Archive for the ‘刑事事件’ Category

風俗店での本番行為 強制性交等事件

2022-06-27

強制性交等罪とその対応について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

【千葉県の強制性交等事件】

会社員Aさん(30代・男性)は、デリヘル嬢Vさんを自宅に呼んで、サービスを受けていた。
途中、Aさんは欲求が高まり、Vさんに本番行為を要求しました。
Vさんは、Aさんに対し「本番行為は禁止です」と伝えましたが、Aさんは「いいじゃん」と言って無視しました。
Vさんは、Aさんに対し恐怖を感じ、これ以上抵抗するのは身の危険を生じると判断しました。
そして、Aさんは、Vさんが抵抗しなくなったことで、合意があると思い、性行為に及びました。
行為後、Vさんは、Aさんの部屋を退室後、直ちに店に連絡しました。
連絡を受けた店の責任者Xさんは、Aさんに連絡を入れ「自分がしたことわかってますよね。警察に被害届を出します。」と伝えました。
どう対応すべきか悩んだAさんは、刑事事件を扱う法律事務所無料法律相談で弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

【Aさんの行為は犯罪に当たるのか】

上記した事件例のAさんは、Vさんの忠告を無視して本番行為に及びました。
Aさんは、抵抗されなかったことを理由に、合意があると思い込んで行為に及びました。
しかし、実際のVさんは身の危険を感じ、抵抗しなかっただけであり、決して合意したわけではありませんでした。
これは、刑法で規定される強制性交等罪に当たる行為でしょう。


刑法 第177条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。


風俗店での強制性交等事件では、多くの場合、客とデリヘル嬢との間で、本番行為をすることの合意があったかどうかが問題になります。
もし、合意がなかったと判断された場合、強制性交等罪の被疑者として扱われます。
強制性交等罪は、上記の条文に見てもわかるように、罰金刑の規定はありません。
そのため、裁判で有罪判決が下された場合、非常に重い処罰を受けることになります。

 

【強制性交等事件への対応】

強制性交等事件の対応では、被害者側との示談交渉を進められるかが重要です。
ただ、事件を起こした当事者の方が、示談交渉を進めたことで、事件が思わぬ方向に進んでしまうことがあります。
例えば、被害者との示談を急ぐあまり、示談書を全く作らなかったり、内容が不十分な示談書を作ってしまったりすると、高額な示談金を支払ったにもかかわらず、再度の示談金の請求を受けたり、刑事訴追を受けてしまうる可能性が残ります。
被害者との示談交渉が必要な事件で、弁護士が示談交渉をする場合は、例えば、以下の点に気をつけて示談を締結させます。

(1)秘密保持
示談締結後、加害者も被害者も、事件の内容を第三者に漏らしたりすることがないように約束します。

(2)清算条項
示談締結後、今回の事件について、新たな裁判を起こしたり、異議申し立てを行うことが無いように互いに約束します。
また、示談締結に際して支払った示談金以外に、債権債務がないことを互いに確認します。

(3)宥恕条項
宥恕とは、許すということです。
検察官は、被害者が加害者に対し、どのような処罰感情を抱いているか重視します。
そのため、示談書に「被害者は、加害者に刑事処罰を求めない」という内容を加えることで、被害者の処罰感情が緩やかであることを検察官に伝えることが出来ます。

もし、千葉県内で強制性交等事件を起こしてしまい、被害者対応を希望される場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部へご相談下さい。

ご相談のお申込みは、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間受付しておりますので、すぐにお電話下さい。

配達業の運転手によるひき逃げ事件

2022-06-24

ひき逃げとはどのような犯罪なのかを、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

【千葉県のひき逃げ事件】

配達業Aさん(40代・男性)は、午前3時頃、街灯のある国道を走行していました。
走行中、Aさんは眠気に襲われてしまい、ふらふらと蛇行運転をしていました。
その時、突然、車体の左側で何かが破損する音が聞こえました。
うとうとしていたAさんは目を覚まし、あわてて左側に目をやると、ドアミラーが破損していることに気付きました。
また、後方確認ミラーを見ると、後ろにバイクと人が倒れていることがわかりました。
Aさんは、「もしかしたら、自分がぶつけたかもしれない」と思いましたが、気が動転してしまい、そのまま走り去ってしまいました。
後日、千葉県警がAさんの自宅に来て、バイクに乗っていたVさんから被害届が出ていることを告げられました。
そのままAさんはひき逃げの容疑で取調べを受けることになりました。
後日、Vさんは肋骨にひびが入る重傷を負っていることがわかりました。
不安になったAさんは、刑事事件と交通事件を扱う法律事務所無料法律相談をしました。
(フィクションです)

【ひき逃げとは】

交通事故に関係した車両等の運転者等について、道路交通法 第72条では、次のような義務があると定めています。

  • 直ちに運転を停止する義務
  • 負傷者の救護義務
  • 道路上の危険防止の措置義務
  • 警察官に、発生日時、死傷者・物の損壊の状況や事故後の措置、積載物を報告する義務
  • 報告を受けた警察官が必要と認めて発した場合に、警察官が到着するまで現場に留まる命令に従う義務

交通事故で人に負傷させた場合、負傷者を救護して警察官に報告しなければなりません。
これを怠った場合、道路交通法違反の罪に問われます。
この救護義務違反報告義務違反のことを、通称、ひき逃げと呼んでいます。
上記した事件例で、Aさんは「もしかしたら自分がぶつけたかもしれない」と、事故が起きているのを認識しているのに、Vさんを救護せず、警察への報告もせずその場から立ち去りました。
よって、道路交通法違反の罪に問われると考えられるでしょう。

ただ、Aさんは、わざとVさんに車体をぶつけたわけではありません。
このように、自動車を運転しているときに、わざとではなく、過失によって人にケガを負わせた場合、過失運転致傷罪として扱われます。

過失運転致傷罪については、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」に規定があります。


自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
(過失運転致死傷)
第五条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。
ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。


過失運転致傷事件を起こし、救護せずその場から立ち去った場合、その態様が非常に悪質であるため、被害者対応などを慎重に進めていく必要があります。
また、自動車を運転する仕事の場合、会社の規定により厳しい処分が下される可能性もあります。

【弁護活動】

ひき逃げをしてしまった場合、被害者感情が非常に厳しい可能性があります。
もし、千葉県内でひき逃げ事件を起こしてしまい、どうしたらよいかわからなくなってしまった場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部にご相談下さい。
弊所では、弁護士による無料法律相談を実施しております。
弊所の無料法律相談では、事件や事故を起こしてしまったご本人様より、事故の内容などお話をうかがい、弁護士から事件の見通しなどをご説明させていただきます。
正式に弁護人としてご依頼をいただいた際は、被害者様の対応や裁判への準備などを進めさせていただきます。

無料法律相談のご予約は、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間受付中です。

警察から捜査を受けている方はすぐにお電話下さい。

荷物受け取りアルバイトが詐欺の共犯に

2022-06-21

詐欺罪における未必の故意について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

【大学生による詐欺事件】

大学生Aさん(20代・男性)は、大学の先輩から誘われ、荷物の受け取りアルバイトを始めました。
そのアルバイトの内容は、あるアパートの空室で、その空き室の住人を装い、配達された荷物を名宛人を装って受け取り、その荷物を、回収に来た別の者に渡すというものでした。
Aさんは、荷物の内容については説明を受けていませんでした。
ちなみに、実際の荷物の中身は、詐欺の被害者が詐欺グループへ送付した現金でした。
Aさんは同じような荷物の受け取りバイトを、異なる場所で繰り返し、1回につき3000円の報酬を得ていました。
Aさんは、自分のやっていることは何らかの犯罪行為に関係するだろうとは思っていました
しかし、荷物の中身は、薬物か何かだと考えており、詐欺集団に騙された被害者から送られて来た現金を入れた物だとは思っていませんでした。
その後、Aさんの自宅に千葉県警察本部が来て、Aさんは詐欺罪の共犯として逮捕され、起訴されました。
(フィクションです)

【犯罪の認識】

犯罪行為それ自体を行ってはいない者でも、犯罪の共謀共同正犯として処罰されることがあります。
共謀共同正犯は、実行犯の背後にいる首謀者や、黒幕のような者だけが処罰されるわけではありません。
共謀共同正犯の成立要件は、

  1. 特定の犯罪を行うことについての意思の連絡があり
  2. その犯罪を自己の意思として行った

という立場にあれば処罰用件を満たすとされています。
もっとも、何か漠然とした意思の連絡では、特定の犯罪を行うことについての意思の連絡があったとは言えません。
その行為が犯罪として処罰されるためには、自分のしていることが犯罪行為に当たることが認識されていなければなりません。


刑法第38条 第1項
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。 ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。


罪を犯す意思とは、自らの意思である行為を行っているという認識を言います。
本件で言えば、被害者から送られて来た現金を受け取り、回収役に渡すことは、詐欺行為の重要な一部に当たると言えます。
しかし、自分が受け取った荷物が、現金ではないと思っていたのであれば、Aには、詐欺行為に関与しているという認識が無いので、詐欺の罪を犯す意思がないことになってしまいます。
これでは、詐欺罪に関与しているのにも関わらず、詐欺罪に問われない人が増えていってしまいます。
そこで、未必の故意があるかどうかにより、犯罪をしているという認識があったかどうかを判断することがあります。

【未必の故意】

未必の故意をかみ砕いて説明するならば「確実に犯罪が発生するとは思っていないが、被害が発生しても構わないと考えている」という認識です。
上記した事件例のAさんは、詐欺罪の認識があったと認められ、起訴されてしまいました。
Aさんのような、他人になりすまし財物を受け取る行為は、多くの詐欺事件で行われているため、詐欺罪の可能性は十分に想起できたはずです。

また、Aさんは、荷物の中身が薬物であると確認したわけではありませんでした。
これらの点から見れば、詐欺の可能性を排除できる事情があるとは認められないでしょう。

すなわち、Aさんは、「詐欺に当たるかも知れない」と認識しながら、荷物を受領し、「詐欺であっても構わない」と思い、荷物の受け渡しをしたため、詐欺の故意があると認定される可能性が高いです。
「詐欺とは思わなかった」
「お金だとは思わなかった」
という理由が認められることは、非常に難しいというのが現実です。

【弁護活動】

組織的な詐欺事件の末端の役割を担わされる者は、犯罪全体の全容を知らされていないことが多いです。
実際に詐欺事件に関与していても、そもそも自分の役割が犯罪のどの部分に位置付けられるのかすら知らないという人も多いです。

しかし、警察や捜査機関は、「知らなかったと言ってるから」「末端の者だから」という理由で、容疑者から外すようなことはしません。
携帯電話が押収され、通信履歴が解析されたり、駅の防犯カメラ映像などから、容疑者を割り出し、詐欺罪の共犯として検挙します。

詐欺罪の共犯として、ご家族が逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談下さい。
弊所では、弁護士が逮捕・勾留されたご本人様のもとに向かう初回接見サービスを行っております。
弊所の弁護士が接見にうかがい、事件の概要についてお話を聞かせていただき、ご家族様へ事件の見通しなどをご報告をさせていただきます。

もし、正式に弁護人としてのご依頼をいただいた場合は、被害者様への示談交渉を行うなど、少しでも科される刑罰が軽くなるための弁護活動を致します。

初回接見サービスのお申込みは、フリーダイヤル0120-631-881まで、お電話ください。

ご予約は24時間・年中無休で受付中です。

裸の画像を送らせる犯罪 番外編

2022-06-18

他人に裸の画像を送らせた場合、どのような犯罪に当たるのかを、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

前回まで、中学生の男子児童が、同級生の女子児童に、裸の写真を要求した事件例をもとに、青少年健全育成条例違反になるケースや、児童ポルノ規制法違反になるケースについて解説を致しました。
今回は、その番外編として、下着の写真や裸の写真を送らせた際に問われる罪を紹介致します。

  • 青少年健全育成条例違反(前々回)
  • 児童ポルノ規制法違反(前回)
  • 強要罪 ←今回

ここでは、強要罪について、解説致します。

事例 成人女性に下着姿の画像を送らせることを強要

公務員Aさん(20代・男性)は、出会い系サイトで知り合った多数の女性(いずれも20代~30代)に対し、「下着の写真を送ってほしい」と要求しました。
何人かの女性は、下着の写真を送ってくれました。
その後もAさんは、写真を送ってくれた女性らに対し、下着の写真を要求し続けました。
このときAさんは、「送らないと前の写真をネットに上げるぞ」など脅迫しました。
これにより、さらに数名の女性らはAさんへ下着の写真を送りました。
しかし、女性の一人が警察へ被害届を提出したことで、Aさんの自宅に家宅捜索が入り、犯行に使っていたスマートフォンやパソコンが押収されました。
Aさんは逮捕されませんでしたが、Aさんは強要罪の疑いで、事件が検察庁に送られました(いわゆる書類送検)。
今後のことが心配になったAさんは、刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)



強要罪
とは、脅迫や暴行を用い、人に義務のない行為を要求する、または権利行使の妨害をすることで成立する犯罪です。
これは、刑法によって定められている犯罪です。


強要)
刑法 第223条 第1項
生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。


まず、害を加える旨を告知とは、
例えば「ネットにお前の裸の写真をばらまくぞ」とか「殺すぞ」「殴るぞ」などの脅迫行為のことです。
上記したAさんのように、「送らないと前の写真をネットに上げるぞ」と伝える行為は、害を加える旨の告知であると考えられます。

次に、義務のない行為とは、例えば、被害者に裸の写真を送らせたり、下着の写真を送らせる行為です。
その際に、脅迫や暴行を用いると、強要罪にあたるということです。
よって、Aさんの行為は、被害者女性らに、義務のない行為を脅迫を用いて行っているため、強要罪が成立する可能性があります。

なお、強要罪は未遂罪であっても罰せられます。
そのため、Aさんのケースでいうと、「下着の写真を送らないとばらまくぞ」と言い、被害者が恐怖心をいだかずに、仕方なく下着の写真を送った場合、強要未遂罪が成立する可能性があります。

 

性犯罪を起こしてしまったら

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件や少年事件を専門的に扱う法律事務所です。

もし、性犯罪を起こし、警察から取調べを受けていたり、家宅捜索をされた場合は、弊所の無料法律相談をご利用下さい。

弊所の無料法律相談では、弊所の弁護士が、事件を起こしてしまったご本人様から直接お話を伺い、弁護士から事件の見通しについてご説明させていただきます。

もし、正式に弁護人としてのご依頼をいただいた場合は、被害者様への示談交渉などを行う弁護活動を致します。

少年事件の場合は、少年に謝罪文を作成してもらったり、被害者の手記を読んで感想文を書いてもらうなど、弁護士が少年と一緒に被害者の気持ちを考える作業を大切にします。

弊所の無料法律相談のご予約は、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間受け付けております。

事件を起こしてしまった方はすぐにお電話ください。

同級生に裸の画像を送らせる 少年を書類送検 その2

2022-06-15

青少年に裸の画像を送らせた場合、どのような犯罪に当たるのかを、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

同級生に裸の画像を送らせる

千葉県八街市在住の中学生Aくん(14歳・男子)は、同級生の仲の良いVさん(14歳・女子)と日頃からメッセージを送り合っていました。
会話のなかで、AくんはVさんに、裸の写真を送ってほしいとお願いしました
Vさんは一度OKし、Aくんに胸や性器の写真を送ってしまいました
その後もAくんは、Vさんに写真を送るようにお願いし続け、悩んだVさんは親に相談しました。
Vさんの親が警察へ相談したことで、Aくんは千葉県八街警察署から事情聴取を受け、その後事件が検察庁に送られました。
Aくんと両親は、少年事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)

本ブログは、3部構成でお届け致します。
前回のブログはこちら→その1 続きはこちら→番外編

裸の画像を送らせる行為

裸の写真を送ってるように頼んだり、実際に写真を送らせる行為は、以下の罪に問われる可能性があります。

  • 青少年健全育成条例違反(前回)
  • 児童ポルノ規制法違反 ←本ブログのテーマ
  • 強要罪(次回)

ここでは、児童ポルノ規制法違反について、解説致します。
児童ポルノの規制法の目的は、児童に対する性的搾取及び性的虐待から児童の権利を守ることや、児童買春、児童ポルノに係る行為等を規制し、これらの行為等を処罰するとともに、これらの行為等により心身に有害な影響を受けた児童を保護することにあります。

それでは、児童ポルノとはどういうものを指すのでしょうか。
まずは、児童ポルノの定義について確認するために、児童ポルノ規制法違の条文を一部抜粋致します。


児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律

(定義)
第2条 第1項
この法律において児童とは、18歳に満たない者をいう。

第2条 第3項
この法律において児童ポルノとは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。

1号 略
2号 略

3号
衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの


まず、児童とは、18歳に満たない者と定義されています。
よって、18歳未満の者の裸などの画像で性的な部分が露出されていたり、強調されているものは、単なるわいせつ物ではなく、児童ポルノに当たる可能性があります。

他にも、性交性交類似行為他人が児童の性器を触る行為などを記録したデータなども規制の対象となっています。

さらに、これらの児童ポルノを児童に撮影させ、提供させた場合児童ポルノ製造したことになります。


(児童ポルノ所持、提供等)
第7条
自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者(※)は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
自己の性的好奇心を満たす目的で、第2条第3項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録を保管した者(※)も、同様とする。

第2項
児童ポルノを提供した者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。…以下略…

第3項
前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、…略… した者も、同項と同様とする。

第4項
前項に規定するもののほか、児童に第2条第3項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第2項と同様とする。

※自己の意思に基づいて所持するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。


まず、第7項第1項において、児童ポルノを所持しただけでも罪に問われることがわかります。
児童ポルノの単純所持の罪に問われ、有罪判決となった場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科されます。

もし、児童に撮影をさせ、児童ポルノを提供させた場合は、児童ポルノの製造の罪に問われる可能性があります。
上記した事件例で、AさんはVさんに裸の写真を撮って送るようにお願いし、実際にVさんから胸や性器の写真を送らせています。
これは、児童ポルノ規制法の第7条 第4項児童ポルノの製造にあたる可能性があります。
その他、児童ポルノの製造にあたる行為としては、加害者自らが、児童のわいせつな画像・動画を撮影した場合などがあげられます。
児童ポルノの製造し、有罪判決となった場合、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金が科されます。

もし、 児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供した場合は、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金が科されます。
上記した事件例のAくんは、Vさんからもらった児童ポルノを自分で所持していましたが、もしこれらの画像を他の同級生に送信したり、ネット上で不特定多数の者へ提供した場合は、さらに重い罪を重ねることになります。
児童ポルノに関する刑罰は非常に重いです。
その反面、スマホ一つで犯罪が成立してしまうため、罪の意識が薄いまま、加害者が犯罪に手を染めてしまうケースもあるようです。
SNSの普及により、児童ポルノ規制法違反の加害者の年齢だけでなく、被害者の年齢も低くなっている傾向にあるようです。

次回は、裸の写真を強要した相手が成人であった場合や、13歳未満の児童に性的類似行為を撮影させ、データを提供させた場合に問われる可能性のある罪について、説明致します。

性犯罪を起こしてしまったら

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件や少年事件を専門的に扱う法律事務所です。

もし、18歳未満の青少年に対し、性犯罪を起こし、警察から取調べを受けていたり、家宅捜索をされた場合は、弊所の無料法律相談をご利用下さい。

弊所の無料法律相談では、弊所の弁護士が、事件を起こしてしまったご本人様から直接お話を伺い、弁護士から事件の見通しについてご説明させていただきます。

もし、正式に弁護人としてのご依頼をいただいた場合は、被害者様への示談交渉などを行う弁護活動を致します。

少年事件の場合は、少年に謝罪文を作成してもらったり、被害者の手記を読んで感想文を書いてもらうなど、弁護士が少年と一緒に被害者の気持ちを考える作業を大切にします。

弊所の無料法律相談のご予約は、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間受け付けております。

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同級生に裸の画像を送らせる 少年を書類送検 その1

2022-06-12

青少年に裸の画像を送らせた場合、どのような犯罪に当たるのかを、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

同級生に裸の画像を送らせる

千葉県八街市在住の中学生Aくん(14歳・男子)は、同級生の仲の良いVさん(14歳・女子)とメッセージを送り合っていました。
会話のなかで、AくんはVさんに、裸の写真を送ってほしいとお願いしました。
Vさんは一度OKし、Aくんに胸や陰部の写真を送ってしまいました。
その後もAくんは、Vさんに写真を送るようにお願いし続け、悩んだVさんは親に相談しました。
Vさんの親が警察へ相談したことで、Aくんは千葉県八街警察署から事情聴取を受け、その後事件が検察庁に送られました。
Aくんと両親は、少年事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)

本ブログは、3部構成でお届け致します。続きはこちら→ その2 番外編

裸の画像を送らせる行為

裸の写真を送ってるように頼んだり、実際に写真を送らせる行為は、以下の罪に問われる可能性があります。

  • 青少年健全育成条例違反 ←今回
  • 児童ポルノ規制法違反(次回)
  • 強要罪(次の次の回)

ここでは、青少年健全育成条例について解説致します。
千葉県では、青少年を健全に育成し、なおかつ有害な環境・行為から保護することを目的として、千葉県青少年健全育成条例という条例が制定されています。
もちろん、このような条例は、他の都道府県にも存在します。

ここで、千葉県青少年健全育成条例の一部を抜粋したものを紹介致します。


千葉県青少年健全育成条例
第19条の 何人も、青少年に対し、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
(1) 青少年に拒まれたにもかかわらず、当該青少年に係る児童ポルノ等(…略…)の提供を行うように求めること
(2) 青少年を威迫し、欺き、若しくは困惑させ、又は青少年に対し対償を供与し、若しくはその供与の約束をする方法により、当該青少年に係る児童ポルノ等の提供を行うように求めること
(3) 前各号に掲げるもののほか、当該青少年に係る児童ポルノ等の提供を行うように求めること


ここでいう青少年とは、18歳までに達するまでの年齢の者を言います。
次に、児童ポルノ等とは、児童ポルノ規制法で定義されている記録のことを指します。
児童ポルノ規制法については次回のブログで解説致します。

千葉県では、自画撮り被害の防止に向けて、令和2年7月1日に青少年健全育成条例の改正を行いました。
これは、スマートフォンの急速な普及やインターネット利用の低年齢化に伴い、青少年が自分の裸体等をスマートフォン等で撮影させられた上、画像をメールやSNS等で送らされるいわゆる自画撮り被害が、全国的にも、千葉県においても、増加傾向にあったことを受けての改正でした。

自画撮り要求行為は、青少年の心身の未成熟に乗じて行われます。
また、画像がインターネット上に流出してしまうと、完全に回収することは困難となります。
自画撮り被害は、将来にわたって青少年を苦しめる要因となるため、青少年の健全育成に悪影響を及ぼすおそれがあります。
このようなことを未然に防止する必要があることから、自画撮り要求行為を規制し、被害防止を図るために、千葉県青少年健全育成条例は改正されました。
ここでポイントなのは、自撮り画像を求めるのみで罪になりうることです。

自画撮り画像を送らせることを求めた行為には、罰則規定も設けられています。


千葉県青少年健全育成条例
罰則
第28条 第4項 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金又は科料に処する。

第1号 略
第2号 略
第3号 ・・・略・・・、第19条の4(第3号に係る部分を除く。)、・・・略・・・の規定に違反した者


上記したAくんの場合、自撮りを求めるだけでなく、実際に写真を送らせているため、青少年健全育成条例違反に問われる可能性は低いと考えられます。
次回のブログでは、児童ポルノ規制法について解説致します。

性犯罪を起こしてしまったら

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件や少年事件を専門的に扱う法律事務所です。

もし、18歳未満の青少年に対し、性犯罪を起こし、警察から取調べを受けていたり、家宅捜索をされた場合は、弊所の無料法律相談をご利用下さい。

弊所の無料法律相談では、弊所の弁護士が、事件を起こしてしまったご本人様から直接お話を伺い、弁護士から事件の見通しについてご説明させていただきます。

もし、正式に弁護人としてのご依頼をいただいた場合は、被害者様への示談交渉などを行う弁護活動を致します。

少年事件の場合は、少年に謝罪文を作成してもらったり、被害者の手記を読んで感想文を書いてもらうなど、弁護士が少年と一緒に被害者の気持ちを考える作業を大切にします。

弊所の無料法律相談のご予約は、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間受け付けております。

事件を起こしてしまった方はすぐにお電話ください

未成年とホテルで性行為 男を逮捕

2022-06-09

未成年者誘拐罪及び青少年保護育成条例違反に当たる行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

未成年者をホテルに誘い出し性行為

公務員Aさん(20代・男性)は、会員制SNSで千葉市若葉区に住む女子高生Vとさん(17歳)と知り合いました。
Aさんは、Vさんに対し「たまには外泊したら?」と言葉巧みにVさんをホテルに誘い出し、千葉市中央区内のホテルに1泊しました。
その間、AさんはVさんと性行為をしました。
Vさんの家族は、Vさんがその日帰宅しなかったため、警察へ捜索願を出しました。
その後、Vさんは帰宅した際に、どこで誰といたのか問いただされ、Aさんとホテルにいたことを話しました。
Vさんの両親が警察へ相談したことにより、後日、Aさんは、未成年者誘拐罪及び千葉県青少年健全育成条例違反の疑いで千葉東警察署によって逮捕されました。
その後、Aさんは釈放されましたが、今後どのような処分が下されるのか心配になり、刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)

未成年者を連れ出す犯罪

上記した事件例のAさん、未成年者誘拐罪の容疑で逮捕されました。
誘拐と聞くと、多くの人は、犯人が被害者を拉致して監禁するようなイメージを持つかも知れません。
しかし、刑法上の誘拐は「欺罔、誘惑などの間接的な手段を用いて、相手方を従前の生活環境から離脱させ自己又は第三者の支配下に置くこと」と定義されています。
従って、Aさんは、言葉巧みにVさんを誘い出した行為は「誘惑」と考えられるでしょう。
そして、Vさんを、その住所のある千葉市若葉区の外に誘い出し、ホテルで1泊したことは従前の生活環境から離脱させ自己又は第三者の支配下に置くことに当たると考えられます。

このような、家出願望のある未成年者を誘い出し、自分の家やホテルなどに泊めたことが、未成年者誘拐罪に当たるとされたるケースがあります。
未成年者誘拐罪有罪判決となった場合、3月以上7年以下の懲役に処せられるため、罪としては非常に重いです。

青少年健全育成条例違反だけが問題になる事件であれば逮捕・勾留にまでは至らないこともありますが、未成年者誘拐罪に当たることがされた場合、その罪の重さから、罪証隠滅又は逃亡の可能性があるとして、逮捕・勾留される可能性が高まります。

青少年健全育成条例

多くの都道府県では、青少年に対するいん行やわいせつ行為をしてはならないと規定する青少年健全育成条例を定めています。
千葉県では、千葉県青少年健全育成条例において、青少年とのいん行わいせつな行為禁止しています。
なお、青少年とは、小学校入学時から18歳までに達するまでの年齢の者(婚姻により成年に達したとみなされる者を除く。)をいいます。
以下、千葉県青少年健全育成条例を一部抜粋します。


千葉県青少年健全育成条例

(みだらな性行為等の禁止)
第20条 第1項
何人も、青少年に対し、威迫し、欺き、又は困惑させる等青少年の心身の未成熟に乗じた不当な手段によるほか単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められない性行為又はわいせつな行為をしてはならない。

第6章 罰則
(罰則)
第28条
第20条第1項の規定に違反した者は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。


いん行については、昭和60年10月23日の最高裁判所の判決によりますと、「広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきでなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいう」とされています。

これによれば、仮に青少年と性行為に及んでも、婚約中又はこれに準ずる真摯な交際関係にあったような場合は、処罰されないことになります。
しかし、青少年は判断能力が決して十分ではないということもあり、真摯性について認められるケースは限られます。
少なくとも、Aさんのように、Vさん家族に通報されているケースでは、真摯な交際関係であると認められることは考えにくいです。

よって、Aさんが17歳のVさんと行ったホテルでの性行為は、たとえVさんの同意があったとしても青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められないような性交に当たる可能性が高いです。

未成年と性行為してしまった

未成年者との性行為は、たとえ同意があっても、青少年健全育成条例違反や、相手の年齢によっては強制性交等罪にあたる可能性があります。
また、未成年者を連れまわす行為は、未成年者誘拐罪や、未成年者略取罪に問われる可能性があります。
自分が行った行為が、どのような罪に問われ、どの程度の刑事処罰が下されるか知りたい方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部へご相談下さい。

弊所では、事件を起こしてしまった方に対する無料法律相談を行っております。

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女性の臀部を執拗に撮影 千葉県の迷惑行為防止条例違反

2022-06-06

女性の臀部を執拗に撮影し、迷惑行為防止条例違反に問われた事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

女性の臀部を執拗に撮影

無職Aさん(60代・男性)は、西船橋駅構内において、駅を利用する女性の乗車客十数名に対し、臀部を接写する行為を繰り返しておりました。
Aさんの手口は、エスカレータに乗る女性の後ろにぴったりとくっつき、女性がエスカレータを降りるまでの間、ずっと臀部を撮影するというものでした。
Aさんは「下着ではないから問題ないだろう」と考えていました。
Aさんの行動を不審に思った駅係員は、Aさんの行動を監視し、Aさんが女性の臀部ばかりを繰り返し撮影していることに気付きました。
駅係員は警察へ通報し、Aさんは船橋東警察署の警察官によって現行犯逮捕されました。
その後、Aさんは勾留されずに釈放されました。
しかし、Aさんは、今後自分にどのような処分が下されるのか心配になったため、刑事事件を扱う法律事務所無料法律相談を利用することにしました。
(フィクションです)

迷惑行為防止条例違反

多くの都道府県では、公共の場所や又公共の乗物で、下着や服で隠れている部分を盗撮することは、迷惑行為防止条例によって禁止されています。
千葉県では「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」が定められています。(以下、「千葉県迷惑行為防止条例」)
千葉県迷惑行為防止条例では、以下の条文で卑わいな行為を禁止しています。


千葉県 公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例

(卑わいな行為の禁止)
第3条の2
何人も、みだりに、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次の各号に掲げるものをしてはならない
第1号
・・・略・・・
第2号
・・・略・・・

第3号
前各号に掲げるもののほか、人に対し、公共の場所又は公共の乗物において、卑わいな言動をすること。


上記した事件例のAさんは、衣服の上から女性の臀部を撮影しています。
このAさんの行為は、千葉県迷惑行為防止条例第3条の2違反すると考えられます。
もちろん、Aさんの行為が違反となるのは、千葉県に限った話ではありません。
他の都道府県の迷惑行為防止条例においても、 下着の盗撮に加えて、公共の場で卑わいな発言や行動をすることを禁止するという趣旨の規定が置かれています。

そして、これらの規定に違反した場合の罰則についても規定があります。
ここでは、千葉県迷惑行為防止条例第3条の2に違反した場合の罰則を紹介致します。


(罰則)
第13条の2 第1項
次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第1号
・・・略・・・
第2号
第3条の2(第2号又は第3号に係る部分に限る。)の規定に違反した者


上記した事件例のAさんの場合、千葉県迷惑行為防止条例に違反し、その事件が検察官によって起訴され、有罪判決がくだされた場合、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が下される可能性があります。
それでは、どのような行為が卑わいな言動にあたるのか解説致します。

卑わいな言動の意味

卑わいな言動について、最高裁判所判例(平成20年11月10日)によりますと、卑わいな言動とは、社会通念上、性的道義観念に反する下品でみだらな言語又は動作をいうとされています。

例えば、街中で人に対し下品な言葉を囁いたり執拗ににおいを嗅いだりする行為は、卑わいな言動にあたると考えられます。
上記したAさんの撮影行為は、女性客の臀部を至近距離から執拗に撮影するというものでした。
たとえ、服の上からであったとしても、臀部を執拗に撮影する行為には、性的意図が濃厚に表れているものと考えられます。
このような行為は、社会的な道義の観点からも、下品な行為であると考えられるでしょう。
よって、Aさんの行為は、迷惑行為防止条例でいう卑わいな言動にあたるとして、迷惑行為防止条例違反の罪に問われてもおかしくないと考えられます。

刑事事件を起こしてしまったら

Aさんのように「これくらいなら大丈夫だろう」と思ってしたことが、警察から事情聴取を受けたり、検察庁へ書類送検されたことで、はじめて犯罪をしていたと知るケースがあります。

もし、ご自身が、捜査機関から容疑者(被疑者)として扱われており、今後どうなってしまうのか、事件の見通しなどを知りたい場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談下さい。

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飲酒し事故を起こした社長 従業員を身代わりに(後編)

2022-06-03

自動車事故を起こし、身代わり出頭させた場合の罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

千葉県市原市の交通事件

建築会社の社長Aさん(40代・男性)は、現場作業を終えて自動車で会社へ戻る途中、コンビニに立ち寄り、缶チューハイ2本を購入し、飲み干しました。(ちなみに、政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態)
Aさんは、飲酒をしましたが、そのまま運転を継続しました。
しかし、飲酒したことが原因で、Aさんは運転を誤ってしまい、道路わきのVさん宅に激突し、Vさん宅の壁を破壊してしまいました。
Aさんの事故で怪我人はいませんでした。
Aさんは、飲酒運転していたことが発覚することを恐れ、車を放置してその場から逃走しました。
Aさんは、逃走中に、信頼している部下であるBさんへ連絡し「飲酒運転したら事故を起こしてしまい、現在逃走している」と伝えました。
するとBさんは「A社長が逮捕されたら会社が回らなくなります。ここは私が車を運転していたことにしましょう」と提案しました。
Aさんはその提案を了承したため、Bさんは事故現場に駆け付けました。
事故現場には、すでに現場に警察が駆けつけており、警察はVさんと話をしていました。
Bさんは、警察に対し「自分が運転しました。」と伝え身代わりになろうとしました。
しかし、その後の捜査で、Aさんが飲酒運転し事故を起こして逃走していたことが発覚しました。
そのため、Aさんは道路交通法違反の疑いで、Bさんは犯人隠避罪の疑いで逮捕され、その後勾留されました。
Aさんの家族は、Aさんが勾留されたことを受け、刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)

本ブログは、前編・後編に分かれております。前編はこちら

身代わり出頭したBさんは罪に問われるか

Xさんは、Aさんの罪を自分が引き受けることで、Aさんの犯した罪を隠そうとしました。
これは、刑法103条で規定されている犯人隠避の罪に当たります。


刑法第103条
罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。


Bさんは「自分がやった」と言えば、警察はそれ以上深くは追及しないだろうと考えてしまいました。
しかし、交通事件では、同乗者や周辺の関係者が、運転者の罪を庇うために、自分が運転していたと虚偽の申告をしてしまう事例がしばしばあります。
そのため警察は、自動車の運転者が、実際は誰だったかということも含めて、慎重に捜査を進めます。
上記した事件例の場合、事故を起こした日に仕事にあたっていたのはAさんで、Bさんは出勤日ではありませんでした。
これらは、会社のシフト表などを見れば、確認ができてしまうでしょう。
また、Aさんがコンビニでお酒を購入していたことは、電子マネーの購入履歴に残っている可能性があります。
さらに、Aさんがコンビニの駐車場で飲酒し、その後に車を発進したことは、防犯カメラ映像に残っている可能性があります。
加えて、警察が駆けつけたとき、現場にはAさんもBさんもいない状態で、Bさんが後から駆けつけたところを警察に見られています。
このように、様々な証拠から、Bさんが虚偽の申告をしたことは、後に発覚する可能性があります。

AさんやBさんが勾留された理由

刑事事件では、逮捕されたのち、勾留されずに釈放されるケースと、勾留され続けるケースがあります。
勾留の期間は10日間です。
勾留の期間は延長されることもあり、勾留延長された場合は、最大で10日間の勾留が継続されます。

勾留されるかどうかは、犯人に逃走するおそれや、証拠隠滅するおそれがあるかどうかにより変わります。
今回の事件例で、Aさんは事故現場から逃走していることから、逃走のおそれがあると判断される可能性があります。
また、AさんとBさんは「身代わりを立てよう」と共謀し、Aさんが真犯人であることを隠そうとしたため、AさんとBさんが口裏合わせをするなどの、証拠隠滅をするおそれがあると判断される可能性もあります。

このように、事件が起きたときの状況だけでなく、その後の犯人の行動によっても、勾留がつくかつかないか変わってしまう可能性があります。
もし、事件や事故を起こしてしまった場合は、一人で勝手に判断することなく、法律の専門家である弁護士に相談することをおすすめ致します。

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飲酒し事故を起こした社長 従業員を身代わりに(前編)

2022-06-01

自動車事故を起こし、身代わり出頭させた場合の罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。

千葉県市原市の交通事件

建築会社の社長Aさん(40代・男性)は、現場作業を終えて自動車で会社へ戻る途中、コンビニに立ち寄り、缶チューハイ2本を購入し、飲み干しました。(これにより、Aさんはアルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態になりました。)
Aさんは、飲酒をしましたが、そのまま運転を継続しました。
しかし、飲酒したことが原因で、Aさんは運転を誤ってしまい、道路わきのVさん宅に激突し、Vさん宅の壁を破壊してしまいました。
Aさんの事故で怪我人はいませんでした。
Aさんは、飲酒運転していたことが発覚することを恐れ、車を放置してその場から逃走しました。
Aさんは、逃走中に、信頼している部下であるBさんへ連絡し「飲酒運転したら事故を起こしてしまい、現在逃走している」と伝えました。
するとBさんは「A社長が逮捕されたら会社が回らなくなります。ここは私が車を運転していたことにしましょう」と提案しました。
Aさんはその提案を了承したため、Bさんは事故現場に駆け付けました。
事故現場には、すでに現場に警察が駆けつけており、警察はVさんと話をしていました。
Bさんは、警察に対し「自分が運転しました。」と伝え身代わりになろうとしました。
しかし、その後の捜査で、Aさんが飲酒運転し事故を起こして逃走していたことが発覚しました。
そのため、Aさんは道路交通法違反の疑いで、Bさんは犯人隠避罪の疑いで逮捕され、その後勾留されました。
Aさんの家族は、Aさんが勾留されたことを受け、刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)

本ブログは、前編・後編に分かれております。後編はこちら

飲酒運転による物損事故

Aさんが犯した罪は、飲酒運転過失による事故の2つだと考えられます。

まず、飲酒運転の禁止については、道路交通法および道路交通法施行令に規定があります。


道路交通法65条1項
何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。

道路交通法117条の2の2
次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

第1号 第65条第1項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔つた状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。)にあつたもの


Aさんは、身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態で車を運転しています。
そのためAさんは、道路交通法65条1項、117条の2の2第1号,に違反していると考えられます。
これがAさんの1つめの罪です。

次に、Aさんは飲酒したことにより、注意義務を怠り、過失によってVさんの住居へ車ごと突っ込んでしまいました。
これも、道路交通法116条に規定があります。

 


道路交通法116条

車両等の運転者が業務上必要な注意を怠り、又は重大な過失により他人の建造物を損壊したときは、6月以下の禁錮又は10万円以下の罰金に処する。


道路交通法116条は、過失建造物損壊罪を規定している法律です。
Aさんの行為は、業務上必要な注意を怠り他人の建造物を損壊したものと考えられますので、道路交通法116条にも違反していると考えられます。

次回のブログでは、身代わり出頭をしたBさんの罪について解説致します。

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