在宅捜査とは?在宅事件はどのような流れになる?~千葉県柏市で起きた過失運転致傷事件~
今回は、千葉県柏市で起きた過失運転致傷事件をもとに、在宅捜査・在宅事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
<事案概要>
24日、千葉県柏市戸張の国道上に転倒したミニバイクの男性V(60代)が後続のトラックにひかれました。
Vは搬送先の病院で死亡が確認されています。
県警柏署は自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)容疑で、トラック運転手の男性A(47)を現行犯逮捕。
その後、ミニバイクが何らかの理由でトラックの目の前で転倒していたことを確認したため、Aを釈放しました。
今後は在宅で捜査を進める方針です。
(※2/24に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「千葉・柏の国道で転倒ミニバイクの男性がトラックにひかれ死亡 運転の男を逮捕も釈放」記事の一部を変更して引用しています。)
<在宅捜査とは?>
今回、Aは事件を起こして現行犯逮捕されましたが、その後釈放されて在宅捜査で進められることになったと報道されています。
そもそも、刑事事件は大きく「在宅事件」と「身柄事件」に分けられます。
「在宅事件」とは、身柄を拘束されずに在宅のまま捜査が進められる刑事事件を指します。
警察や検察などの捜査機関から、捜査に必要がある取調べなどを行う際に出頭要請があり、出頭要請があれば指定された警察署や検察庁に向かって取調べなどを受けます。
「身柄事件」とは、逮捕や逮捕後の勾留によって身柄が拘束されている状態で捜査が進められる刑事事件を指します。
捜査が終了するまで、留置所などで生活を送ることになる可能性があり、行動も常に制限されます。
また、捜査終了後に検察官から起訴された場合、「被疑者」から「被告人」に扱いが変わり、刑事裁判で判決が出るまで引き続き身柄が拘束される可能性もあります。
<在宅事件の流れ>
在宅事件の流れとしては、まず、事件を捜査している警察からの取調べがあります。
警察から出頭要請があり、自ら警察署に向かって取調べ等を受けることになります。
取り調べは複数回行われることが多く、写真を撮られたり指紋を採取されることがあります。
警察が取調べを終えた後は、事件が警察から検察に送致されます。
ニュースや新聞などでは、在宅事件が警察から検察に送致されることを「書類送検」と呼んでいることが多いです。
送致後は、担当の検察官が警察から送られた書類を確認しながら、改めて取調べを行います。
こちらも警察の取調べと同様に複数回行われることもあり、検察官の取調べが終了すると、検察官が起訴するかどうかの処分を決定します。
検察官が起訴した場合、刑事裁判が開かれて懲役刑が下される公判請求か、刑事裁判が開かれずに罰金の納付のみで終了する略式起訴がなされます。
一方で、検察官が起訴せずに不起訴とした場合、そこで事件は終了します。
<刑事事件を起こしたら弁護士へ相談>
身柄が拘束されている身柄事件に比べて、いつもの生活の状態で捜査が進む在宅事件の方が、心理的・肉体的ストレスは軽減されます。
刑事事件を起こしてしまったけど在宅事件として進めてほしいという方や、すでに逮捕されている身柄事件を在宅事件に変えてほしいという方は、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件の弁護活動を担当した実績を多く持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。
千葉県内で刑事事件を起こしてしまったという方や、ご家族が刑事事件を起こして逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。