁判になるのか裁判になるかはいつわかるのかを確認していきましょう。

 

最初に知っておいていただきたいのは,逮捕された場合でも,常に裁判になるわけではないということです。

裁判にかけられることを起訴と言いますが,起訴の権限を有しているのは検察官です。

検察官が起訴しなければ,裁判にはなりません。

検察官が起訴しない(これを不起訴処分と言います。)のは次のような場合です。

 

嫌疑なし

逮捕が全くの誤認である場合や,身代わり犯人として出頭したことが明らかになった場合は,嫌疑なしとして不起訴処分になります。

この場合,これ以上捜査を続けても犯人でないことは明らかであるため,起訴はされません。

身体拘束が続いていた場合,釈放されます。

 

嫌疑不十分

嫌疑なしと異なり,犯罪への関与が疑われるものの,裁判を維持できるほどの証拠が収集できなかった場合も不起訴処分となります。

実際に罪を犯していても,それを証拠で立証できない場合,検察官は起訴を行いません。

この場合も釈放されますが,捜査によって新たに証拠が発見された場合,再び逮捕,起訴される可能性は残ります。

 

起訴猶予

裁判で有罪を獲得できるほどの証拠があったとしても,罪の重さや再犯可能性を考慮して,裁判にかけるほどではないと検察官が判断した場合,起訴猶予となります。

この場合,裁判にはならず,身体拘束がされていた場合は釈放されます。

この他にも,略式命令と言って,起訴はするものの,罰金を払えば裁判所に行かなくても済む処分を検察官が選ぶことがあります。

以上が裁判にならない場合です。

それでは,起訴されるかどうかがいつ分かるのかというと,これは逮捕から最大23日以内に分かります。

検察官は,被疑者(犯罪の嫌疑がかけられている人のことを言います。)を起訴するか否かを,逮捕から最大23日以内に判断しなければならないと法律で定められているためです。

罪を犯したこと自体に争いがない場合は,起訴猶予の獲得を目指すことになります。

弁護士に依頼した場合,被害者との示談を進めるなどして,裁判にかける必要がないことを検察官に主張していきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部では,刑事事件を扱う弁護士事務所として,事件の性質に応じて不起訴処分の獲得のために動き,円滑な更生,社会復帰をお支えします。

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