Archive for the ‘刑事事件’ Category

傷害事件で勾留阻止

2019-11-11

傷害事件で勾留阻止

傷害事件勾留阻止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【ケース】

千葉県館山市に住むAさんは、市内の居酒屋で学生時代の友人と酒を飲みました。
その際、ついつい飲みすぎてしまい、同じ店で酒を飲んでいたVさんと些細な理由で口論になりました。
怒りが収まらなかったAさんは、Vさんの顔面を1発殴り、一緒にいた友人に慌てて制止されました。
Aさんはなお興奮が収まらず、居酒屋の店員の通報で駆けつけた館山警察署の警察官により、傷害罪の疑いで逮捕されました。
Aさんと接見した弁護士は、勾留を阻止してAさんの早期釈放を目指すことにしました。
(フィクションです。)

【傷害罪について】

刑法(一部抜粋)
第二百四条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

傷害罪は、暴行などによって人に「傷害」を負わせた場合に成立する可能性のある罪です。
一般的には、殴る蹴るといった行為により出血や骨折を負った、などのケースが典型かと思います。
ですが、こうしたケース以外にも、相手方に何らかの身体の不調を生じさせれば傷害罪が成立する余地があります。
なぜなら、傷害罪における「傷害」とは、人の生理的機能の侵害を指すと解されているからです。
この「傷害」にさえ至れば、それがたとえ暴行によるものではなかったとしても傷害罪の成立は妨げられません。
裁判例では、嫌がらせ行為により抑うつなどの精神障害を生じさせたケースについて、傷害罪の成立を認めたものがあります。

傷害を負わせた他人が死亡した場合、殺意があれば殺人罪が、殺意がなければ傷害致死罪が成立する可能性があります。
殺人罪の法定刑は①死刑、②無期懲役、③5年以上の懲役のいずれか傷害致死罪の法定刑は3年以上の有期懲役(上限20年)とされています。
また、死亡には至らなかったものの重い障害が残るなど結果が甚だしければ、成立するのは傷害罪でも相応の重さの刑が見込まれます。
傷害事件はよく目にするものですが、その刑罰が決して軽くないことは改めて認識しておくべきです。

【勾留阻止による早期釈放の可能性】

警察署などに拘束されている状態を「逮捕されている」と表現することが多いかと思いますが、この身体拘束は厳密に言えば逮捕勾留の2段階に分けられます。
刑事事件に関するルールを定めた刑事訴訟法は、逮捕の期限を最長72時間とし、それより長く拘束する必要がある場合は勾留という別個の手続によるものとしています。
そのため、正確に言えば身体拘束の開始から2~3日が逮捕で、そこから先は勾留ということになります。

逮捕から勾留までの流れを詳しく見ると、以下のようになるのが通常です。

①逮捕による身体拘束
②警察署での弁解録取などの手続
③検察庁への送致
④検察庁での身柄の受理や弁解録取などの手続
⑤検察官による勾留請求(ここまでで最長72時間)
⑥裁判官による勾留質問と勾留の当否の判断
⑦勾留

早期釈放を実現する場合、弁護士としては主に⑤および⑥の段階で勾留を阻止することを目指します。
具体的には、書面の提出や電話での面談により、検察官や裁判官に対して勾留が妥当でないことを主張することになります。
こうした活動が奏功して勾留を阻止できれば、逮捕されても2~3日のうちに釈放されます。
逆に勾留が決定されれば、10日から数か月単位で身体拘束が継続してしまいます。

以上で見たように、勾留されるかどうかという点は、逮捕された多くの方にとって一つの分岐点となりうる事柄です。
勾留の阻止による早期釈放の可能性を少しでも高めるなら、ぜひ弁護士に事件を依頼してください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、豊富な知識と経験に基づき身柄解放の見通しなどをお伝えいたします。
ご家族などが傷害事件で逮捕されたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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高校生の恐喝罪と保護観察

2019-11-04

高校生の恐喝罪保護観察について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【ケース】

千葉県富津市在住のAさん(17歳)は、友人2名と共に自宅近くのゲームセンターへ行ったところ、中学生と思しき男性Vさんが1人でいるのを見かけました。
そこで、Aさんは友人らと共にVさんを囲み、「なあ、痛い目見たくなかったら金貸してくんね。」などと言って肩を抱きました。
すると、Vさんは財布から1000円札を3枚出したため、Aさんはそれを受け取りました。
後日、Vさんが両親に相談したことをきかっけに事件が公となり、Aさんらは恐喝罪の疑いで富津警察署にて取調べを受けることになりました。
そのことを知ったAさんの両親は、弁護士保護観察について聞いてみました。
(フィクションです。)

【恐喝罪について】

第二百四十九条 人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

恐喝罪は、暴行または脅迫により他人から財産の交付を受けた場合に成立する可能性のある罪です。
恐喝罪について規定した刑法249条を見ると、1項に「財物」という記載が、2項に「財産上不法の利益」という記載がそれぞれ見受けられます。
簡単に言えば、前者は形あるもの、後者は形なきものです。
馴染みがないのは「財産上不法の利益」の方かと思いますが、こちらはたとえばサービスの提供や債務の免除などが挙げられます。

恐喝罪が成立するのは、①暴行または脅迫の存在、②①による相手方の畏怖、③畏怖した状態での財産の交付、の全てを満たす場合です。
①の暴行・脅迫は、相手方の反抗を抑圧するには至らない、比較的軽度のものを指すと考えられています。
ただし、「暴行」は殴る蹴るといった典型的なものにとどまらず、不法な有形力の行使全般(たとえば胸倉を掴むなど)を指すと解釈されています。
ですので、殴る蹴るといった典型的な暴行を加えていなくとも、恐喝罪が成立する余地はあるでしょう。
ちなみに、暴行・脅迫の程度が著しければ、恐喝罪よりも重い強盗罪に当たる余地が出てきます。
強盗罪に当たる可能性が高いケースとしては、暴行・脅迫の際に凶器を用いた場合が考えられます。

【少年事件における保護観察】

20歳未満の者が罪を犯した場合、その事件は少年事件として扱われ、成人による通常の刑事事件とは異なる手続に付されることになります。
少年事件の最大の特色は、最終的に行われるのが刑罰ではなく保護処分という少年の発達に資する措置である点です。

保護処分は家庭裁判所での審判を通して行われるものであり、①少年院送致、②児童養護施設・児童自立支援施設送致、③保護観察の3つがあります。
保護観察とは、保護観察所という機関の助力を受けながら、家庭など本来の生活圏において少年の更生や育成を図る処分です。
上記①②との明らかな違いは、少年に本来の生活圏を離れて特定の施設で生活させる必要がない点です。
経過を見守るという点において、通常の刑事事件における執行猶予に類似のものと言えます。

観護措置を目指すに当たっては、家庭内などでも十分に少年の健全な育成が目指せることを積極的にアピールする必要があります。
犯した罪の重さだけでなく保護者の監督能力なども非常に重要であり、弁護士の助言を受けつつ真摯に対応することが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、少年事件に強い弁護士が、保護観察をはじめとする各種保護処分について丁寧にご説明します。
お子さんが恐喝罪を疑われたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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麻薬所持事件で接見禁止

2019-10-29

麻薬所持接見禁止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【ケース】

千葉県木更津市に住むAさんは、東京都内をぶらついていた際、「気分が良くなる」などの宣伝文句で薬のようなものが売られているのを見かけました。
Aさんはそれが日本で規制されている何らかの薬物かもしれないと思い至りましたが、以前から興味があったこともあって少量購入しました。
Aさんが購入した薬物を何度か服用していたところ、木更津警察署の警察官から職務質問を受け、薬物の鑑定が行われることになりました。
後日、Aさんが購入したのはMDMAであることが判明し、Aさんは麻薬及び向精神薬取締法違反麻薬所持)の疑いで逮捕されました。
Aさんは勾留の際に接見禁止決定を受けたことから、弁護士接見禁止の解除を目指すことにしました。
(フィクションです。)

【麻薬所持について】

麻薬は、鎮痛薬として医療に用いられることがある一方で、心身に様々な悪影響を及ぼすと共に依存性を有する危険なものです。
日本では、麻薬及び向精神薬取締法(以下、「法」)によって、麻薬の所持や譲渡などの様々な行為が禁止されています。

法2条1号は、規制の対象となる「麻薬」を「(法に記載されている)別表第一に掲げるもの」としています。
別表第一を見てみると、70を超える化学物質およびその塩類が「麻薬」に当たることが示されています。
更に、それらに加えて「麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令」が約130種類の化学物質およびその塩類を別途「麻薬」としています。
そのため、規制の対象となる「麻薬」は相当数に上ることが見込まれます。
いわゆるMDMA(3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン)もその一種です。

麻薬所持の罰則は、所持したのが「ジアセチルモルヒネ等」(ジアセチルモルヒネ、その塩類またはそのいずれかを含有する麻薬)か否かで異なります。
ジアセチルモルヒネ等であれば、通常の場合10年以下の懲役、営利目的があった場合1年以上の有期懲役(上限20年)であり、後者は情状により500万円以下の罰金が併科されます。
一方、ジアセチルモルヒネ等以外であれば、通常の場合7年以下の懲役、営利目的があった場合1年以上10年以下の懲役であり、後者は情状により300万円以下の罰金が併科されます。

【接見禁止決定を受けたら】

逮捕後に長期の身体拘束が必要だと考えられる場合、検察官と裁判官の判断を経て勾留が行われることになります。
その際、外部の者との接触を制限するために、接見禁止と呼ばれる措置をとられることがあります。
接見(等)禁止とは、逃亡や証拠隠滅を防ぐべく、勾留されている被疑者・被告人との面会や物のやりとりを制限することを指します。
勾留がなされている全ての事件において行われるわけではなく、共犯事件など特に逃亡や証拠隠滅のリスクが高い事件について行われる傾向にあります。

接見禁止決定が出た場合であっても、弁護士であれば被疑者・被告人の防御のために接見などを行うことが認められています。
ですので、たとえ接見禁止が付いていても、弁護士を通せば逮捕されている方と意思の疎通を行うことができます。
また、接見禁止決定に対して不服を申し立て、接見禁止の一部または全部を解除するよう求めることも可能となっています。
一部の解除については比較的認められやすく、事件に関与していない配偶者の方やご両親に限って面会の制限が解除されるのはよく見られます。
ですので、接見禁止を理由に面会などを断られても、諦めずに弁護士に相談されるとよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、接見禁止の解除による面会の実現に向けて奔走します。
ご家族などが大麻所持の疑いで逮捕されたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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同意殺人罪の取調べ対応

2019-10-27

Aさんは、SNS上で自殺願望を持つ者を探し、その者の希望を叶えようと考えるに至りました。
そして、「本当に死にたい。誰か殺してほしい」という投稿をしていたVさん(千葉県市原市在住)と接触し、「一緒に死にませんか」と持ち掛けました。
Vさんがその誘いを承諾したため、Aさんは市原市でVさんと会い、市内にあるホテルに入りました。
そして、後を追って死ぬ旨Vさんに伝え、AさんはVさんの首を絞めて殺害しました。
しかし、Aさんは急に死ぬのが怖くなり、警察に「人を殺しました」と通報しました。
すぐに市原警察署の警察官が駆けつけ、Aさんを殺人罪の疑いで逮捕しました。
Aさんと接見した弁護士は、Aさんから話を聞き、嘱託殺人罪が成立するにとどまると主張することにしました。
(フィクションです。)

【同意殺人罪について】

刑法(一部抜粋)
第二百二条 人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、六月以上七年以下の懲役又は禁錮に処する。

故意に他人を殺害したときに成立する罪を聞かれた際、多くの方は殺人罪を挙げられるのではないかと思います。
殺人罪は、他人を殺害したときに成立する可能性のある代表的な罪と言えます。
ですが、刑法には、それ以外に同意殺人罪が規定されています。
同意殺人罪は、その名のとおり他人の同意を得てその者を殺害した場合に成立する可能性のある罪です。
他人の頼みを引き受けて殺害に及ぶ嘱託殺人罪と、他人に殺害を申込み、その承諾を受けて殺害に及ぶ承諾殺人罪に分けられます。

同意殺人罪に関して注意すべきは、表面上は被害者の同意が見られたとしても、それに実が伴っていなければ殺人罪に当たる余地があるという点です。
たとえば、被害者が知的障害により「死」について理解しないまま殺害に同意した場合、同意殺人罪ではなく殺人罪が成立する可能性があります。
このように被害者が正常な判断能力を欠いているケースについては、安易に同意の存在を認めて責任を軽んずるべきではないからです。
時には、正常な判断能力のもと同意が行われたかどうかを巡って、裁判で激しく争われることもあるでしょう。

【殺人罪だと誤解されないために】

同意殺人罪に不可欠な被害者の同意という事情は、殺害に至った経緯に関するものです。
殺人事件の捜査が死体を手掛かりに行われると考えると、捜査の初期段階では同意殺人罪ではなく殺人罪を疑われることもなんら不思議ではありません。
仮に殺人罪で有罪となった場合、①死刑、②無期懲役、③5年以上の有期懲役(上限20年)のいずれかが科されるおそれがあります。
一方、同意殺人罪で有罪になった場合、6か月以上7年以下の懲役または禁錮が科されるおそれがあります。
このように、殺人罪同意殺人罪のいずれで有罪になるかは、最終的な処分を大きく左右する重要な事柄と言って差し支えないかと思います。

殺人罪同意殺人罪かを決するにあたり、被疑者・被告人の供述というのは非常に有力な手掛かりとなることが見込まれます。
供述の内容いかんは、自身にとって有利にも不利にも働く可能性を秘めています。
そこで、取調べで供述をするに先立ち、弁護士から取調べ対応についてアドバイスを聞いておくことをおすすめします。
刑事事件において捜査機関に丸腰で対峙するのは危険であり、疑われているのが殺人罪のように重大な罪となればなおさらです。
不用意な供述をして不利にならないよう、正しい取調べ対応を身につけて取調べに挑みましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、個々の事案に応じた最適な取調べ対応を丁寧にお伝えします。
ご家族などが同意殺人罪を疑われたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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犯人隠避罪で執行猶予

2019-10-23

会社員のAさん(20歳)は、中学校時代の先輩であるBさんから電話である依頼を受けました。
曰く、Bさんは千葉県勝浦市内でひき逃げをしてしまい、その犯人を勝浦警察署が探しているため、代わりにAさんに出頭してほしいとのことでした。
その依頼を引き受けたAさんでしたが、捜査が進むにつれて矛盾点が明らかとなり、最終的に身代わり出頭であることが捜査機関に知られてしまいました。
それを皮切りに、Bさんが過失運転致傷罪などの疑いで逮捕され、Aさんも犯人隠避罪の疑いで改めて捜査を受けることになりました。
Aさんから相談を受けた弁護士は、仮に起訴されても執行猶予になる可能性が高いと説明しました。
(フィクションです。)

【犯人隠避罪について】

刑法(一部抜粋)
第百三条 罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

犯人隠避罪という罪名自体は、多くの方にとってあまり聞きなれないかもしれません。
犯人隠避罪は、犯人蔵匿罪とまとめて上記のとおり刑法103条に規定されています。
これらの罪は、簡単に言うと刑事事件の犯人に捜査が及ばないよう何らかの手助けをした場合に成立する可能性のある罪です。
今回の事例では、Aさんがひき逃げをしたBさんの代わりに警察署へ出頭しています。
こうした行為が犯人隠避罪に当たるかどうか見ていきます。

犯人隠避罪における「隠避」とは、「蔵匿」、すなわち場所を提供して匿う以外の方法で、犯人が警察などに逮捕・発見されるのを免れさせることを指します。
ここで言う「犯人」とは、真犯人かどうかを問わず、被疑者・被告人として捜査が及んでいる者全てを指すと考えられています。
上記事例では、AさんがBさんの代わりに出頭したことで、BさんではなくAさんがひき逃げの犯人として捜査を受けています。
この場合、捜査機関としては当然に出頭したAさんを被疑者として扱うことになり、その結果としてBさんへの捜査は及ばなくなることが想定されます。
そうすると、Aさんによる身代わり出頭は「隠避」に当たり、犯人隠避罪が成立する可能性が高いと言えます。
ちなみに、「罰金以上の刑に当たる罪」という限定がありますが、実際のところこれに当たらないのは軽犯罪法違反などごく一部でしょう。

【執行猶予の可能性】

犯人隠避罪の罰則は3年以下の懲役または30万円以下の罰金であり、率直に言って著しく重いというわけではありません。
ですので、事案の内容次第ではあるものの、初犯であれば一般的に罰金で終わることが多いと見込まれます。

このように比較的軽い罪については、事案を重く見て起訴されたとしても、初犯であれば執行猶予になる可能性が少なからずあります。
執行猶予には刑の一部の執行が猶予される場合と全部が猶予される場合とがありますが、今回は実務上多く見かける全部の執行猶予に絞って解説を行います。
執行猶予とは、有罪として刑を科す際に、一定期間その刑の執行を見送る制度です。
つまり、懲役刑や禁錮刑を言い渡されても直ちに刑務所に行く必要はないということです。
「猶予」とあるように、一定の事情(たとえば新たに重い罪を犯すなど)が生じた場合は執行猶予が取り消されて受刑を余儀なくされます。
ですが、逆にそうした事情が生じることなく期間の満了に至れば、刑を受ける必要がなくなります。

執行猶予に関する規定は複雑であり、その全てを理解するのは非常に骨が折れるかと思います。
ですので、ご自身の事案で執行猶予がつくか疑問に思ったら、まずはお近くの弁護士にご相談されることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、執行猶予の可能性やその後のリスクなどについて丁寧にご説明します。
犯人隠避罪を疑われたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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準強制わいせつ罪で逮捕

2019-10-21

千葉県いすみ市に住むAさんは、帰宅途中にあるコンビニの駐車場で20歳前後と思しき女性Vさんが寝ているのを発見しました。
Aさんが「大丈夫ですか」と声を掛けたところ、Vさんから酒の匂いがしたことから、酒に酔って寝ているのだと認識しました。
それをチャンスだと考えたAさんは、Vさんの服に手を差し入れ、胸を揉むなどのわいせつな行為をしました。
その様子をいすみ警察署の警察官に現認され、Aさんは準強制わいせつ罪の疑いで逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんの妻は、弁護士初回接見を依頼しました。
(フィクションです。)

【準強制わいせつ罪について】

第百七十八条 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第百七十六条(執筆者注:強制わいせつ罪の規定)の例による。

準強制わいせつ罪とは、暴行・脅迫を手段とする強制わいせつ罪と異なり、人が抵抗困難な状態にあることを利用してわいせつな行為に及ぶ罪です。
手段となるのは、①「人の心身喪失若しくは抗拒不能に乗じ」たこと、②「心身を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせ」たこと、のいずれかです。
心身喪失とは、泥酔や失神などによりわいせつな行為の存在を認識できないことを指します。
これに対し、抗拒不能とは、そうした認識こそあるものの物理的あるいは心理的に抵抗できないことを指します。
こうした状態を利用してのわいせつな行為が強制わいせつ罪と同様の可罰性を有するという考えから、準強制わいせつ罪として定められるに至っています。
ちなみに、暴行または脅迫により抵抗が困難な状態にした場合は、当然ながら強制わいせつ罪が成立すると考えられます。
たとえば、わいせつな行為をすべく相手方の頭部を殴打して失神させたうえでわいせつな行為に及んだ、というケースがそれにあたります。

【弁護士が行う接見の強み】

刑事事件において、接見とは逮捕されている被疑者・被告人との面会を指します。
一般人が行う接見(面会)を一般接見、弁護士が行う接見を弁護士接見と言い、単に「接見」と言うと多くは後者を指します。

弁護士が行う接見には、以下のとおり一般接見とは異なる点があります。
①日時や回数の制限がない
一般接見の場合、1日1回15分程度というかたちで接見が制限されるのが通常です。
更に、接見ができるのは長期の身体拘束である勾留が決定した後であり、勾留決定まで(おおむね逮捕から2~3日後)は多くの警察署において接見が許されません。
これに対し、弁護士はよほどのことがない限り日時や回数を問わず接見できます。
②立会人を要しない
一般接見では、証拠隠滅の手助けなどを防ぐ目的で、警察署の職員が接見に立ち会うことになります。
一方、弁護士との接見は秘密が保障されており、被疑者・被告人としてどのような内容でも心置きなく話すことができます。
この点は、特に捜査機関に発覚していない罪がある場合などに重要となります。
③接見禁止の影響を受けない
特に共犯事件において、主に証拠隠滅を防ぐという観点からいわゆる接見禁止が付くことがあります。
この場合、一般人は接見を行うことができなくなりますが、弁護士は影響を全く受けません。
④検察庁や裁判所で限られた時間接見できる
一般面会が可能な場所は警察署のみであり、被疑者・被告人が何らかの手続のために検察庁や裁判所にいる間は接見できません。
ですが、弁護士であればそれらの場所で限られた時間接見を行うことが許されており、目前に控えた手続に先立ち助言をすることができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、接見してほしいというご依頼に迅速に対応いたします。
ご家族などが準強制わいせつ罪の疑いで逮捕をされたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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強盗罪で逮捕

2019-10-15

Aさんは、競馬のために借金をし、その返済に追われていました。
そこで、何か簡単にお金を手に入れる方法はないかと考えた結果、コンビニ強盗を行うことにしました。
Aさんはマスクと帽子で極力顔が割れないようにし、千葉県山武市にあるコンビニへ行きました。
Aさんは様子を探るべく店内を数分歩き回ったあと、レジにいる店員に包丁を示して「金を出せ。殺すぞ」と言いました。
店員は恐怖に怯え、レジのキャッシャーを開けて1万円札と1000円札を全て渡しました。
Aさんはそれを受け取ってすぐに逃走しましたが、後日強盗罪の疑いで山武警察署逮捕されました。
Aさんと接見した弁護士は、保釈による身柄解放を目指すことにしました。
(フィクションです。)

【強盗罪について】

刑法(一部抜粋)
第二百三十六条 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

強盗罪は、暴行または脅迫を加えて他人の財産を奪取した場合に成立する可能性のある罪です。
ニュースなどでは、何らかの凶器を示してお金を要求するケースがよく見られるかと思います。
そうしたケースは、正に強盗罪の典型例と言うべきでしょう。
一般的にはお金や物が対象となることが多いかと思いますが、引用した条文にあるとおり、財産上の利益であっても対象となります。
たとえば、あるサービスの料金の請求を暴行または脅迫により断念させた場合、債務を免れたとしてやはり強盗罪が成立する余地があります。
こうした財産上の利益を対象とする強盗罪は、強盗利得罪や2項強盗罪(刑法236条2項に規定されているため)と呼ばれることもあります。

強盗罪によく似た罪として、恐喝罪が挙げられます。
恐喝罪も暴行または脅迫により財産の交付を受ける罪ですが、両者は被害者の判断能力の程度が異なるとされています。
簡単に言うと、強盗罪は財産の交付に関する被害者の判断を不可能あるいは著しく困難にするのに対し、恐喝罪は被害者の判断を害するにとどまるということです。
こうした区別は主に暴行・脅迫の程度によるので、暴行・脅迫が激しければ恐喝罪を超えて強盗罪となる可能性が高まるでしょう。

【保釈とは何か】

保釈とは、裁判所に一定の金銭を預けるのと引き換えに、少なくとも裁判が終わるまで一時的に身柄を解放してもらう手続のことです。
被告人(被疑者の起訴後の呼称)に限って認められるため、逮捕されてからすぐに行えるわけではありません。
逮捕されてから起訴されるまでに身柄解放を実現するには、検察官や裁判官に対して勾留(逮捕から2~3日後に開始される長期の身体拘束)をしないよう求めることになります。

起訴前の身柄解放が何の犠牲もなく行えるのに対し、起訴後の身柄解放である保釈は高額な金銭の納付が必要です。
そうすると、保釈は起訴前の身柄解放活動より劣っているような印象を受けるかもしれません。
ですが、保釈には、起訴前の身柄解放活動と比べて身柄解放を実現しやすいというメリットがあります。
その理由は、預けた金銭が逃亡や証拠隠滅などを防ぐ担保の役割を果たし、被告人がそうした行動に及ぶ可能性が低いと評価されるためです。
また、そのような役割を持つことから、保釈保証金は逃亡や証拠隠滅を含む一定の事由が発生しない限り後に全額返還されます。
ですので、感覚としては、お金を支払うというより一旦預けると言う方が近いでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、保釈の実現に向けて迅速かつ的確な弁護活動を行います。
ご家族などが強盗罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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強要罪で逮捕

2019-10-13

Aさんは、友人らと談笑しながら千葉県東金市内を歩いていたところ、前から歩いてきたVさんと肩がぶつかりました。
Aさんが「おっさん気をつけなよ」と言ったところ、Vさんが睨んできたことから、AさんらとVさんは口論になりました。
AさんらはVさんを囲って軽い暴行を加え、スマートフォンで動画を撮りながらVさんに土下座するよう迫りました。
Vさんは言われたとおりに土下座をしましたが、騒ぎを聞いて駆けつけた東金警察署の警察官により、Aさんらは強要罪の疑いで現行犯逮捕されました。
Aさんと接見した弁護士は、今後の事件の流れを説明しました。
(フィクションです。)

【強要罪について】

刑法(一部抜粋)
第二百二十三条 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、三年以下の懲役に処する。
2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者も、前項と同様とする。
3 前二項の罪の未遂は、罰する。

強要罪は、暴行または脅迫を手段として、他人に無理やり何かをやらせたり、逆にやらせなかったりした場合に成立する可能性のある罪です。
相手方の意思決定の自由を妨げるにとどまらず、その意思決定に基づく行為を妨げる点において、脅迫罪より重大な罪と言えます。
一時期ニュースなどで「土下座強要」が話題になりましたが、正にそうした行為が強要罪に当たることになるでしょう。

ここで注意したいのは、強要の内容や相手方の意思によっては、強要罪とは別の罪が成立する余地があることです。
たとえば、強要罪の手段となる暴行により相手方に傷害を負わせた場合、強要罪と併せて傷害罪が成立する可能性があります。
また、他人に犯罪を強要すれば、その犯罪の共犯者として責任を問われる可能性があります。
更に、強要したのが自殺であれば、自殺教唆罪殺人罪が成立する可能性も出てくるのです。
殺人罪については、相手方が自ら死を選択したにもかかわらず自身が殺害したものと扱われることに違和感を覚えるかもしれません。
ですが、実務では実質的に誰が責任を負うかという観点も重視されており、こうした取り扱いが認められています。

【逮捕された場合の事件の流れ】

刑事事件の被疑者として逮捕された場合、捜査はおおむね以下のように進みます。

①逮捕から勾留決定まで
逮捕されると、警察署で弁解の録取などが行われたあと、48時間以内に事件が警察署から検察庁へ送致されます。
検察庁でも同様に弁解の録取などが行われ、検察官が身体拘束を引き続き行うべきだと考えた場合、検察官が被疑者の身柄を受け取ってから24時間以内勾留請求を行います。
そして、裁判所で勾留質問が行われたあと、裁判官の判断で勾留の決定が下されます。
以上のそれぞれの段階において、勾留の必要がないと判断されればその場で釈放されます。

②勾留決定から起訴まで
勾留決定が下されると、はじめに勾留請求の日から10日間の拘束が行われます。
この間、捜査機関は必要な捜査を行い、検察官が起訴すべきか不起訴にすべきか判断します。
起訴されれば裁判を行うことが決定し、不起訴あるいは処分保留となれば釈放されます。
処分保留となった場合については、身体拘束こそ解けるものの事件自体は続くので注意が必要です。
これらに対して、長期の捜査が必要であるとして勾留延長が行われることがあります。
勾留延長も検察官の請求と裁判官の判断により行われ、最長で10日間延長される可能性があります。

③起訴後
起訴された被疑者は被告人と呼ばれるようになります。
被告人の勾留の期間は数か月間(2か月に加えて場合により1か月単位で延長)と非常に長期に及びます。
その期間中に裁判が行われ、最終的に判決が下されて事件は終了となります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、事件の段階に合わせて的確な弁護活動を行います。
ご家族などが強要罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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殺人未遂罪で逮捕

2019-10-05

会社員のAさんは、上司のVさんから日常的に殴る、怒鳴るといったパワハラを受けていました。
そのパワハラがあまりにも激しかったことから、Aさんはうつ病の診断を受け、会社を休職して自宅で療養することになりました。
ある日、Aさんが千葉県匝瑳市内の駅で電車を待っていたところ、偶然にも前にVさんが並んでいることに気づきました。
そこで、Aさんは偶然を装ってVさんにぶつかり、Vさんを線路に落としました。
幸いにもVさんに怪我はなく、他の乗客により電車が来る前に救出されました。
その後、監視カメラの映像や目撃者の証言が証拠となり、Aさんは殺人未遂罪の疑いで匝瑳警察署に逮捕されました。
起訴後にAさんの弁護人となった弁護士は、情状弁護を行って執行猶予を目指すことにしました。
(フィクションです。)

【殺人未遂罪について】

人を殺害しようとしたものの、その目的を遂げなかった場合、殺人未遂罪が成立する可能性があります。
「殺人未遂」という言葉はニュースなどでよく耳にすることから、数ある犯罪の中では比較的なじみのある方かもしれません。
ですが、実は殺人未遂罪は犯罪の中で少し特殊な部類に属します。
というのは、元の犯罪(殺人罪)が想定している権利・利益(人の生命)を侵害していないにもかかわらず、犯罪として罰するものとされているからです。
本来、犯罪というのは全て保護の対象となる権利・利益が想定されており、それを侵害してはじめて処罰が正当化されます。
そこで、刑法はわざわざ「未遂を罰する場合は、各本条で定める」(刑法44条)という規定を置いています。
つまり、未遂罪を認めるのであれば必ずその旨規定されなければなりません。
これに従って殺人未遂罪が規定されているからこそ、殺人未遂罪という罪の存在が認められているのです。

殺人未遂罪が成立するのは、殺人の現実的危険性を惹起する行為に及んだ場合です。
この判断は法的な評価に左右されるものであり、個々の事案における様々な事情を考慮して決せられます。
注意すべきは、相手方が怪我を負わずとも殺人未遂罪が成立する余地がある点です。
上記事例では、AさんがVさんを線路の上に突き落としています。
仮に電車が通過した場合、Vさんが轢かれて死亡する可能性は決して低くないと言えます。
そうすると、線路に突き落とすことで殺人の現実的危険性を惹起したとして、殺人未遂罪が成立する余地があるのです。

【情状弁護による刑の減軽】

殺人未遂罪を犯した場合に科される刑は、殺人罪の法定刑を基準に未遂という事情を加味したものになります。
ただし、未遂による刑の減軽を認めるかどうかは裁判官に委ねられており、必ず減軽されるとは限らない点に注意が必要です。
もし未遂減軽となるのであれば、殺人未遂罪の刑は重いもので無期懲役、軽いもので2年半の懲役となるでしょう。

また、他に酌むべき事情があれば刑の範囲に更に影響を及ぼす可能性があります。
その例としては、被害者との示談の締結や、精神疾患による判断能力の欠如などが考えられます。
弁護士としては、これらを含む被告人に有利な事情を可能な限りピックアップし、それを裁判で説得的に主張することになります。
裁判というのは闇雲に喋るだけでは評価されにくいので、事実を整理し、それを証拠などと共に適切に述べることが重要です。
こうした情状弁護は弁護士の得意分野なので、特に殺人未遂罪のような重い罪を犯したケースでは、弁護士に依頼することが有益でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、豊富な知識と経験に基づき最適な情状弁護を行います。
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児童買春で示談

2019-10-03

会社員のAさんは、SNSを通じて千葉県旭市に住む高校2年生のVさんと知り合い、連絡を取るようになりました。
やがて、AさんはVさんと遊びに行くようになり、ある日Vさんに「エッチさせて」と冗談半分で言いました。
すると、Vさんが「1万くれたらやってあげる」と言ったことから、ホテルに入って性交に及びました。
その後、ホテルを出たAさんらでしたが、周辺を警らしていた警察官から職務質問を受けました。
これにより児童買春の事実が明らかとなり、Aさんは旭警察署にて取調べを受けることになりました。
Aさんから相談を受けた弁護士は、児童買春事件における示談について説明しました。
(フィクションです。)

【児童買春の罪について】

児童買春の定義と罰則は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」に規定されています。

まず、「児童買春」とは、児童(18歳未満の者)等に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、児童に対し、「性交等」をすることを指します。
「性交等」には、通常の性交およびその類似行為のほか、児童の性器等(性器、肛門または乳)を触ったり、自己の性器等を児童に触らせたりする行為が該当します。
更に、性交等の対償を供与する相手方は、①児童のみならず、②児童との性交等をあっせんする者、③児童の保護者や児童を自己の支配下に置く者も含まれます。
ですので、たとえば違法風俗店でお金を払って児童と性交等に及んだ場合も児童買春に当たるということになります。
一方、対償の供与の相手方が上記の者以外であったり、そもそも対償の供与やその約束自体なかったりすれば、児童買春は成立しません。
ただし、その場合には、各都道府県が条例で定める「淫行」に該当すると考えられます。

児童買春の罰則は、5年以下の懲役または300万円以下の罰金とされています。
一方、淫行の罰則は、千葉県の場合2年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
この罰則の差は決して軽視できないものであり、実質的に対償の供与またはその約束の事実の有無がこうした差異をもたらしていると考えられます。
最終的な処分に少なからず影響を及ぼす以上、これらの罪の違いは留意しておくべきでしょう。

【児童買春事件における示談の効果】

被害者との示談は、刑事事件においてその重要性がしばしば説かれるところです。
示談は事件の当事者間において取り交わす合意であり、金銭による被害の補填の事実や、厳しい処罰は望まないという被害者の意思が表れるものだからです。
児童買春事件においては、児童本人が児童買春に同意していることも珍しくないため、そもそも示談に疑問を持たれるかもしれません。
ですが、児童は法による保護の対象とされていますし、なにより未成年者の法定代理人である児童の保護者も実質的な被害者と言えます。
ですので、やはり児童買春事件についても示談の余地はあるのです。

ここで注意しなければならないのは、児童買春事件に関しては、必ずしも示談に高い効果が期待できるとは限らないことです。
たとえば強制わいせつ罪や強制性交等罪については、被害者との示談が不起訴や執行猶予の可能性を大きく高める要素となります。
その理由は、強制わいせつ罪や強制性交等罪が究極的には被害者個人を害する罪であり、その個人の意向を尊重すべきだという考えが根底にあるからだと推測できます。
これらに対し、児童買春は児童の性的搾取を行うものであり、その性質は社会一般を害する罪とされています。
そのため、示談を理由に寛大な処分を下すことに抵抗を抱く検察官や裁判官が珍しくなく、結果的に軽い処分を下すとしても罰金刑にとどめる傾向にあるのです。

以上は飽くまでも一般論であり、実際にどのような弁護活動を行えるかは個々の事件により変わってきます。
示談の当否も含めて、まずは弁護士に相談するのが得策でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、示談に関する様々なご相談にお答えします。
児童買春を疑われたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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